数値計算法

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 数値計算法
科目番号 0129 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気システム工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 自作のプリント(冊子)
担当教員 佐藤 隆

到達目標

・コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を理解している。
・コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
関心・意欲・態度コンピュータの利用に高い関心を持ち、プログラミングの面白さや有用性を強く感じている。発展レベルの問題の解決に意欲的に活用しようとする。コンピュータの利用に高い関心を持ち、プログラミングの面白さや有用性を強く感じている。標準レベルの問題の解決に意欲的に活用しようとする。左記のレベルに達していない。
知識・理解学習した範囲のおおむね85%以上の内容について、プログラミングに関する基礎的な概念や原理・法則を理解し、知識として身につけている。プログラミングに関する基礎的な概念や原理・法則を理解し、知識として身につけている。左記のレベルに達していない。
技能・表現目的に応じてプログラミングの技法を正しく選択し、正確かつ能率的に表現・処理することができる。目的に応じてプログラミングの技法を正しく選択し、正確に表現・処理することができる。左記のレベルに達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 プログラミングⅠ、Ⅱで学習した内容を土台として、「コンピュータに科学技術計算をさせるために必要となる作業」≒「数値計算プログラミング」のアルゴリズムについて知る。
授業の進め方・方法:
・プログラミング言語は、ひきつづきCを使用する。教室での講義と、計算機室でのコンピュータ演習とを組み合わせた授業をおこなう。
・毎回の授業の前半は授業プリント(冊子)に沿って教員が解説をおこない、授業の後半は学生自身が演習課題にとりくむ。
・コンピュータを使用しない回もある。

【予習と復習について】
・予習:授業用プリント(冊子)に目を通し、概要を理解する。
・復習:数学的内容とプログラミング(アルゴリズム)との対応を確認する。
注意点:
・これまでに学んできた数学の内容(連立方程式、2次方程式、不等式、数列の和、回帰直線の方程式、定積分、行列など)と、プログラミングとの対応を理解すること。
・授業用プリント(冊子)は、課題に応じて提出を求めるので、毎回持参すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(授業の目的、今後の見通し) この授業の目的、到達目標を理解できる
2週 浮動小数点表現をネットで各自調べる(10進数の0.1をIEEE754単精度表現する)
・ワークシート1
任意の実数を浮動小数点表現できる
3週 浮動小数点表現の解説(表現可能な範囲、きざみ、オーバーフロー、アンダーフロー)
・ワークシート2
コンピュータが表現できる数が有限であることを説明できる
4週 計算の誤差の種類(丸め、打ち切り、桁落ち、情報落ち)の説明
・ワークシート3
コンピュータが表現する数値には誤差が含まれることを説明できる
5週 数値積分アルゴリズムについてネットで各自調べる
・ワークシート4
数値積分のアルゴリズムを調査できる
6週 数値積分アルゴリズム(区分求積、台形、シンプソン)の解説
・ワークシート5
各アルゴリズムの違いを説明できる
7週 課題実習(各自与えられた定積分の値を3つの方法で求める)
・ワークシート6
コンピュータにより定積分の値を求めることができる
8週 課題実習締切 コンピュータにより定積分の値を求めることができる
4thQ
9週 連立一次方程式の数値計算法(掃き出し、ガウスの消去法、LU分解)の解説
・ワークシート7
各アルゴリズムの違いを説明できる
10週 掃き出し法、ガウスの消去法で手計算する
・ワークシート8
コンピュータアルゴリズムを用いて手計算できる
11週 課題実習(サンプルプログラムを用いて、電気回路のループ電流法により7元連立一次方程式を解く)
・ワークシート9
コンピュータにより7元連立一次方程式を解くことができる
12週 課題実習締切 コンピュータにより7元連立一次方程式を解くことができる
13週 関数近似:最小2乗法の解説
・ワークシート10
最小2乗法の原理を説明できる
14週 関数近似:ラグランジュ補間法の解説
・ワークシート11
補間法の原理を説明できる
15週 課題実習(エクセルを使って近似曲線を求め、ワードで関数近似に関するレポートを作成する) コンピュータにより関数近似ができる
16週 全体の振り返り、まとめプリントの作成
・ワークシート12
この授業で何を学んだのか、をまとめることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシーコンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
数値計算の基礎が理解できる2
データの型とデータ構造が理解できる2

評価割合

試験発表相互評価態度ワークシート課題合計
総合評価割合000153550100
基礎的能力0005101025
専門的能力0005203560
分野横断的能力00055515