到達目標
・コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を理解している。
・コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
関心・意欲・態度 | コンピュータの利用に高い関心を持ち、プログラミングの面白さや有用性を強く感じている。発展レベルの問題の解決に意欲的に活用しようとする。 | コンピュータの利用に高い関心を持ち、プログラミングの面白さや有用性を強く感じている。標準レベルの問題の解決に意欲的に活用しようとする。 | 左記のレベルに達していない。 |
知識・理解 | 学習した範囲のおおむね85%以上の内容について、プログラミングに関する基礎的な概念や原理・法則を理解し、知識として身につけている。 | プログラミングに関する基礎的な概念や原理・法則を理解し、知識として身につけている。 | 左記のレベルに達していない。 |
技能・表現 | 目的に応じてプログラミングの技法を正しく選択し、正確かつ能率的に表現・処理することができる。 | 目的に応じてプログラミングの技法を正しく選択し、正確に表現・処理することができる。 | 左記のレベルに達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
プログラミングⅠ、Ⅱで学習した内容を土台として、「コンピュータに科学技術計算をさせるために必要となる作業」≒「数値計算プログラミング」のアルゴリズムについて知る。
授業の進め方・方法:
・プログラミング言語は、ひきつづきCを使用する。教室での講義と、計算機室でのコンピュータ演習とを組み合わせた授業をおこなう。
・毎回の授業の前半は授業プリント(冊子)に沿って教員が解説をおこない、授業の後半は学生自身が演習課題にとりくむ。
・コンピュータを使用しない回もある。
【予習と復習について】
・予習:授業用プリント(冊子)に目を通し、概要を理解する。
・復習:数学的内容とプログラミング(アルゴリズム)との対応を確認する。
注意点:
・これまでに学んできた数学の内容(連立方程式、2次方程式、不等式、数列の和、回帰直線の方程式、定積分、行列など)と、プログラミングとの対応を理解すること。
・授業用プリント(冊子)は、課題に応じて提出を求めるので、毎回持参すること。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス(授業の目的、今後の見通し) |
この授業の目的、到達目標を理解できる
|
2週 |
浮動小数点表現をネットで各自調べる(10進数の0.1をIEEE754単精度表現する) ・ワークシート1 |
任意の実数を浮動小数点表現できる
|
3週 |
浮動小数点表現の解説(表現可能な範囲、きざみ、オーバーフロー、アンダーフロー) ・ワークシート2 |
コンピュータが表現できる数が有限であることを説明できる
|
4週 |
計算の誤差の種類(丸め、打ち切り、桁落ち、情報落ち)の説明 ・ワークシート3 |
コンピュータが表現する数値には誤差が含まれることを説明できる
|
5週 |
数値積分アルゴリズムについてネットで各自調べる ・ワークシート4 |
数値積分のアルゴリズムを調査できる
|
6週 |
数値積分アルゴリズム(区分求積、台形、シンプソン)の解説 ・ワークシート5 |
各アルゴリズムの違いを説明できる
|
7週 |
課題実習(各自与えられた定積分の値を3つの方法で求める) ・ワークシート6 |
コンピュータにより定積分の値を求めることができる
|
8週 |
課題実習締切 |
コンピュータにより定積分の値を求めることができる
|
4thQ |
9週 |
連立一次方程式の数値計算法(掃き出し、ガウスの消去法、LU分解)の解説 ・ワークシート7 |
各アルゴリズムの違いを説明できる
|
10週 |
掃き出し法、ガウスの消去法で手計算する ・ワークシート8
|
コンピュータアルゴリズムを用いて手計算できる
|
11週 |
課題実習(サンプルプログラムを用いて、電気回路のループ電流法により7元連立一次方程式を解く) ・ワークシート9 |
コンピュータにより7元連立一次方程式を解くことができる
|
12週 |
課題実習締切 |
コンピュータにより7元連立一次方程式を解くことができる
|
13週 |
関数近似:最小2乗法の解説 ・ワークシート10 |
最小2乗法の原理を説明できる
|
14週 |
関数近似:ラグランジュ補間法の解説 ・ワークシート11 |
補間法の原理を説明できる
|
15週 |
課題実習(エクセルを使って近似曲線を求め、ワードで関数近似に関するレポートを作成する) |
コンピュータにより関数近似ができる
|
16週 |
全体の振り返り、まとめプリントの作成 ・ワークシート12 |
この授業で何を学んだのか、をまとめることができる
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 3 | |
数値計算の基礎が理解できる | 2 | |
データの型とデータ構造が理解できる | 2 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ワークシート | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 0 | 0 | 15 | 35 | 50 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 5 | 10 | 10 | 25 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 5 | 20 | 35 | 60 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 5 | 15 |