到達目標
トランジスタを用いて、オーディオアンプの設計、製作ができるようになること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
アナログ回路 | オーディオアンプの音質を改良するための回路変更ができる | オーディオアンプの設計ができる | インバータ回路が設計できない
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デジタル回路の基礎 | マルチバイブレータを応用した回路が設計、製作できる。 | マルチバイブレータの設計、製作ができる。 | フリップフロップの動作を説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
オーディオアンプを設計製作できるようになることを目指して、実際それに使う回路を毎回少しづつ学習する。
授業の進め方・方法:
毎回の授業では、回路に必要な機能と仕様を定義して、それを実現する回路を各自が考える。
電子回路シミュレータ iCircuit により、設計、試行と検証を行う。
電気工学実験Ⅲにおいて設計した回路を、実際に組み立て動作を確かめる。
事前学習(予習):毎回の授業前までに、授業で行う内容と意義を考えて整理しておくこと
事後学習(復習):毎回の授業後に、授業で学んだことを振り返り、今後へ活かす方法を考えること。
注意点:
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
オーディオアンプの楽しみ方 様々な素子や、技術、回路方式のオーディオアンプを聞き比べてそれらに違いについて考察する。 |
オーディオアンプに使われている素子、技術、回路方式によって音質が大きく左右されることを知る。
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2週 |
電子回路シミュレータ iCircuit の使い方を学ぶ。協働学習支援システムBeeDanceの使用方法を学ぶ。 |
iCircuitを用いて、電球のON/OFF時の過渡現象をシミュレーションできる。BeeDanceを用いて、ファイルの提出、イメージボードの利用ができる。
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3週 |
ダイオードの特性 |
ダイオードの特性の測定をiCircuit上でできる。
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4週 |
ダイオードの回路と動作点。 |
ダイオードと抵抗が接続された回路において、ダイオードの動作点を理論的に求めることができる。
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5週 |
ダイオードの仕組み |
ダイオードの仕組みを半導体の特性をつかって説明できる
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6週 |
各種のダイオード |
発光ダイオード、太陽電池、光センサーの仕組みを説明できる
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7週 |
トランジスタの特性 |
トランジスタの特性の測定をiCircuit上でできる。
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8週 |
ここまでのまとめ 中間テスト |
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2ndQ |
9週 |
バイポーラトランジスタ |
バイポーラトランジスタの構造と、端子名、動作原理を述べることができる。
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10週 |
MOSFET |
バイポーラトランジスタとMOSFETのメリットとデメリットを比較できる。
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11週 |
インバータ回路 |
トランジスタを用いたインバータを設計できる。
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12週 |
インバータ回路 |
インバータ回路の入力インピーダンス、出力インピーダンスを理解している。
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13週 |
アンプの設計 |
エミッタ接地方式により電圧増幅回路を設計できる。
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14週 |
エミッタフォロア |
エミッタフォロアを用いてモーターやスピーカを駆動する回路を設計できる。
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15週 |
ハーフブリッジ |
モーターを正転、逆転する回路を設計できる。正と負の両電源を用いる。
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16週 |
Hブリッジ |
モーターを正転、逆転する回路を設計できる。単電源を用いる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
CMOSインバータ |
CMOSインバータを構成できる。抵抗負荷型インバーとくらべてのメリットを説明できる。
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2週 |
フリップフロップ |
フリップフロップ回路を設計できる。
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3週 |
単安定マルチバイブレータ |
単安定マルチバイブレータの設計ができる。
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4週 |
無安定マルチバイブレータ |
無安定マルチバイブレータの設計ができる。
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5週 |
タイマー回路 |
タイマー回路を設計できる。
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6週 |
差動増幅回路 |
差動増幅回路が設計できる。
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7週 |
差動増幅回路 |
差動増幅回路が設計できる。エミッタ接地増幅回路に比べてのメリットを説明できる。
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8週 |
ここまでのまとめ |
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4thQ |
9週 |
定電圧源 |
一定の電圧を発生する回路が設計できる。
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10週 |
定電流源 |
一定電流を流す回路が設計できる。
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11週 |
カレントミラー |
カレントミラー回路が設計できる。
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12週 |
カスコード回路
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カスコード回路が設計できる。
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13週 |
プッシュプル |
プッシュプル回路が設計できる。
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14週 |
ドライバ回路 |
プッシュプル用のドライバを設計できる。
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15週 |
オーディオアンプ |
オーディオアンプが設計できる。フィードバックを用いて倍率を任意に設定できる。音質を改良するための回路変更ができる。
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16週 |
まとめ |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電子回路 | ダイオードの特徴を説明できる。 | 3 | 前6 |
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。 | 3 | 前10 |
FETの特徴と等価回路を説明できる。 | 3 | 前10 |
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。 | 3 | 前13 |
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。 | 3 | 前13 |
電子工学 | 真性半導体と不純物半導体を説明できる。 | 2 | 前5 |
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。 | 3 | 前5 |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。 | 3 | 前9 |
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 3 | 前10 |
分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | 半導体素子の電気的特性の測定法を習得し、実験を通して理解する。 | 2 | 前3,前7 |
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。 | 2 | 前13,後15 |
論理回路の動作について実験結果を考察できる。 | 2 | 前12 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 50 |
専門的能力 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 50 |