到達目標
・五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。
・プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
・メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
関心・意欲・態度 | 計算機の構成や動作などに関心をもち、ハードウェアの進展に面白さや有用性を感じている。発展レベルの問題の解決に意欲的に活用しようとする。 | 計算機の構成や動作などに関心をもち、ハードウェアの進展に面白さや有用性を感じている。応用レベルの問題の解決に意欲的に活用しようとする。 | 左記のレベルに達していない。 |
知識・理解 | 学習した範囲のおおむね80%以上の内容について、計算機の構成や動作などに関する基礎的な概念や原理を理解し、知識として身につけている。 | 学習した範囲のおおむね60%以上の内容について、計算機の構成や動作などに関する基礎的な概念や原理を理解し、知識として身につけている。 | 左記のレベルに達していない。 |
技能・表現 | 目的に応じて計算機の技術を正しく選択し、ハードウェアを正確かつ能率的に表現できる。 | 目的に応じて計算機の技術を正しく選択し、ハードウェアを正確に表現できる。 | 左記のレベルに達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
資格 3 基本情報技術者試験
資格 4 JABEE
教育方法等
概要:
これまで、プログラミングⅠ・Ⅱではプログラミング言語の一つであるC言語の文法、基本アルゴリズムというソフトウェア的な面を学び、ディジタル回路では計算機システムの基礎をなす論理回路というハードウェア的な面を学んできた。この科目では、計算機システムの具体的な構成、およびそのソフトウェアとの関係を学ぶ。
授業の進め方・方法:
<授業の進め方>
・学習内容の要点の説明をおこなう(時間配分:30%)
・演習をおこなう(時間配分:50%)
・学習項目を振り返る(時間配分:20%)
<授業内容>
1.計算機アーキテクチャ
2.演算アーキテクチャ
3.制御アーキテクチャ
4.メモリアーキテクチャ
<方法>
・学習項目に関するワークシートを配布し、それをもとに説明・演習をおこなう
【予習と復習について】
・予習:前回までの授業内容のなかで、「自分は何がわかっていないのか」を明確に整理する。
・復習:ワークシートの内容を自主学習用のノートに整理する。
注意点:
・授業では配布するワークシート中心の説明となるが、自主学習用のノートを用意すること。
・授業では概念的な項目が多くなるが、できるだけ現実の電子回路や論理回路との関連をイメージしながら履修すること。3年生の「ディジタル回路」で学んだ内容を多く用いる。
・この科目は、後期に開講している科目「応用情報工学」と密接に関連するので、その一部と捉えてほしい。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス(科目全体の今後の見通し) |
この科目の目的、到達目標を理解できる
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2週 |
計算機の五大装置、計算機システム構成の概要 |
計算機全体の構成要素を説明できる
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3週 |
プロセッサ(CPU)の構成-- PC、ALU,IR,DEC、GR -- |
CPU内部の構成を説明できる
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4週 |
計算機の動作の流れ概略、CPUとメモリの接続 |
計算機の動作の流れを、各構成要素との関係を示しながら説明できる
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5週 |
簡易ALUの設計演習(その1:算術演算部AU) |
与えられた仕様の算術演算回路を設計でき、論理回路図を示すことができる
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6週 |
簡易ALUの設計演習(その2:論理演算部LU) |
与えられた仕様の論理演算回路を設計でき、論理回路図を示すことができる
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7週 |
MUX、簡易ALU全体の真理値表 |
与えられた仕様の算術論理演算回路を設計でき、論理回路図を示すことができる
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8週 |
レジスタ回路の構成例、FRの意味 |
フラグレジスタFRの論理回路図を示すことができる
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2ndQ |
9週 |
命令ワードの構成、簡易アセンブリ言語プログラミング演習 |
計算機の命令ワードの構成を説明できる
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10週 |
簡易アセンブリ言語プログラミング演習の解説 ・前期中間試験 |
アセンブリ言語でプログラミングできる
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11週 |
デコーダの働きとその構成方式の種類(W.L.とM.P.) |
命令セットと命令デコーダとの関係を説明できる
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12週 |
設計対象とする簡易コンピュータの仕様説明、セレクタとレジスタの動作 |
これから設計する簡易コンピュータの仕様を理解できる
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13週 |
簡易デコーダ(教科書版)の設計演習 |
教科書版の仕様の命令デコーダを設計でき、論理式を示すことができる
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14週 |
簡易デコーダ(拡張版)の設計演習 |
処理可能な命令を増やした拡張版命令デコーダを設計でき、論理式を示すことができる
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15週 |
メモリシステム -- ICメモリの分類 -- |
SRAM、DRAM、ROMの機能的・回路的な違いを説明できる
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16週 |
全体の振り返りとまとめ |
この授業で学んだ内容の要点をまとめることができる
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 4 | |
コンピュータにおける初歩的な演算の仕組みを理解できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ワークシート | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 0 | 10 | 15 | 15 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 0 | 5 | 5 | 5 | 25 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 5 | 10 | 10 | 75 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |