機械工学概論

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械工学概論
科目番号 0156 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 (機械系 教科書シリーズ 1) 機械工学概論  著者:木本恭司  発行所:コロナ 社
担当教員 佐藤 一志,濱西 伸治

到達目標

外燃機関であるスターリングエンジンの設計を通して,機械工学分野の流体力学,熱力学,材料力学,機械材料の基礎的な概念を理解すること.また,CADの基本的な操作方法を理解すること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ものづくりに必要となる構造や部材の強さの概念について理解し,他の機械に応用できるものづくりに必要となる構造や部材の強さの概念について説明できるものづくりに必要となる構造や部材の強さの概念について理解が出来ない
CADシステムにより様々な機械の図面を自ら作成できるCADシステムにより各部品の図面を作成できるCADシステムによる図面作成が出来ない

学科の到達目標項目との関係

資格 4 JABEE

教育方法等

概要:
安全な機械を設計するためには,使用する部材の強度やその負荷状態,熱による膨張など,様々な角度からの検討が必要である.ここでは比較的構造が単純なα型スターリングエンジンを取り上げ,流体力学,熱力学,材料力学,機械材料の基礎的な概念を設計計算に適用することで,ものづくりに必要となる構造や部材の強さの概念を身に付ける.また,機械の設計は,CAD(Computer Aided Design)行われるようになって久しい.そこで,CADシステムを利用してエンジン図面を作成することで,設計製図
法を学ぶ.
授業の進め方・方法:
本科目は,グループワーク形式で行うPBL(Problem Based Learning)型の授業である.まず,個々のグループに与えられたエンジン仕様を元に,設計条件を満たすための寸法を上記の機械工学の基礎知識を踏まえながら計算により求める.その後,一人で一台の端末を使用して,CADシステムにより各部品の図面を作成して組み合わせ,動作確認を行う.
事前学習(予習):毎回の授業前までに、授業で行う内容と到達目標を考えて整理しておくこと
事後学習(復習):毎回の授業後に、授業で学んだことを振り返り、今後の授業・演習へ活かす方法を考えること。
注意点:
自学自習として各設計項目に関する基礎を教科書で確認し,理解に努めること.積極的にCADシステムの機能を活用するように心がけ,便利な使い方を工夫すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
スターリングエンジンの動作原理・特徴
スターリングエンジン開発の歴史的背景を説明できる。動作原理・特徴を理解できる.
2週 スターリングエンジンの設計(1)  
加熱量・回転数・加熱ヘッド寸法
カルノーサイクルの概念を理解し,寸法を算出できる.
3週 3週 スターリングエンジンの設計(2)
冷却部,シリンダ,ピストン寸法
仕様に基づいて寸法を算出できる.
4週 スターリングエンジンの設計(3)
無効容積の算出
仕様に基づいて寸法を算出できる.
5週 スターリングエンジンの設計(4)
作動ガス圧力,軸出力,シリンダ寸法
仕様に基づいて寸法を算出できる.
6週 スターリングエンジンの設計(5)
ボルト,フライホイール寸法
断面2次モーメント,安全率の概念を理解し,寸法を算出できる.

7週 スターリングエンジンの設計(6)
連接棒,クランク軸寸法
座屈強度,圧縮強度の概念を理解し,寸法を算出できる.
8週 中間試験(実施しない)
2ndQ
9週 手書き設計シートの作成 エンジンのデザインを構築できる.
10週 3次元CAD入門 3DCADの簡単な利用ができる。
11週 CADによるスターリングエンジンの部品作成(1)
加熱ヘッド,ピストン,シリンダ
各グループで求めた設計仕様に沿った図面を作成できる.
12週 CADによるスターリングエンジンの部品作成(2)
ピストンホルダ,フレーム
各グループで求めた設計仕様に沿った図面を作成できる.
13週 CADによるスターリングエンジンの部品作成(3)
フライホイール,連接棒
各グループで求めた設計仕様に沿った図面を作成できる.
14週 CADによるスターリングエンジンの組み立て 各グループで求めた設計仕様に基づいて,エンジン全体図を作成できる.
15週 設計計算書,およびCAD図面の提出 各グループで求めた設計仕様に基づいて,エンジン全体図を作成できる.
16週 予備

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。2
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。2
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。2

評価割合

設計計算CAD操作相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力050000050
専門的能力2500025
分野横断的能力250000025