半導体工学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 半導体工学
科目番号 0159 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書はなし / 教材として NHK ビデオ「電子立国日本の自叙伝」
担当教員 櫻庭 弘

到達目標

半導体集積回路、半導体デバイスのマーケットが指数関数的に拡大していることを理解すること。また、その拡大のきっかけは、20年ごとに起こるイノベーションであることを理解すること。そのイノベーションがどのようなものであったか技術的に説明できること。
今後、どのようなイノベーションが期待されてるいるのか技術的に予測できるようになること。
NAND型フラッシュメモリーのマーケットが拡大した理由を技術的に説明できること
バイポーラトランジスタとMOSFETのメリット・デメリットが相補関係にあるこを説明できること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1半導体デバイスのイノベーションが20年周期で起きていることを説明できるどのような半導体デバイスがどこで、どのように役にたっているのか、10例を具体的に述べることができる半導体デバイスが世の中のどこにやくだっているか説明できない
評価項目2NANDフラッシュのマーケットが拡大した理由を技術的に説明できるNANDフラッシュの動作原理を説明できるフラッシュメモリの動作原理が説明できない
評価項目3バイポーラトランジスタとMOSFETのメリット・デメリットが相補関係にあることを説明できるバイポーラトランジスタとMOSFETのメリット・デメリットを述べることができるトランジスタの動作原理が説明できない

学科の到達目標項目との関係

資格 4 JABEE

教育方法等

概要:
半導体集積回路がかつてなぜ産業の米といわれたのか、それからなぜ衰退したのか、そしてこれから何をしなければならないのか、技術的な観点、マーケットの拡大の観点から学んでいく
授業の進め方・方法:
ビデオを見て、技術的なキーワードを調査する方法。
グループによる調査、討論、検討。
解説ビデオの製作などによって知識を深つつ、考え方を研ぎ澄ます。
事前学習(予習):毎回の授業前までに、授業で行う内容と意義を考えて整理しておくこと
事後学習(復習):毎回の授業後に、授業で学んだことを振り返り、今後へ活かす方法を考えること。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 半導体集積回路(1) Siの採掘から、半導体集積回路になるまでの製造工程を説明できる
2週 半導体集積回路(2) 真空管からトランジスタ、トランジスタからDRAM・CPU、DRAMCPUからフラッシュメモリと、半導体のマーケットサイズは置き換えによってさらに発展したことを説明できる
3週 半導体集積回路(3) 電卓戦争が半導体集積回路の発展に寄与したことを説明できる
4週 半導体集積回路(4) メモリーとマイクロプロセッサーの発展が半導体集積回路の発展を支えたことを説明できる
5週 NAND型フラッシュメモリー 現在の半導体産業は、NAND型フラッシュメモリーによって支えられていることを説明できる
6週 MOSFETの動作原理と特性 MOSFETの動作原理と特性をひらたく専門用語を用いずに説明できる
7週 バイポーラトランジスタの動作原理と特性 バイポーラトランジスタの動作原理と特性をひらたく専門用語を用いずに説明できる
8週 MOSFETとバイポーラトランジスタの比較 MOSFETとバイポーラトランジスタのメリットとデメリットが相補関係になっていることを説明できる
2ndQ
9週 MOSFETとバイポーラトランジスタを超えるトランジスタとは MOSFETとバイポーラトランジスタのメリットを生かしデメリットを克服するトランジスタを考案できる
10週 SGTのさらなるメリット SGTのメリットを集積回路の微細化の観点より説明できる
11週 SGTのさらなるメリット その2 SGTのメリットを量子力学的な観点から説明できる
12週 フラッシュメモリーの構造と動作原理 フラッシュメモリの構造と動作原理を説明できる
13週 フラッシュメモリーの発展 フラッシュメモリの微細化、コストダウンの観点からNAND型が発明された経緯を説明できる
14週 SGTNAND型フラッシュメモリー SGTNAND型フラッシュメモリーの構造と動作原理について説明できる
15週 まとめ
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4前15
FETの特徴と等価回路を説明できる。4
電子工学原子の構造を説明できる。4
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合01000301700300
基礎的能力04000600100
専門的能力04000600100
分野横断的能力020030500100