セラミックス材料

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和08年度 (2026年度)
授業科目 セラミックス材料
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 マテリアル環境工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 佐藤 友章

到達目標

項目1: 物質を構成する様々な元素の性質を理解し、それらの性質が電子の振る舞いによることを周期表と関連付けて理解できる。
項目2: 元素の組み合わせからなる無機元素および化合物の構造、結合状態、性質について説明することができる。
項目3: 基本的な無機材料に関して用途、構造、合成反応等を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1様々な元素の性質が電子の振る舞いによることを周期表と関連付けて説明できる。様々な元素の性質が電子の振る舞いによることを周期表と関連付けて理解できる。左記ができない。
評価項目2 無機元素および化合物の構造、結合状態、性質について応用的な事象も含めて説明できる。無機元素および化合物の構造、結合状態、性質について基本的な説明が可能である。左記ができない。
評価項目3無機材料に関して用途、構造、合成反応等を説明できる。基本的な無機材料に関して用途、構造、合成反応等を理解できる。左記ができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE D1 専門分野に関する工業技術を理解し、応用する能力

教育方法等

概要:
セラミックス材料は、構造材料はもとより、光・電子デバイスなどの機能材料として重要な位置を占めている。本科目では、セラミックスの化学的・機械的・物理的性質を決める基礎物性、合成法、加工法を知り、他の材料との相違、最良の特性を引き出すための基本概念を理解する。金属材料や有機材料などと並んで重要な役割をなすセラミックス材料について、その製造法と性質、電子デバイスへの応用について学習する。
授業の進め方・方法:
3、4年次に学んだ基礎材料学、材料組織学、材料物性、物理化学、構成材料の各科目を基本とする複合科目となる。セラミックス材料に関する基礎から応用までが講義範囲となる。無機材料合成法では、マテリアル工学実験Ⅱ「エレクトロセラミックスの合成と特性評価」で行う加圧成型・焼結と密接にかかわってくるので実験と合わせて現象論を説明できるようにしておくこと。
予習:各実施週の前一定期間内にWebClass上に授業内容に関する資料を提示し、理解を深めるための演習問題を公開する。3つの到達目標を達成できるようにWebClassによる予習を上手に活用する。
復習:各実施週の一定期間内にWebClass上に授業内容に関する資料を提示し、理解を深めるための演習問題を公開する。3つの到達目標を達成できるようにWebClassによる復習を上手に活用する。
注意点:
自学自習として、次回の授業内容と達成目標、テキスト内容を確認しておく。授業ノートの内容とテキストの説明を読み合わせて現象の理解に努め、各項目を説明できるようしておく。WebClassシステムにて理解を深めるための設問や課題があるので取り組んでおく。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 セラミックス材料の概要
化学結合
物質の構成要素と支配因子,材料の機能出現について説明することができる.化学結合を区別することができる.ポーリングの化学結合論を説明できる.
2週 セラミックス材料の結晶構造と微細構造 酸化物系セラミックスの結晶構造とイオン半径比や配位数の関係について説明できる.
3週 セラミックス材料のバルク欠陥 ショットキー欠陥とフレンケル欠陥について点欠陥の表記法を理解できる.転位および塑性変形について,金属材料とセラミックス材料の違いを説明できる.
4週 電気伝導
固相反応
金属/絶縁体/半導体のバンド構造と電気伝導の関係を説明できる.ホール効果について説明できる.固相反応の種類と簡易モデルを説明できる.
5週 粉体加工プロセス(成形法) 優れたセラミックス焼結体を得るための原料の条件を説明できる.成形法の要求点と種類を説明できる.
6週 粉体加工プロセス(固相焼結) 固相焼結の定義と関係する物質移動機構を説明できる.線収縮率の速度式から緻密化のための条件を説明することができる.
7週 粉体加工プロセス(液相焼結) 液相焼結の概要を説明できる.液相焼結の機構を区別できる.
8週 焼結材料の機械的特性 Griffith理論に基づく臨界応力拡大係数の式から金属材料とセラミックス材料の機械的強度の違いを説明できる.セラミックス材料の靭性発現機構と耐熱特性を説明できる.
2ndQ
9週 機械的特性の評価方法
機械的特性の3つの評価方法と対象材料を区別できる.Weiblle分布による統計的取り扱いについて説明できる.
10週 セラミックス材料の熱特性 熱衝撃による脆性破壊現象と概要を説明できる.
11週 構造材料
複合系材料の強度強化機構
構造材料の分類と概要を説明できる.複合系材料の4つの強化機構を区別できる.
12週 実用セラミックス材料1 実用的なセラミックス材料の名称やその特徴を説明できる.
13週 実用セラミックス材料2 アルミナ系セラミックス材料の特徴を説明できる.ジルコニア系セラミックス材料の特徴を説明できる.
14週 実用セラミックス材料3 エレクトロセラミックス材料であるサーミスタおよびバリスタの特性を説明できる.
15週 まとめ セラミックス、無機材料の概要を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野無機材料原子の構成粒子を理解し、原子番号、質量数、同位体について説明できる。4前1
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。4前1
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。4前1
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質について説明できる。4前1
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。4前1
化学結合の初期理論としてのオクテット則(八隅説)により電子配置をルイス構造で示すことができる。4前2
原子価結合法により、共有結合を説明できる。4前2,前3
イオン結合の形成と特徴について理解できる。4前3,前4,前5
金属結合の形成と特徴について理解できる。4前4
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比などの基本的な計算ができる。4前5,前6
代表的な非金属元素の単体と化合物の性質を説明できる。4前7
代表的な金属元素の単体と化合物の性質を説明できる。4前7
セラミックス、金属材料、炭素材料、複合材料等、無機材料の用途・製法・構造等について説明できる。4前13,前14,前15
単結晶化、焼結、薄膜化、微粒子化、多孔質化などに必要な材料合成法について説明できる。4前8,前9,前10,前11,前12
材料組織点欠陥である空孔、格子間原子、置換原子などを区別して説明できる。3前6
線欠陥である刃状転位とらせん転位を理解し、変形機構と関連して説明できる。3

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力6060
専門的能力3030
分野横断的能力1010