材料強度学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 材料強度学
科目番号 0032 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 マテリアル環境工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 書名:材料強度学要論  著者:小寺沢良一  発行所:朝倉書店
担当教員 鈴木 吉朗,吉田 光彦

到達目標

結晶構造、格子欠陥、転位の基本の理解および強化機構の理解がなされていること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
固体材料の変形と破壊および強度について、その物理的意味を把握し、微視的および巨視的な変形挙動および破壊現象を物性論および転位論の知識を用いて理解し、新しい構成材料の開発、有
効加工法および構造物を設計する上で必要となる基本的知識を修めることを目的とする。
授業の進め方・方法:
注意点:
物理、数学、材料力学、構成材料Ⅰ、Ⅱ、材料組織学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲをよく理解しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 転位論
1.転位論の基礎
固体結晶体がなぜ変形可能か理解できる。転位の基本的性質を理解できる。
2週 2.結晶構造と転位1 面心結晶格子の転位を理解できる。
3週 2.結晶構造と転位2 体心立方格子の転位を理解できる。
4週 3.転位の基礎的性質1 転位の応力場を理解できる。
5週 3.転位の基礎的性質2 転位に作用する力を理解できる。
6週 4.強化機構1
溶強化の基礎を理解できる。
7週 4.強化機構2
弾性的相互作用を理解できる。
8週 4.強化機構3+中間試験
合金の熱処理による析出硬化、マルテンサイト強化を理解で
きる。
4thQ
9週 破壊の基礎
1.破壊力学の基礎1
フラクトグラフィ(破面の見方)を理解できる。
理論破壊強度を説明できる。
10週 2.破壊力学の基礎2 応力拡大係数を説明できる。
三点曲げ試験を説明できる。
11週 3.疲労破壊 繰り返し応力と応力繰り返し曲線を説明できる
12週 高温変形と破壊
1.クリープの微視的過程1
クリープ試験法とクリープ曲線を説明できる。定常クリープ速度と破壊寿命の関係を説明できる。
定常クリープ速度と破壊寿命の関係を説明できる。
13週 2.クリープ破壊機構 クリープ破壊およびクリープ損傷の特徴を説明できる。
14週 3.クリープの微視的過程2 転位クリープと拡散クリープを説明できる。
15週 4.クリープの微視的過程3 粒界すべりと拡散との関係を説明できる。
16週 後期期末試験の返却 試験答案の返却、問題の正答と解説を説明する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野材料組織点欠陥である空孔、格子間原子、置換原子などを区別して説明できる。3
線欠陥である刃状転位とらせん転位を理解し、変形機構と関連して説明できる。3
面欠陥である積層欠陥について説明できる。3
弾性変形の変形様式の特徴、フックの法則について説明できる。4
塑性変形におけるすべり変形と双晶変形の特徴について説明できる。4
刃状転位とらせん転位ならびに塑性変形における転位の働きを説明できる。4
降伏現象ならびに応力-歪み曲線から降伏点を求めることができる。4
加工硬化、固溶硬化、析出硬化、分散硬化の原理を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力0000000
専門的能力100000000
分野横断的能力0000000