解析学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 解析学
科目番号 0045 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 マテリアル環境工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 書名:新 応用数学   著者:佐藤志保他  出版社:大日本図書
担当教員 鯉渕 弘資

到達目標

複素関数論、ベクトル解析のいろいろな手法を身につけて、当該学科の関連科目の基礎を理解できること。教科書の練習問題、問題集の60%を自力で解けるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
複素関数論が理解できる。教科書の練習問題、問題集のSTEP UPの60%が解ける。教科書の問、問題集のBASIC,CHECKの60%が解ける。教科書の問、問題集のBASICが解けない。
ベクトル解析が利用できる。教科書の練習問題、問題集のSTEP UPの60%が解ける。教科書の問、問題集のBASIC,CHECKの60%が解ける。教科書の問、問題集のBASICが解けない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE A1 数学・自然科学を理解し、使いこなせる基礎能力

教育方法等

概要:
材料工学および物理学の分野で広く応用されている複素関数論、ベクトル解析を学習し、エンジニアにとって材料の設計や分析・解析時に必要となる数学的解法を身につける。
応用上大切な、複素積分、Cauchyの積分定理、留数、Greenの定理、Gaussの発散定理、Stokesの定理といった基本概念を理解するとともに、その計算技法を習得する。
授業の進め方・方法:
講義に関連した課題を毎回課すので、期限までに提出すること。
予習:事前に教科書を読み問題を解いてみること。
復習:授業の内容の確認を行うこと。
注意点:
物理学および工学の理論的組み立てを解析するために、3年生までに学んだ数学のすべての分野を利用する方法を学ぶ。そのため、これまでに学んだ数学のすべての知識が必要となる。復習をするだけでなく、自ら問題を解いてみること。 

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 正則関数 極形式が使える。絶対値と偏角が分かる。
2週 正則関数 複素関数、正則関数が理解できる。
3週 正則関数 Cauchy-Riemannの関係式、逆関数が分かる。
4週 積分 複素積分が計算できる。
5週 積分 Cauchyの積分定理、積分表示が理解できる。
6週 積分 複素数列・級数が分かる。ローラン展開が分かる。
7週 積分 留数が計算できる。留数定理が分かる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 ベクトル関数 外積が計算できる。ベクトル関数が分かる。
10週 ベクトル関数 ベクトル関数で表された曲線、曲面について単位接線ベクトル、単位法線ベクトル、曲線の長さ、曲面の面積が計算できる。
11週 スカラー場とベクトル場 勾配、発散、回転が計算できる。
12週 線積分・面積分 スカラー場、ベクトル場の線積分が計算でる。
Greenの定理が分かる。
13週 線積分・面積分 スカラー場、ベクトル場の面積分が計算できる。Gaussの発散定理、Stokesの定理が分かる。
14週 前期期末試験
15週 複素解析、ベクトル解析のまとめ 答案返却と復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。4
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000