材料力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 材料力学Ⅱ
科目番号 0148 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 マテリアル環境工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 ブラックボード上で講義資料を閲覧できる
担当教員 熊谷 進

到達目標

力学系領域は、力の作用により機械および構造物に生じる種々の内力とそれにより生ずる変形について理解し、安全かつ合理的な設計や種々の材料の力学的特性評価に活用できることを目標とする。
・ 力を受けて変形した物体の状態を理解し、その状態を応力、ひずみ等の用語を用いた説明およびそれらを計算できる。
・ 材質、形状等を考慮して、作用する力に対する応力やひずみを求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
シラバスに沿った基本的な問題がとける講義で解説した内容を組み合わせてやや難解な問題も解ける(編入試験等の問題が解ける)講義で解説した内容の問題を試験時間中に概ね解ける(60点以上)講義で開設した内容の問題を明らかに解けない(60点未満)
材料力学に関する自学自修ができる発展的な問題も含めて、より専門的な内容を自ら学んでいる。予習・復習で講義の内容をより理解しようと努めている不明なところを自ら理解に努めようという様子が見られない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料に生じる応力とひずみについて学ぶ。機械設計に必要な各種計算について原理を理解するとともに材料強度学との関係について理解する上で初等の弾性論についても学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義資料はe-learninng上に置く。授業中のスマートフォン等による閲覧も構わない。
e-learninng上に講義資料を置くので予習として事前に目を通しておくことが望ましい。授業で扱った内容を復習するには、良質な参考書が数多く市販されているので自分にとってわかりやすいものを手元に置いておくと良い。疑問点が出た場合は来室の他、e-learninng上からmailで問合せ可能なので利用してほしい。授業時間は材料力学の考え方を中心として議論になるので事後学習として講義で扱った課題を解くほか、習熟度の応じた課題も用意する。
予習:配布資料を事前に目を通す
復習:講義の内容確認(ブラックボード上)と課題
注意点:
3年次の材料力学Iで学習した内容を理解していることが前提となる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 はりの曲げ はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。
各種の荷重が作用するはりのせん断力図と曲げモーメント図を作成できる。
3週 はりの曲げ 中立軸、中立面の意味を理解し、曲げモーメントによるひずみを計算できる。
4週 はりの曲げ 曲げ応力あるいははりの断面の任意の箇所に生じる応力を計算できる。
5週 はりの曲げ 断面一次モーメント、断面二次モーメント、断面係数の意味を理解し、任意の断面についてそれらの値を求めることができる。
6週 はりの曲げ 各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。
平等強さのはりについて説明できる。
7週 はりの曲げ 各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。
平等強さのはりについて説明できる。
8週 はりの曲げ+中間試験 各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。
平等強さのはりについて説明できる。
2ndQ
9週 ねじり ねじりによるひずみを説明でき、その値を計算できる。
10週 ねじり ねじりによるひずみを説明でき、その値を計算できる。
11週 ねじり ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。
トルクとねじりの関係を理解している。
12週 ねじり 丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。
13週 ねじり 動力伝達軸のねじりを計算できる。
14週 ねじり 引張と曲げを受ける物体の任意の断面に生じる引張応力と曲げ応力を求めることができる。
圧縮と曲げを受ける物体の任意の断面に生じる圧縮応力と曲げ応力を求めることができる。
15週 組合せ応力 平面応力状態にある任意断面での主応力および主せん断応力を計算できる。
16週 組合せ応力 主応力方向および主せん断応力方向を説明でき、それらの値を計算できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学材料系分野力学荷重と応力、変形とひずみの関係について理解できる。4
応力-ひずみ曲線について説明できる。4
フックの法則を用いて、縦弾性係数(ヤング率)、応力およびひずみを計算できる。4
許容応力と安全率を説明できる。4
荷重の方向、性質と物体の変形様式との関係について説明できる。4
引張、圧縮応力(垂直応力)とひずみ、物体の変形量を計算できる。4
引張、圧縮を受けた物体の変形量を計算できる。4
縦ひずみと横ひずみを理解し、ポアソン比およびポアソン数を説明できる。4
せん断応力(接面応力)とせん断ひずみ(せん断角)を計算できる。4
せん断応力、せん断ひずみ、横弾性係数の関係を理解できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4
各種の荷重が作用するはりのせん断力図と曲げモーメント図を作成できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力600000060
専門的能力400000040
分野横断的能力0000000