化学プロセス工学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 化学プロセス工学
科目番号 0175 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 マテリアル環境工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 反応工学 草壁,増田著,三共出版
担当教員 北川 明生

到達目標

反応速度の定義とその濃度依存性および温度依存性について理解する.
工業反応器の動作原理とその性能について理解する.
反応速度に及ぼす物理現象の影響について理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1反応速度の定義と性質を理解し,反応データから反応速度式を推定できる.反応速度の定義とその性質に関する知識がある.反応速度の定義に関する知識が無い.
評価項目2連続式反応器の動作原理を理解し,その性能を説明できる.連続式反応器の動作原理を理解している.連続式反応器の動作原理を理解していない.
評価項目3反応速度におよぼす拡散や物質移動の影響を,適切なモデルを用いて説明できる.反応速度におよぼす拡散や物質移動の影響を理解している.反応速度におよぼす拡散や物質移動の影響を理解していない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE D1 専門分野に関する工業技術を理解し、応用する能力

教育方法等

概要:
化学プロセスの基本要素である化学反応操作の工学的取扱について解説する。化学反応速度論、物質移動論に関する基礎的な事項についても解説する。
授業の進め方・方法:
理解を深めるために適宜演習を行ないながら授業を進める。演習には能動的に取り組むこと。
予習:シラバスを参考にして、学習予定の内容に関する教科書をよく読んでおくこと。
復習:ノートを読み返すこと。
注意点:
後期に開講される制御工学と併せて受講することが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学プロセスと化学反応操作の概要 化学プロセスと化学反応操作の概要について説明できる。
2週 化学反応速度論の基礎 化学反応速度の定義と測定法について説明できる。
3週 化学反応速度論の基礎 反応次数の概念を理解する。
4週 化学反応機構 反応機構と反応速度の関連について理解する。
5週 化学反応機構 酵素反応、連鎖反応の反応機構と反応速度を理解する。
6週 均一系の反応速度 均一系の定容回分反応の動特性について理解する。
7週 不均一系の反応速度 不均一系における物質移動現象と、反応速度の関連について理解する。
8週 不均一系の反応速度 気固反応、気液反応の特徴と速度について、理解する。
2ndQ
9週 固体触媒反応 触媒の性質・構造を理解する。固体触媒反応の特徴と速度を理解する。
10週 固体触媒反応 触媒有効係数の概念を理解する。
11週 回分操作 回分反応器の動特性について理解する。
12週 CSTR CSTRの構造と連続反応操作について理解する。
13週 CSTR 多段式CSTRにおける連続反応操作について理解する。
14週 管型反応器 管型反応器の構造と、連続反応操作について理解する。
15週 反応器の選定と最適操作 反応器の形式による性能の違いについて説明できる。対象となる反応に応じた反応器の選定法について理解する。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4前2
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4前6,前7,前12,前13,前14
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4前6,前7,前12,前13,前14
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4前6,前11,前12,前13,前14,前15

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力5050
専門的能力5050
分野横断的能力00