環境工学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 環境工学
科目番号 0035 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 建築デザイン学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 参考図書:PEL 環境工学 実教出版
担当教員 関戸 大

到達目標

(目的)
環境問題についてデータや論文などの科学的根拠に基づく提案や議論ができるようになることを目的とする。そのために、環境問題に関する用語などの基礎知識を身につけると共に、獲得した知識を用い論文やデータの解釈を行い議論するスキルを身につける。
(目標)
環境問題に関する用語を説明できる
環境問題に関する文献を読み、その内容を要約できる
環境問題についてデータと文献を参照しながら、現状について議論できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
環境問題に関するデータと解釈環境問題に関する事項についてデータを用い説明し、説得力のある解釈ができる。環境問題に関する事項についてデータを用い説明できるが、データの解釈に説得力が無い。環境問題に関する事項についてデータを用い説明できない。
環境問題の知識環境問題に関する用語について、その意味を分かりやすく説明できる。環境問題に関する用語について、その意味を説明できるが、曖昧さがある。環境問題に関する用語についての説明が明確でない。
環境問題に関する考え環境問題に関して、データと化学的理解に基づく説得力のある意見を述べることができる。環境問題に関して、データと化学的理解に基づく意見を述べることができるが、意見に飛躍があり説得力に欠ける。環境問題に関して、意見を述べることができるが、根拠が不十分であり曖昧である。

学科の到達目標項目との関係

JABEE B2 技術が社会と自然に及ぼす影響・効果を理解し、技術者として責任を持って行動できる能力

教育方法等

概要:
現在、持続可能な社会を目指し様々な環境問題に関する取り組みがなされています。そのため大学での研究や企業での製品開発、サービスの開発では環境問題の解決に関連づけたものが増えて来ています。一方、環境問題については地球温暖化をはじめ、メディアでは様々な報道がなされていますが、中には科学的な根拠が不十分で、事実と異なる解釈も多くあります。その結果、環境問題について誤解を元に議論がなされている場面が多く見られます。
本授業では、環境問題に関しての基礎知識、問題の根拠とされるデータとその解釈の仕方を学びます。本授業を修了すると、環境問題に関するデータを正しく解釈し。データに基づいた説得力のある意見を持てるようになります。研究や製品開発、サービス開発を行う際に正しい前提に基づいた提案ができるようになるため、皆さんの将来に活きることでしょう。
授業の進め方・方法:
本授業では授業前半は教員による講義を通じて知識の獲得を行い、授業後半は四人一組でジグソー法、ピアインストラクション、ポスターツアーなどのグループワークにより受講者が知識を活用し議論する構成になっているため積極的な授業参加が求められます。
授業後半では論文やデータをwebで調査する活動を行います。端末は自身のPC、タブレットを持参して構いませんが、各グループに一台ずつタブレット端末を準備しています。

予習:授業トピックについて動画などのweb教材を用いた事前学習を行う。
復習:授業トピックについてレポートなどの事後課題を行う。
注意点:
成績評価方法
授業への参加状況 20
課題の提出状況及び質的評価 80
授業の参加状況については毎回の授業でのシャトルカードで評価します。
課題の質的評価については課題と共に配布するルーブリックに基づき評価します。レポート課題は授業内で、グループワークで行った議論と同じ課題について更に調査を行い記入して下さい。

受講者の皆さんへのメッセージ
本授業は皆さんと一緒に作りあげる授業です。環境問題の中でもこれからの時代のキーワードになるものを厳選し、それについて皆さんが説得力のある意見を持てるようになることをお手伝いしたいと思います。
毎回、簡単なアンケートを取りますが、一緒に良い授業を作るために忌憚無い意見をフィードバックして下さい。この講義の主役は学習者である君達です。

連絡先
授業への質問はシャトルカードに書いてくれれば回答します。
また、オフィスアワーに直接質問に来ること、メールでの質問どちらも歓迎します。
オフィスアワー 月曜日4校時、金曜日16:10~17:10
メールアドレス:sekido@sendai-nct.ac.jp

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
2ndQ
9週 「ガイダンス〜環境化学を学ぶ意味〜」
10週 「大気汚染とその対策〜日本の空気はきれいなのか?〜」
Think・Pair・Share、ジグソー法
大気汚染物質であるNOx, SOx, SPMについて原因と地球環境への負荷を関連づけることができる
11週 「地球温暖化の現状は?〜」
Think・Pair・Share、ピアインストラクション
温室効果の役割を説明できる
地球温暖化のデータを解釈できる
12週 ゲストトーク
「温暖化の真実」
キリバス共和国 小野賢太郎氏の講演を聴いて温暖化について自分の意見を持つ
13週 「水資源と水質汚濁〜水資源の作り方〜」
Think・Pair・Share、ジグソー法
日本の水資源の過不足を解釈できる
水質汚濁の指標を解釈できる
14週 「エネルギーと環境〜再生可能エネルギーは今後どうなるか?〜」
Think・Pair・Share、ジグソー法
再生可能エネルギーの現状について世界と日本を比較できる
15週 「廃棄物の処理方法〜廃棄物はどこに捨てられる?〜」
Think・Pair・Share、ジグソー法
廃棄物処理の方法について廃棄物ごとに説明できる
廃棄物処理の現状についてデータを解釈できる
16週 「環境アセスメント〜電気自動車は環境に優しいか?〜」
Think・Pair・Share、ジグソー法
ライフサイクルアセスメントの考え方から、環境への影響を評価できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合00020080100
基礎的能力000002020
専門的能力000004040
分野横断的能力000002020
出席000200020