建築構造力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 建築構造力学Ⅱ
科目番号 0138 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 建築デザイン学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 初めての建築構造力学
担当教員 藤田 智己,吉野 裕貴

到達目標

前期A:建築物の基本的な構造形である静定のラーメンとトラスの応力算出法について修得する。
前期B:建築分野で取り扱っている部材に対する力学的な計算能力が身につく。構造部材について種々の応力に対する構造設計ができる。
後期:骨組みの歪エネルギーを理解し、骨組の変形の算出法とそれを応用した不静定骨組の応力の算出法を修得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1静定構造物の応力図を正確に書くことができる静定構造物の応力図を正確に書くことができる静定構造物の応力図を正確に書くことができない
評価項目2部材の力学的特性を理解し,構造設計が正確にできる部材の構造設計ができる部材の構造設計ができない
評価項目3不静定構造物の応力を正確に算定できる不静定構造物の応力を算定できる不静定構造物の応力を算定できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期A:静定ラーメンおよび静定トラスの応力解法について学習し、さらに応力図の描き方についても修得する。
前期B:構造設計における部材の設計と直接かかわる、力学的な断面性能の算定法を学ぶ。引張軸力、圧縮軸力、せん断力、曲げモーメントによって部材断面に生じる応力度とひずみ度を算出して部材の構造設計法を修得する。
後期:仮想仕事の法則を応用した単位荷重法により、骨組の変形を求める問題と不静定ラーメン、不静定トラスの応力算出法を学習する。
授業の進め方・方法:
年間を通して各自多くの演習問題を行って理解を深めることが大切である。毎回行う演習プリントの復習と次回授業内容を教科書で確認しておくことが望ましい。
注意点:
3年次の「建築構造力学Ⅰ」がしっかり理解できている必要がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 A:片持梁系ラーメンの解法
B:断面1次モーメントと図心
A:片持系ラーメン解法の概要について理解する。
B:重心、図心、中立軸が算定できる。
2週 A:片持梁系ラーメンの解法
B:断面2次モーメント
A:演習により応力図を描くことができる。
B:図心軸を考慮した断面2次モーメントが算定できる。
3週 A:片持梁系ラーメンの解法
B:断面係数
A:演習により応力図を描くことができる。
B:縁端距離を考慮した断面係数が算定できる。
4週 A:単純梁系ラーメンの解法
B:断面2次半径
A:単純梁系ラーメン解法の概要について理解する。
B:断面2次半径が算定できる。
5週 A:単純梁系ラーメンの解法
B:断面の主軸と諸係数
A:演習により応力図を描くことができる。
B:相乗モーメント、主軸、せん断中心が算定できる。
6週 A:3ヒンジ系ラーメンの解法
B:ひずみ・ひずみ度、弾性係数
A:3ヒンジ系ラーメン解法の概要について理解する。
B:ヤング係数、せん断弾性係数が算定できる。
7週 A:3ヒンジ系ラーメンの解法
B:応力度
A:演習により応力図を描くことができる。
B:垂直応力度、せん断応力度が算定できる。
8週 A:前期中間試験
B:梁の応力度
A:上記までの学習内容について理解し説明できる。
B:曲げ応力度、せん断応力度、主応力度が算定できる。
2ndQ
9週 A:荷重と曲げモーメントの関
B:組合せ応力度
A:骨組の荷重と曲げモーメントとの関係を理解する。
B:軸力と曲げ、2方向の曲げ応力度が算定できる。
10週 A:静定トラスの解法の概要
B:はりの弾性曲線式
A:静定トラス解法の基本的な考え方を理解する。
B:M=(-)EIΦの意味がわかる。
11週 A:静定トラスの解法の概要
B:片持梁のたわみとたわみ角
A:演習により部材応力を算出することができる。
B:基本式の積分ができ、境界条件を入力できる。
12週 A:節点法によるトラスの解法
B:単純梁のたわみとたわみ角
A:節点法解法の概要について理解する。
B:基本式の積分ができ、境界条件を入力できる。
13週 A:節点法によるトラスの解法
B:2階の微分方程式
A:演習により部材応力を算出することができる。
B:2階の微分方程式の限界がわかる。
14週 A:切断法によるトラスの解法
B:モールの定理
A:切断法解法の概要について理解する。
B:供役ばりの考え方がわかる。
15週 A:前期期末試験
B:前期期末試験
A:上記までの学習内容について理解し説明できる。
B:
16週 A:前期期末試験の返却と解説
B:前期期末試験の返却と解説
A:試験答案の返却、問題の解説と正答の説明
B:試験答案の返却、問題の解説と正答の説明
後期
3rdQ
1週 仕事とエネルギー 仕事・エネルギーの定義、単位を理解する。
2週 外力による仕事 弾性骨組に作用する外力の仕事の算出ができる。
3週 部材の歪エネルギー 軸力、曲げ、せん断応力による歪エネルギーの算出ができる。
4週 エネルギー保存の法則とその応用 エネルギーの原理うぃ用いた骨組変形の算出ができる。
5週 仮想仕事の法則 弾性骨組に関する仮想仕事の意味を理解する。
6週 単位荷重法による骨組変形の算出 ラーメン、トラスの単位荷重法を理解する。
7週 梁の変形 静定梁の変形の算出ができる。
8週 後期中間試験 上記までの学習内容について理解し説明できる。
4thQ
9週 ラーメンの変形 静定ラーメンの変形の算出ができる。
10週 トラスの変形 静定トラスの変形の算出ができる。
11週 不静定骨組の応力 静定・不静定の意味、不静定次数の算出ができる。
12週 不静定梁の応力 種々の不静定梁の応力の算出ができる。
13週 不静定ラーメンの応力 種々の不静定ラーメンの応力の算出ができる。
14週 不静定トラスの応力 種々の不静定トラスの応力の算出ができる。
15週 後期期末試験 上記までの学習内容について理解し説明できる。
16週 後期期末試験の返却と解説 試験答案の返却、問題の解説と正答の説明

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000