人間工学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 人間工学
科目番号 0139 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築デザイン学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 エンジニアのための人間工学第5版 著者:横溝克己・小松原明哲 発行所:日本出版サービス その他、プリントも使用します。
担当教員 伊師 華江

到達目標

・健康で快適な住環境を得るための手法について理解している。
・講義内で取り上げる人間の諸特性とその測定法について理解している。
・講義内で取り上げる人間工学的アプローチについて理解している。
・上記にもとづいて生活への応用を考察して説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
人間工学の成り立ち人間工学の成り立ちを正しく説明できる。人間工学の成り立ちを確認できる。左記に達していない。
人間の仕組みと特性生理的・身体的・心理的な人間の見方を説明できる。生理的・身体的・心理的な人間の見方をおおむね確認できる。左記に達していない。
視覚表示器の種類と特徴視覚表示器の種類と特徴を正しく説明できる。視覚表示器の種類と特徴をおおむね確認できる。左記に達していない。
人間工学の技法の種類と代表的な技法の使い方人間工学の技法の種類と代表的な技法の使い方を正しく説明できる。人間工学の技法の種類と代表的な技法の使い方を確認できる。左記に達していない。
人間工学における色彩の利用色彩の基本を理解し,人間工学への応用について議論できる。色彩の基本をおおむね理解できる。左記に達していない。
ユニバーサルデザインの概念と原則ユニバーサルデザインの概念と原則を正しく説明できる。ユニバーサルデザインの概念と原則を確認できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
人間工学は人間の諸特性の理解にもとづいて生活や労働の安全性,快適性等を実現することを目指す学際的な分野です。授業では,人間の特性やその測定方法(人間工学の技法)を中心に,人間工学の生活面での応用例を学びます。
授業の進め方・方法:
人間の仕組みと特性,表示器の種類と特徴,人間工学の技法,色彩の人間工学への利用,ユニバーサルデザインなどを中心に学びます。この授業は,話し合いを行って意見を発表し合うなど学生参加型の要素が含まれます。主体的・能動的に学ぶ姿勢が必要です。人間工学の技法については特定のテーマを設けて演習を行い,実際に経験することで手法を理解します。
注意点:
本科目は,建築デザイン学科5年「感性工学」,さらにより専門性の高い専攻科1年「感性デザイン」へと繋がります。本科目の受講に際して日常生活においても人体の動作特性や環境に対する反応を十分に観察する姿勢が必要です。授業の進捗状況によって授業計画に変更が生じる場合があります。 復習を大切にし,教科書や講義ノート,配布資料を見直してポイントをまとめ,理解に努めましょう。また,授業中に示される参考書等を参照したり重要な語句を自分でも調べたりして知識を広げ,人間工学に対する理解を深めるように努力しましょう。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 学習目標と学習方法を理解できる。
2週 人間工学の成り立ち
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認する
人間工学の考え方、意味を確認できる。
3週 人間工学の二つの源流
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認する
人間工学の成立背景を確認できる。
4週 人間の仕組みと特性(生理)
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
人間の器官の種類と特徴について確認できる。
5週 人間の仕組みと特性(生理)
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
恒常性について確認できる。
6週 人間の仕組みと特性(心理)
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
受容器の基本特性について確認できる。
7週 人間の仕組みと特性(心理)
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
錯視の種類と建築デザインへの応用を説明できる。
8週 人間の仕組みと特性(身体)
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
作業域について確認できる。
2ndQ
9週 個人差への対応
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
個人差への人間学的対応を確認できる。
10週 中間まとめ
 予習:配布プリントを確認する
 復習:まとめ問題で解けなかった箇所を見返す
前期前半の授業内容の理解度を確認できる。
11週 視覚表示器(一部に「光環境」を含む)
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
眼球の構造の基礎を確認できる。
12週 視覚表示器(一部に「光環境」を含む)
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
視覚の仕組みの基礎を確認できる。
13週 視覚表示器(一部に「光環境」を含む)
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
視覚表示器の特徴と種類を説明できる。
14週 視覚表示器(一部に「光環境」を含む)
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
視覚表示器の事例を挙げることができる。
15週 前期まとめ
 予習:配布プリントを確認する
 復習:まとめ問題で解けなかった箇所を見返す
前期の内容をふりかえることができる。
16週 期末試験返却
後期
3rdQ
1週 人間工学の技法
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
人間工学の技法の目的と種類を説明できる。
2週 尺度水準
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
尺度水準の違いを説明できる。
3週 演習:疲労の測定
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,演習内容と重要ポイントをふり返る
自覚症調べとフリッカー値を用いて疲労を評価することができる。
4週 演習:調整法
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,演習内容と重要ポイントをふり返る
心理物理学的測定法の一種である調整法を用いて錯視量の測定をすることができる。
5週 演習:一対比較法
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,演習内容と重要ポイントをふり返る
一対比較法を用いてカラーイメージを測定することができる。
6週 人間工学の技法の実際
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
代表的な人間工学の技法について,その手順を説明することができる。
7週 色彩と人間工学(一部に「色彩環境」を含む)
 予習:配布プリントを読む
 復習:配布プリントを見直し,身近な実例を考察する
色知覚の基礎を理解できる。
8週 色彩と人間工学(一部に「色彩環境」を含む)
 予習:配布プリントを読む
 復習:配布プリントを見直し,身近な実例を考察する
代表的な表色系を理解できる。
4thQ
9週 色彩と人間工学(一部に「色彩環境」を含む)
 予習:配布プリントを読む
 復習:配布プリントを見直し,身近な実例を考察する
代表的な色彩心理について説明できる。
10週 色彩と人間工学(一部に「色彩環境」を含む)
 予習:配布プリントを読む
 復習:配布プリントを見直し,身近な実例を考察する
建築デザインにおける色彩の利用について確認できる。
11週 ユニバーサルデザイン
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
ユニバーサルデザインの基本概念を理解できる。
12週 ユニバーサルデザイン
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
ユニバーサルデザインの原則を理解できる。
13週 ユニバーサルデザイン
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
ユニバーサルデザインの事例について説明できる。
14週 ユニバーサルデザイン
 予習:教科書を読む
 復習:配布プリントを確認し,身近な実例を考察する
ユニバーサルデザインの事例について説明できる。
15週 後期まとめ 後期の内容をふりかえることができる。
16週 期末試験返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備視覚と光の関係について説明できる。3前12
表色系について説明できる。3
美術・デザイン建築における形態(ものの形)について説明できる。3

評価割合

期末試験ミニレポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力80080
専門的能力02020