概要:
建物内外の環境の物理的・心理的な捉え方の基礎を概説する。関連する環境一般・熱・光・水・音について説明と演習を行う。これにより建築やデザインにおける環境についての基本知識を修得する。
授業の進め方・方法:
2年生までに習った数学,物理知識が前提となる。演習を随時行うが、自学自習が必要である。また、自分自身で書籍や資料を基に学習する際のノート・資料の作り方を説明した上で実習を行う。
予習:毎回の授業前までに、授業で行う内容と意義を 考えて整理しておくこと。
復習:毎回の授業後に、授業で学んだことを振り返り、今後へ活かす方法を考えること。
注意点:
本科目は続く、建築環境工学Ⅱや建築設備を学ぶ上での基礎となる科目となる。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 材料 | 建築材料の変遷や発展について説明できる。 | 2 | |
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。 | 2 | |
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。 | 2 | |
セメントの種類・特徴について説明できる。 | 2 | |
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。 | 2 | |
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。 | 2 | |
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。 | 2 | |
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。 | 2 | |
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。 | 2 | |
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。 | 2 | |
コンクリート製品(ALC、プレキャストなど)の特徴について説明できる。 | 2 | |
構造 | 建築構造の成り立ちを説明できる。 | 2 | |
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。 | 3 | |
力の定義、単位、成分について説明できる。 | 2 | |
断面一次モーメントを理解し、図心を計算できる。 | 2 | |
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。 | 2 | |
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。 | 2 | |
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。 | 2 | |
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。 | 2 | |
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。 | 2 | |
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。 | 2 | |
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。 | 2 | |
節点法や切断法を用いて、トラスの部材応力を計算できる。 | 2 | |
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。 | 2 | |
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。 | 2 | |
応力と荷重の関係、応力と変形の関係を用いてはりのたわみの微分方程式を用い、幾何学的境界条件と力学的境界条件について説明でき、たわみやたわみ角を計算できる。 | 2 | |
不静定構造物の解法の基本となる応力と変形関係について説明できる。 | 2 | |
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。 | 2 | |
偏心圧縮柱の応力状態を説明できる。 | 2 | |
ラーメンやその種類について説明できる。 | 2 | |
ラーメンの支点反力、応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)をかくことができる。 | 2 | |
構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念について説明できる。 | 2 | |
仕事やエネルギーの概念を用いて、構造物(例えば梁、ラーメン、トラスなど)の支点反力、応力(図)、変形(たわみ、たわみ角)を計算できる。 | 2 | |
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。 | 2 | |
静定基本系(例えば、仮想仕事法など)を用い、不静定構造物の応力と、支点反力を求めることができる。 | 2 | |
いずれかの方法(変位法(たわみ角法)、固定モーメント法など)により、不静定構造物の支点反力、応力(図)を計算できる。 | 2 | |
木構造の特徴・構造形式について説明できる。 | 2 | |
木材の接合について説明できる。 | 2 | |
基礎、軸組み、小屋組み、床組み、階段、開口部などの木造建築の構法を説明できる。 | 2 | |
鋼構造物の復元力特性と設計法の関係について説明できる。 | 2 | |
S造の特徴・構造形式について説明できる。 | 2 | |
鋼材・溶接の許容応力度について説明できる。 | 2 | |
軸力のみを受ける部材の設計の計算ができる。 | 2 | |
軸力、曲げを受ける部材の設計の計算ができる。 | 2 | |
曲げ材の設計の計算ができる。 | 2 | |
継手の設計・計算ができる。 | 2 | |
高力ボルト摩擦接合の機構について説明できる。 | 2 | |
溶接接合の種類と設計法について説明できる。 | 2 | |
仕口の設計方法について説明ができる。 | 2 | |
柱脚の種類と設計方法について説明ができる。 | 2 | |
鉄筋コンクリート造(ラーメン構造、壁式構造、プレストレストコンクリート構造など)の特徴・構造形式について説明できる。 | 2 | |
構造計算の設計ルートについて説明できる。 | 2 | |
建物の外力と変形能力に基づく構造設計法について説明できる。 | 2 | |
断面内の応力の分布について説明できる。 | 2 | |
許容曲げモーメントを計算できる。 | 2 | |
主筋の算定ができる。 | 2 | |
釣合い鉄筋比について説明ができる。 | 2 | |
中立軸の算定ができる。 | 2 | |
許容せん断力を計算できる。 | 2 | |
せん断補強筋の算定ができる。 | 2 | |
終局曲げモーメントについて説明できる。 | 2 | |
終局剪断力について説明できる。 | 2 | |
断面内の応力の分布について説明できる。 | 2 | |
許容曲げモーメントを計算できる。 | 2 | |
MNインターラクションカーブについて説明できる。 | 2 | |
主筋の算定ができる。 | 2 | |
釣合い鉄筋比について説明ができる。 | 2 | |
中立軸の算定ができる。 | 2 | |
許容せん断力を計算できる。 | 2 | |
せん断補強筋の算定ができる。 | 2 | |
終局曲げモーメントについて説明できる。 | 2 | |
終局剪断力について説明できる。 | 2 | |
基礎形式(直接、杭)の分類ができる。 | 2 | |
基礎形式別の支持力算定方を説明できる。 | 2 | |
マグニチュードの概念と震度階について説明できる。 | 2 | |
地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について説明できる。 | 2 | |
環境・設備 | 風土と建築について説明できる。 | 3 | |
気候、気象について説明できる。 | 3 | |
気温、温度、湿度および気温と湿度の形成について説明できる。 | 3 | |
雨、雪による温度、湿度の関係について説明できる。 | 3 | |
ヒートアイランドの現象について説明できる。 | 3 | |
大気汚染の歴史と現象について説明できる。 | 3 | |
都市環境における緑の役割について説明できる。 | 3 | |
建設地と太陽位置について説明できる。 | 3 | |
日照および日射の調節方法について説明できる。 | 3 | |
視覚と光の関係について説明できる。 | 3 | |
明視、グレアの現象について説明できる。 | 3 | |
採光および採光計画について説明できる。 | 3 | |
人工照明について説明できる。 | 3 | |
照明計画および照度の計算ができる。 | 3 | |
表色系について説明できる。 | 3 | |
色彩計画の概念を知っている。 | 3 | |
伝熱の基礎について説明できる。 | 3 | |
熱貫流について説明できる。 | 3 | |
室温の形成について理解している。 | 3 | |
温熱環境要素について説明できる。 | 3 | |
温熱環境指標について説明できる。 | 3 | |
湿り空気、空気線図について説明できる。 | 3 | |
結露現象について説明できる。 | 3 | |
空気汚染の種類と室内空気環境基準について説明できる。 | 3 | |
必要換気量について計算できる。 | 3 | |
自然換気と機械換気について説明ができる。 | 3 | |
音の単位について説明できる。 | 3 | |
聴覚の仕組みについて説明できる。 | 3 | |
音心理の三大特性、大きさとうるささ、音の伝搬、減衰、回折について説明できる。 | 3 | |
吸音と遮音、残響について説明できる。 | 3 | |
遮音材料の仕組み、音響計画について説明できる。 | 3 | |
室内環境基準について説明できる。 | 3 | |
熱負荷計算法、空気線図、空気の状態値について説明できる。 | 3 | |
空気調和方式について説明できる。 | 3 | |
熱源方式について説明できる。 | 3 | |
必要換気量について計算できる。 | 3 | |
自然再生可能エネルギー(例えば、風力発電、太陽光発電、太陽熱温水器など)の特徴について説明できる。 | 3 | |