組込みシステムの概要を理解し、ネットワークへの応用による機能拡張について理解する。Androidアプリケーション開発やクラウドの利用について理解し、簡単なセンサーネットワークシステムの設計・実装が行えるようになることを目指す。
概要:
3学年の「マイクロコンピュータ基礎」、「ディジタルシステム技術」、4学年前期の「電子回路B」をベースに、組込みシステムの概要を理解し、ネットワークを活用した場合の機能の広がりについて理解する。さらに,センサ計測の原理、Androidアプリケーション開発手法、クラウドアプリケーション開発手法を学習し、組込みシステム、Android機器、クラウドを組み合わせた簡易的なセンサーネットワークを設計・実装できることを目指す。
授業の進め方・方法:
授業内で実施する演習・実習(50%)と期末試験(50%)で評価する。
注意点:
本授業は座学での講義とそれに関連する演習・実習を適時併用しながら進めていく。組込みシステムはソフトウェアとハードウェアの関連性を理解することが重要なので、これまでに学習してきたプログラミング、電気・電子回路、ディジタル回路の内容を復習するなどして授業に臨むこと。本授業では組込みシステムの中でもネットワークと関連する技術に焦点をあてているので、ネットワーク技術を取り入れやすいAndroidを授業に取り入れている。またクラウドについてもアプリケーションでの利用方法について学習をする。本授業で使用する開発ツールは無償で準備できるので、自宅等で開発環境を用意できる者は予習復習に開発ツールを活用することが望ましい。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
組込みシステムとネットワーク |
組込みシステムの概要とネットワークの利用を理解できる。
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2週 |
Javaプログラミング基礎 |
・クラス,オブジェクトについて理解できる。 ・アクセシビリティについて理解できる。
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3週 |
Javaプログラミング基礎 |
・継承,汎化について理解できる。 ・インターフェイスについて理解できる。
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4週 |
Javaプログラミング基礎 |
・Javaによるオブジェクト指向プログラミングができる。
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5週 |
Androidアプリケーション開発 |
・Androidのアーキテクチャの概要を理解できる。
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6週 |
Androidアプリケーション開発 |
・Androidアプリケーションの構成要素(アクティビティ,サービス,ブロードキャスト,コンテントプロバイダ,インテント)の概念を理解できる。
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7週 |
Androidアプリケーション開発 |
・単一画面のアプリケーション開発ができる。
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8週 |
クラウドを活用したプログラミング |
・クラウドの概要を理解できる。
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4thQ |
9週 |
クラウドを活用したプログラミング |
・WebAPIの使い方を理解できる。
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10週 |
クラウドを活用したプログラミング |
・WebAPIを活用したAndroidアプリケーションが開発できる。
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11週 |
センサーネットワーク開発実習 |
・組込みボードによるセンサ測定の概要を理解できる。
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12週 |
センサーネットワーク開発実習 |
・Android機器と組込みボードのインターフェイスの仕組みを理解できる。
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13週 |
センサーネットワーク開発実習 |
・組込みボード,Android機器,クラウドを組み合わせたセンサネットワークシステムの原理を理解し,応用システムの開発を行うことができる。
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14週 |
センサーネットワーク開発実習 |
・組込みボード,Android機器,クラウドを組み合わせたセンサネットワークシステムの原理を理解し,応用システムの開発を行うことができる。
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15週 |
センサーネットワーク開発実習 |
・組込みボード,Android機器,クラウドを組み合わせたセンサネットワークシステムの原理を理解し,応用システムの開発を行うことができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | 変数とデータ型の概念を説明できる。 | 4 | |
制御構造の概念を理解し、条件分岐や反復処理を記述できる。 | 4 | |
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。 | 4 | 後9 |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。 | 4 | 後4,後7 |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。 | 4 | 後4,後7 |
ソフトウェア | 時間計算量や領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを理解している。 | 3 | |
アルゴリズムの概念を説明できる。 | 3 | |
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。 | 3 | |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。 | 3 | |
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。 | 3 | |
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。 | 4 | |
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。 | 4 | |
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。 | 3 | |
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。 | 4 | |
計算機工学 | 整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | |
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。 | 4 | 後13,後14,後15 |
コンピュータシステム | 処理形態の面でのコンピュータシステムの分類である集中処理システムと分散処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。 | 2 | |
ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。 | 4 | 後12 |
システムプログラム | コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。 | 3 | |
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。 | 3 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | 論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。 | 4 | 後13,後14,後15 |
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。 | 4 | 後7,後10 |