情報理論

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 情報理論
科目番号 0261 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報ネットワーク工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「情報理論」 三木成彦・吉川英機 著 (コロナ社)
担当教員 佐藤 公男

到達目標

 情報量とエントロピーの概念・定義を理解し,実際に計算できること。
 情報伝達の効率化と高信頼化を図るために,代表的な情報源符号化,通信路符号化,誤り検出などの意義と方法について説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 情報源符号化の基礎情報量,エントロピー及び効率のよい符号化について,正しく理解している。情報量,エントロピー及び効率のよい符号化について,概ね理解している。情報量,エントロピー及び効率のよい符号化について,理解していない。
評価項目2 効率のよい符号の生成方法ハフマン符号及びランレングス符号の生成方法と平均符号長について,正しく説明できる。ハフマン符号及びランレングス符号の生成方法と平均符号長について,概ね説明できる。ハフマン符号及びランレングス符号の生成方法と平均符号長について,説明できない。
評価項目3 通信路符号化の基礎通信路における誤りとその検出方法について,正しく理解している。通信路における誤りとその検出方法について,概ね理解している。通信路における誤りとその検出方法について,理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 情報量とエントロピーについて解説し,情報源や通信路を定量的に扱う基本的な考え方について理解する。さらに,情報の符号化,誤り検出・訂正技術について学習し,情報の記録や伝達を高効率・高信頼化するための基礎知識について理解を深める。
授業の進め方・方法:
 各回の授業では,基本的に,前半で板書による解説を行い,後半ではその理解を確実なものとするために,ほぼ毎週演習課題を実施する。
注意点:
 情報および情報量の定義や簡単なデータ圧縮による情報源符号化の方法などを通じて,情報理論が情報の伝達を効率化・高信頼化するための基礎理論であることを理解すること。
 自学自習として,次回分の授業内容と達成目標を確認してくること。板書をメモしたノートに基づき復習を行うこと。演習課題については次回の授業までにレポートとして提出し,教員の確認を受けること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 情報理論とは 情報理論の目的について説明できる。
2週 確率の基礎 情報理論を学習する際に必要な確率に関する基礎知識を確認できる。
3週 情報源符号化1 情報源のモデル,情報量,エントロピー,冗長度について説明できる。
4週 情報源符号化2 同上
5週 情報源符号化3 平均符号長,一意復号可能,瞬時符号などの観点から,効率のよい符号化について説明できる。
6週 情報源符号化4 同上
7週 情報源符号化5 拡大情報源,平均符号長の上下限,情報源符号化定理について説明できる。
8週 前期中間試験答案返却と解説 試験の正答について確実に理解できる。
2ndQ
9週 情報源符号の具体的生成法1 ハフマン符号の生成方法と平均符号長について説明できる。
10週 情報源符号の具体的生成法2 ランレングス符号等の生成方法と性質について説明できる。
11週 情報源符号の具体的生成法3 同上
12週 通信路の符号化 通信路をモデル化でき,通信路における誤りを説明できる。
通信路の符号化について理解できる。
13週 誤り検出符号1 ランダム誤りとバースト誤りの違いについて説明できる。
巡回符号(CRC)方式の原理について理解できる。
ITU-T勧告である成多項式CRC-16の誤り検出能力を説明できる。
14週 誤り検出符号2 同上
15週 前期期末試験答案返却と解説 試験の正答について確実に理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。4
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。4
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力6000001070
専門的能力300000030
分野横断的能力0000000