通信計測

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 通信計測
科目番号 0269 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報ネットワーク工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「高周波・マイクロ波測定」 大森 俊一他 (コロナ社)
担当教員 鈴木 哲

到達目標

計測の分類法,計器精度や測定誤差の定義,単位の成立ち等,計測の基礎について説明できる。
電気諸量の測定法および,測定上の注意点について説明できる。
スミスチャートを用いた測定結果を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1高周波における基礎的な計測技術、特に高周波の概念とマイクロ波帯の測定、高周波測定における、反射伝送の概念、スミスチャートの見方を理解できる。 高周波測定における、反射伝送の概念、スミスチャートの見方を理解できる。高周波測定における、反射伝送の概念、スミスチャートの見方を理解できない。
評価項目2スペクトラムアナライザ、ネットワークアナライザ、トラッキングジェネレータなどの使い方を理解できる。スペクトラムアナライザの使い方を理解できる。スペクトラムアナライザ、ネットワークアナライザ、トラッキングジェネレータなどの使い方を理解できない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 通信機器や情報通信システム構築に必要なハードウェア・ソフトウェアの知識と技術の習得

教育方法等

概要:
高周波における基礎的な計測技術を学習する。特に高周波の概念とマイクロ波帯の測定も理解できるようにする。また,各種通信用測定器の原理・構造・機能・保守・運用を理解し,高度な通信機器測定法を学習する。
授業の進め方・方法:
各種通信用測定器の原理・構造・機能・保守・運用を理解し,スペクトラムアナライザ、ネットワークアナライザ、トラッキングジェネレータなどの使い方、測定結果の解釈など、高度な通信機器測定法を学習する。
注意点:
これまでに学習した「電気磁気学」「電気回路」「電子回路」「電気計測」と密接に関係する ので,十分な復習と理解が必要である。分布定数回路の考え方が大切でこれらを再学習しなが ら勉強する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 通信計測の基礎 高周波と測定技術 高周波と測定技術の概念を理解できる。
2週 電磁波スペクトル伝送線路理論 高周波回路の特色を学び、伝送線路との整合を理解できる。
3週 信号発生器 標準信号発生器 周波数シンセサイザ 掃引発信器 標準信号発生器・周波数シンセサイザおよび掃引発信器の動作原理を理解・説明できる。
4週 高周波電圧の測定 高周波電圧測定の概要 電子電圧計 高周波電圧測定の概要を理解し、電子電圧計やその他の高周波電圧測定の動作原理の動作原理を理解・説明できる。
5週 高周波電力測定 高周波電力測定の概要 半導体を使用した電力測定 ボロメータによる電力測定・熱電対電力計など、各種電力測定の動作原理を理解・説明できる。
6週 回路定数の測定 回路定数測定の概要 インピーダンス測定法 反射係数の測定方法 透過係数の測定方法 インピーダンス・反射係数および透過係数の測定法の原理を理解できる。
7週 周波数の測定 周波数測定の概要 周波数カウンタ 共振形周波数測定器 周波数標準・周波数カウンタおよび共振形周波数測定器の原理を理解できる。
8週 スペクトルの測定 スペクトル測定の概要 スペクトルアナライザ 周波数領域測定器であるスペクトルアナライザの動作原理を理解できる。
2ndQ
9週 スペクトルアナライザの分解能 分解能帯域幅 ビデオ帯域幅 掃引速度 分解能帯域幅・ビデオ帯域幅・掃引速度とスペクトルの形状、振幅の誤差について理解できる。
10週 雑音帯域幅と雑音測定 測定器の帯域幅と帯域内の雑音電力の関係を理解できる。
11週 通信品質の評価 通信品質の尺度 雑音の性質 通信品質と雑音の関係について理解できる。
12週 ネットワークアナライザの原理 ネットワークアナライザの測定原理とその機構について理解できる。
13週 ベクトルネットワークアナライザの概要 スミスチャート 増幅器およびフィルターの測定について、LOG-MAG表示の意味、スミスチャート表示の意味を理解できる。
14週 校正と標準インピーダンス 校正用の標準インピーダンスとその使用法を理解できる。
15週 期末試験
16週 答案返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4
電磁気静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4
電子回路利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。4
計測精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4前9
電力量の測定原理を説明できる。4前5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合603010000100
基礎的能力40201000070
専門的能力2010000030
分野横断的能力0000000