ネットワーキング技術Ⅲ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 ネットワーキング技術Ⅲ
科目番号 0333 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報ネットワーク工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 1週間でCCNAの基礎が学べる本【第2版】:インプレス、ルーティング&スイッチング標準ハンドブック:SBクリエイティブ
担当教員 脇山 俊一郎

到達目標

これまでに学習したアドレス設計、ルーティング、VLAN、パケットフィルタリングなどの技術を用いて、具体的な要件のもとで小・中規模のネットワークを設計・構築できることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1VLSM/CIDR、VLAN、ACL/パケットフィルタリングの各技術内容を、それらが必要となる背景等も含めて説明ができる。VLSM/CIDR、VLAN、ACL/パケットフィルタリングの各技術概要を説明ができる。VLSM/CIDR、VLAN、ACL/パケットフィルタリングの各技術の理解が不十分で、技術概要の説明が十分できない。
評価項目2VLSM/CIDR、VLAN、ACL/パケットフィルタリングの各技術を用いて、具体的な要件のもとでのネットワーク設計が確実にできる。VLSM/CIDR、VLAN、ACL/パケットフィルタリングの各技術を用いて、具体的な要件のもとでのネットワーク設計が概ねできる。VLSM/CIDR、VLAN、ACL/パケットフィルタリングの各技術の理解が不十分で、具体的な要件のもとでのネットワーク設計が十分できない。
評価項目3VLSM/CIDR、VLAN、ACL/パケットフィルタリング技術を、ルータ・スイッチのコマンドラインインタフェースを用いて確実に設定し、ネットワークを構築することができる。VLSM/CIDR、VLAN、ACL/パケットフィルタリング技術を、ルータ・スイッチのコマンドラインインタフェースを用いて設定し、ネットワークを構築することが概ねできる。VLSM/CIDR、VLAN、ACL/パケットフィルタリング技術を、ルータ・スイッチのコマンドラインインタフェースを用いて設定し、ネットワークを構築することが十分できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2 コンピュータネットワークを設計・構築・運用できる知識と技術の習得

教育方法等

概要:
3学年の「ネットワーキング基礎」,4学年の「ネットワーキング技術Ⅰ」ならびに「ネットワーキング技術Ⅱ」において学習したネットワーキング技術を復習しながら、具体的な要件のもとでの小・中規模のネットワークの設計・構築の手法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
座学での授業を中心にグループ学習や演習を取り入れる。演習はシミュレータやルータ・スイッチの実機を用い、個人もしくはグループ単位で行う。成績については、筆記試験およびネットワーク設計構築の実習課題の成績をもとに総合評価する。
注意点:
講義では授業資料をプロジェクタ投影しながら板書も併用して詳しい解説を行う。投影資料のハンドアウトを配布するが、板書する内容も多いのでしっかりノートをとること。また資料は必ずファイリングしておくこと。演習では具体的な要件のもとで、実際に稼働するネットワークの構築を行う。グループでの演習も行うが、傍観することなく自ら手を動かして主体的に取り組むこと。不明な点は担当教員に質問するなど、積極的な学習を心がけてもらいたい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス この科目のシラバスを把握する。
2週 L3ネットワーク設計
 アドレス設計とサブネット
具体的な要件をもとに、固定長サブネットマスクでのサブネット設計ができる。
3週 L3ネットワーク設計
 可変長サブネットマスク(VLSM)
具体的な要件をもとに、可変長長サブネットマスクでのサブネット設計ができる。
4週 L3ネットワーク設計
 CIDRと経路集約
クラスレスなアドレス割り当てが、アドレス空間の効率的な利用と経路集約の2つの利点をもたらすことを説明できる。
5週 L3ネットワーク設計
 VLSM/CIDR演習
具体的な要件をもとに、VLSM/CIDR技術を用いたネットワークの設計・構築ができる。
6週 L2ネットワーク設計
 物理・論理ネットワークとVLAN
VLAN機能を用いたL2ネットワーク構築の利点を説明することができる。
7週 L2ネットワーク設計
 VLANトランキングとVLAN間ルーティング
VLANトランキングの利点を説明できる。ルータをトランキング接続し、VLAN間接続を実現できる。
8週 L2ネットワーク設計
 VLAN演習
具体的な要件をもとに、VLAN技術を用いたネットワークの設計・構築ができる。
2ndQ
9週 中間試験
10週 中間試験解説
11週 ネットワークセキュリティとパケットフィルタリング
 ネットワークセキュリティ
ネットワークセキュリティの必要性を説明できる。
12週 ネットワークセキュリティとパケットフィルタリング
 ACLによるパケットフィルタリング
IPアドレスとポート番号の条件を用いたパケットフィルタリングのルールを記述できる。
13週 ネットワークセキュリティとパケットフィルタリング
 パケットフィルタリング演習
具体的な要件をもとに、パケットフィルタリング技術を用いたネットワークの設計・構築ができる。
14週 ネットワークセキュリティとパケットフィルタリング
 パケットフィルタリング演習
具体的な要件をもとに、パケットフィルタリング技術を用いたネットワークの設計・構築ができる
15週 期末試験解説
16週 授業まとめ これまでに学んだ技術を総合的に取り入れることで、現実的・実践的なネットワークの設計・構築ができることを理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前11,前12,前13,前14
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。1
基数が異なる数の間で相互に変換できる。4
基本的な論理演算を行うことができる。4
情報通信ネットワークネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前12,前13,前14
基本的なルーティング技術について説明できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8
基本的なフィルタリング技術について説明できる。4前11,前12,前13,前14
情報数学・情報理論ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。1
その他の学習内容コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。4前11,前12
基本的なアクセス制御技術について説明できる。4前11,前12,前13,前14
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。4前5,前6,前7,前8,前13,前14
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。4前5,前6,前7,前8,前13,前14
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前11,前12,前13,前14
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。4前5,前6,前7,前8,前13,前14
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。4前5,前6,前7,前8,前13,前14
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。4前5,前6,前7,前8,前13,前14
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。4前5,前6,前7,前8,前13,前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力150000520
専門的能力5500002580
分野横断的能力0000000