マイクロコンピュータ基礎

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 マイクロコンピュータ基礎
科目番号 0016 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 ディジタル技術
担当教員 小林 秀幸,力武 克彰

到達目標

1.プログラム記憶方式コンピュータの基本構成を理解する
2.マイクロプロセッサの構成と基本的な動作を理解する
3.マイクロプロセッサの命令形式およびアドレス方式を理解する
4.ハンドアセンブルによる簡単なプログラミングおよびデバッグができる
5.パソコンとクロスアセンブラにより,小規模なプログラム開発ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
コンピュータの仕組みとそれを利用するための知識と技術の習得に向けて,マイクロプロセッサの基本構成と動作原理を理解する。
AVRによる実習ボードを用いて,各種のプログラミング実習(アセンブラ)を行う。
授業の進め方・方法:
1. Blackboard上の参考文献を実験・実習指針として用いて,自律的に学習を進める。
2. 各自報告書を提出することにより,各課題に関する検討考察および学習内容などについて,指導教員に報告する。
3. 学生同士,あるいは教員を交えてのディスカッションを積極的に展開し,それらの内容もノートに学習記録として残す。
注意点:
本科目は,ディジタル技術基礎,プログラミング基礎,ディジタル技術,プログラミング,ディジタルシステムA及びB,組み込みシステム,コンピュータアーキテクチャと関連する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 CPUの構成 ノイマン型コンピュータの構成について,概要を説明できる
2週 入出力I/Oの理解とビット演算 入出力についてピンのオン,オフの仕方が説明できる
3週 算術演算,論理演算 算術演算,論理演算について説明ができる
4週 入力,2の補数 2の補数と,入力回路について説明できる
5週 比較 ジャンプ命令などで使用する比較につて説明できる
6週 サブルーチン,スタック サブルーチンと,スタックについて説明できる
7週 論理演算子を用いた様々なプログラム 論理演算子の理解,PAD図やフローチャートによるプログラミング構造の把握,レポート作成
8週 論理演算子を用いた様々なプログラム 論理演算子の理解,PAD図やフローチャートによるプログラミング構造の把握,レポート作成
2ndQ
9週 C言語による開発 C言語によるコンパイルと機械語の出力について理解する
10週 チャタリング
割り込みについて理解する.スタックについて理解する.
11週 割り込み処理 割り込みについて理解する.スタックについて理解する.
12週 メモリ構造の理解.外部記憶装置との連携. メモリ構造を理解し,メモリ空間を意識したプログラミングが行える.
13週 メモリ構造の理解.外部記憶装置との連携. メモリ構造を理解し,メモリ空間を意識したプログラミングが行える.
14週 メモリ構造の理解.外部記憶装置との連携. メモリ構造を理解し,メモリ空間を意識したプログラミングが行える.
15週 振り返り 今学期を振り返り,達成目標について自己評価を行う.
16週
後期
3rdQ
1週 C言語による開発
アセンブルと機械語命令について理解する.
2週 機械語を使用したプログラミング 機械語が格納され,実行されることを理解する.
3週 機械語を使用したプログラミング 機械語が格納され,実行されることを理解する.
4週 機械語を使用したプログラミング 機械語が格納され,実行されることを理解する.
5週 スタックを利用したプログラミング スタックなどファイル構造の特性を理解し,機械語によるプログラミングが行える.
6週 スタックを利用したプログラミング スタックなどファイル構造の特性を理解し,機械語によるプログラミングが行える.
7週 スタックを利用したプログラミング スタックなどファイル構造の特性を理解し,機械語によるプログラミングが行える.
8週 サブルーチンを活用したプログラミング サブルーチンが目盛空間上のどこに格納され実行されるかを説明し,実装できる.
4thQ
9週 サブルーチンを活用したプログラミング サブルーチンが目盛空間上のどこに格納され実行されるかを説明し,実装できる.
10週 サブルーチンを活用したプログラミング サブルーチンが目盛空間上のどこに格納され実行されるかを説明し,実装できる.
11週 機械語による四則演算 データ構造の違いや,ビット演算による計算方法を説明し,実装できる.
12週 機械語による四則演算 データ構造の違いや,ビット演算による計算方法を説明し,実装できる.
13週 機械語による四則演算 データ構造の違いや,ビット演算による計算方法を説明し,実装できる.
14週 機械語または高級言語を使用したプログラミング マイクロプロセッサの構造を理解したプログラミングが行える.
15週 機械語または高級言語を使用したプログラミング マイクロプロセッサの構造を理解したプログラミングが行える.
16週 機械語または高級言語を使用したプログラミング マイクロプロセッサの構造を理解したプログラミングが行える.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学リテラシー工学リテラシー実験テーマの内容を理解し、実験・測定結果の妥当性評価や考察等について論理的な説明ができる。1前4
実験ノートの記述、及び実験レポートの作成の方法を理解し、実践できる。1前4
情報リテラシー情報リテラシーコンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を理解し活用できる。2前1
数値計算の基礎が理解できる2前3
コンピュータにおける初歩的な演算の仕組みを理解できる。3前3
データの型とデータ構造が理解できる1前2
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系情報基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現できる。2前5,前8
プログラミング言語を用いて基本的なプログラミングができる。2前2,前8
整数、小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3前4,前5
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3前4,前5
情報系プログラミング変数とデータ型の概念を説明できる。3前5,前6,前7
代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。2前2,前3
制御構造の概念を理解し、条件分岐や反復処理を記述できる。3前4,前5
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。3前4,前5
与えられた簡単な問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3前5
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。2前2
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。2前1,前2
ソフトウェアコンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを理解している。2前4
リスト構造、スタック、キューなどの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。2
計算機工学整数・小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。2前6
整数・小数をコンピュータのメモリー上でディジタル表現する方法を理解している。1前6
基数が異なる数の間で相互に変換できる。2前5
五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。2前1
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2前1,前2
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2前2,前3
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。2前3
情報数学・情報理論コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを理解している。2前6,前7,前8
分野別の工学実験・実習能力情報系【実験実習】情報系【実験実習】与えられた簡単な問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。2前6,前7,前8
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。2前6,前7,前8
与えられた数値を別の基数を使った数値に変換できる。2前6,前7,前8

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合4060100
基礎的能力152035
専門的能力152035
分野横断的能力102030