到達目標
データ資産を効率よく安全に活用するために不可欠なデータベースに関する基礎知識を説明できること。具体的には,以下の到達目標を設定する。
1. データベースに関する様々な概念を理解できる。
2. 問合せ言語で用いられる概念・文法を理解できる。
3. 問合せ言語を用いて関係データベースに対する操作を実行できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
データベースに関する様々な概念を理解できる。 | データベースに関する様々な概念の定義を具体例を用いて説明できる。 | データベースに関する様々な概念の定義を説明できる。 | データベースに関する様々な概念の定義を説明できない。 |
問合せ言語で用いられる概念・文法を理解できる。 | 問合せ言語で用いられる概念を具体例を用いて説明でき、高度な文法で文を記述できる。 | 問合せ言語で用いられる概念を説明でき、基本的な文法で文を記述できる。 | 問合せ言語で用いられる概念を説明できない。 |
問合せ言語を用いて関係データベースに対する操作を実行できる。 | 要求された内容を解決するための操作を、 問合せ言語を用いて記述・実行できる。 | 問合せ言語を用いて関係データベースに対する操作を実行できる。 | 問合せ言語を用いて関係データベースに対する基本的な操作を実行できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
既に学習した「データ工学基礎」の内容に加えて,並行処理制御、障害回復などのトランザクション処理,ネットワーク上の分散データベースシステム,Web上の文書記述用言語としてのXML,Web上のデータベース構築と情報検索,大量な情報の中から有用な情報を抽出するデータマイニングなどについて理解する。
授業の進め方・方法:
授業は演習形式で実施される。各週のテーマ従った課題を授業の最初に提示する。
注意点:
学習内容には抽象度の高い概念が含まれる。これらの概念を定着させ,実際に応用するためにも,多くの具体例に習熟するよう留意すること。また,問合せ言語の文法を正しく理解するために,積極的にそれらを用いて習熟するよう留意すること。
自学自習として,各回の授業内容,達成項目及び教科書内容を確認しておくこと。学習内容に含まれる概念を理解するために,教科書等に掲載されている例題を基に十分復習すること。理解を確実にするため,各回の授業内容に関連する例題や練習問題を実行し解くこと。
参考書:
「データベースの基礎」 永田武 著 (コロナ社)
「リレーショナルデータベー入門」 増永良文 著(サイエンス社)
「データベース」 速水治夫,宮崎収兄,山崎晴明 著(オーム社)
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
演習環境構築・データベース概論 |
演習環境が構築でき,データモデル,データベース設計法に関する基本的な概念を理解している。
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2週 |
検索の基本 |
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。SELECT文,算術演算子,比較演算子,論理演算子に関する概念,文法および利用法を理解し,活用できる。
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3週 |
集約と並べ替え1 |
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。集約関数,GROUP BY句に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
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4週 |
集約と並べ替え2 |
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。HAVING句,ORDER BY句に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
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5週 |
データの更新 |
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。INSERT文,DELETE文,UPDATE文に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
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6週 |
複雑な問い合わせ1 |
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。ビューの概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
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7週 |
複雑な問い合わせ2 |
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。サブクエリ等に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
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8週 |
関数,述語,CASE式1 |
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。関数(算術関数,文字列関数,日付関数等),述語に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
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2ndQ |
9週 |
関数,述語,CASE式2 |
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。CASE式に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
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10週 |
関数,述語,CASE式3 |
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。CASE式に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
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11週 |
課題作成(グループ学習) |
これまでの全範囲の内容を理解し、それを活用できる。
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12週 |
課題解決(グループ学習) |
これまでの全範囲の内容を理解し、それを活用できる。
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13週 |
集合演算1 |
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。集合演算に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
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14週 |
集合演算2 |
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。結合に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
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15週 |
試験問題解説 |
試験で出題された課題を理解できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系 | その他の学習内容 | データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を理解している。 | 3 | |
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 40 | 100 |