プロジェクト実習

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 プロジェクト実習
科目番号 0056 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 (前期)「HTML演習」, 中島省吾著, SCC。
担当教員 安藤 敏彦,武田 正則,白根 崇,菅谷 純一,熊谷 和志,早川 吉弘,小林 秀幸,竹島 久志,竹茂 求

到達目標

 プロジェクト遂行のためのPDCA(計画-実行-確認-評価)サイクルを理解する。グループ内で協調的して作業を進めることができる。学習成果およびプロジェクトの評価を報告書にまとめ,分かりやすいプレゼンテーションができる。あわせて電気回路の基本的な概念が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
Webページの構造とHTML, CSSについて理解できる。HTMLやCSSを用いてWebページを作ることができる。HTMLやCSS文書の構造を説明できる。HTMLやCSS文書の構造を説明できない。
P(計画)D(実行)C(確認)A(評価)サイクルを理解できる。PDCAサイクルの必要性を説明でき、それを実践できる。PDCAサイクルの必要性を説明できる。PDCAサイクルの必要性を説明できない。
グループ内で協調して作業を進めることができる。他の人の意見を聞きながら自分の意見を伝え、目的のための合意形成ができる。他の人の意見を聞きながら自分の意見を伝え、円滑なコミュニケーションができる。他の人の意見を聞いたり、自分の意見を伝えることがあまりできない。
書式に則った報告書を作成できる。書式に則り、自分の意見を効果的に伝えられる報告書を作成できる。書式に則った報告書を作成できる。書式に則った報告書を作成できる。
簡潔で分かりやすいプレゼンテーションができる。文章や図表を久賀的に選択して、見やすく分かりやすい発表資料を作成できる。決められた時間内に、よく通る声で、自分の意見を分かりやすく効果的に伝えることができる。見やすい発表資料を作成できる。決められた時間内に、自分の意見を効果的に伝えることができる。発表資料が整理されていない。発表の声がよく聞こえない。決められた時間を守ることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 1学年の「コンピュータリテラシ」,「創造工学」を踏まえ,数週間から数ヶ月の中長期にわたり,学生数人がグループを作り,高専において重要なものづくりの基礎となるプロジェクト型の実習を行う。この実習を通じて,「社会人基礎力」と呼ばれる「職場や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力」について理解し,養うことを目標にする。前期はWebページ作成,後期は電気回路実験に取り組み,年度のまとめとしてキャリアデザインについて講義,グループワークを行う。
授業の進め方・方法:
 前期はWebページ制作を行う。HTML・CSSの基本を学んだ後、5名程度のグループに分かれてWebページの制作を行う。3回で基本設計をした後、4回で取材・実装を行う。
注意点:
 1学年の「コンピュータリテラシ」および「創造工学」などで学んだ報告書のまとめ方や発表の仕方をより深めて,担当教員への進捗報告,グループメンバー間の知識共有などグループ作業に活かすことが必要である。また,グループで課題を遂行するので,積極的に討論,作業に加わることが必要である。
 自学自習時間においては,2学年の「電気回路基礎」で学ぶ直流電気回路の復習をしておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンスおよびHTML・CSS 第1回。HTMLの概要についての講義を行う。さらに、1ページのWebページ作成の演習。 HTML文書の構造を説明できる。
2週 HTML・CSS 第2回。相互リンクを使った複数のWebページについて、講義および演習を行う。 HTML文書間の相互リンクの方法について説明できる。
3週 HTML・CSS 第3回。CSSを用いたレイアウトの調整について、講義および演習を行う。 CSSを利用したWebページ作成について説明できる。
4週 HTML・CSS 第4回。CSSを用いて統一されたデザインを持つ複数のWebページを作成する。 各汎用的技能を用いることができる。
5週 HTML・CSS 第5回。CSSを用いて統一されたデザインを持つ複数のWebページを作成する。
6週 グループ実習第1回。企画・設計第1回。グループごとにWebページを企画・設計する。Webページのテーマを決定する。 合意のための基本的な方法や合意形成のための集団における個々の役割を理解している。
7週 グループ実習第2回。企画・設計第2回。テーマに従い、各ページに載せるコンテンツやレイアウトを決定し、外部設計書の作成に取りかかる。
8週 グループ実習第3回。企画・設計第3回。外部設計書を完成させる。 書式にかなった文書を作成できる。
2ndQ
9週 グループ実習第4回。発表。各グループで企画したWebページの構想を発表する。また、ピアレビューで相互に評価する。 コミュニケーションにおいて口述、記述、図表、グラフィックス等を効果的に選択することができる。
10週 グループ実習第5回。取材・実装第1回。外部設計書に従って、Webページを制作する。 ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。
11週 グループ実習第6回。取材・実装第2回。
12週 グループ実習第7回。取材・実装第3回。
13週 グループ実習第8回。取材・実装第4回。Webページを完成させる。 単純な問題解決に汎用的技能を適用できる。
14週 グループ実習第9回。発表。各グループで完成させたWebページについて発表する。また、ピアレビューで相互に評価する。 コミュニケーションにおいて口述、記述、図表、グラフィックス等を効果的に選択することができる。
15週 これまでの振り返りを行い、作品(Webページ)と報告書の提出を行う。 書式にかなった文書を作成できる。
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンス。テスタの製作第1回。 製作マニュアルを参照しながら,テスタ回路のはんだ付けが適切にでき,テスタを組立てられる。
2週 テスタの製作第2回。動作チェック第1回。 テスタの組み立てを完成し,各部の動作テストを適切に行なうことができる。
3週 テスタの動作チェック第2回。レポート作成第1回。 各部の動作テストを適切に行ない,データを表にまとめることができる。
4週 テスタの基本操作実験第1回 直流回路網の電流・電圧を測定し,各部の抵抗値や合成抵抗を求めることができる。
5週 テスタの基本操作実験第2回。レポート作成第2回。 直流回路網の電流・電圧・抵抗を測定し,グラフや表にまとめことができる。
6週 レポート作成第3回。 一連のテスタ製作と基本操作実験を適切にレポートにまとめることができる。
7週 ガイダンス。オシロスコープの使い方第1回。 オシロスコープの基本的な操作ができるようになる。
8週 オシロスコープの使い方第2回。 オシロスコープの基本的な操作ができるようになる。
4thQ
9週 交流回路の測定第1回。 2回分で抵抗、コンデンサ、コイルの素子単体をオシロスコープを使って測定し、周波数依存性のグラフを作れる。
10週 交流回路の測定第2回。 2回分で抵抗、コンデンサ、コイルの素子単体をオシロスコープを使って測定し、周波数依存性のグラフを作れる。
11週 交流回路の測定第3回。 抵抗、コンデンサ、コイルを直列に繋いだ回路をオシロスコープで測定し、直列回路の周波数依存性のグラフを作れる。
12週 レポート作成第4回。 交流回路の実験内容をレポートにまとめることが出来る。
13週 キャリアデザイン1:進路に関する基本情報・現状について情報を提供する。 ・卒業後の進路の選択肢を説明できる。
14週 キャリアデザイン2:システムエンジニアの仕事内容、および、業界(会社)・事業内容について、インターネットを使って調査する。 ・システムエンジニアの仕事内容を説明できる。
・システムエンジニアが働いている会社や業界を1つ以上挙げることができる。
15週 キャリアデザイン3:進路に関する質疑応答、将来計画を考える。 ・将来計画(進路希望)を書くことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。2
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。3
専門的能力の実質化PBL教育PBL教育工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。3
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。2
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。2
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。2
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。2
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。2
共同教育共同教育品質、コスト、効率、スピード、納期などに対する視点を持つことができる。2
問題解決のために、最適なチームワーク力、リーダーシップ力、マネジメント力などを身に付けることができる。1

評価割合

報告書演習態度合計
総合評価割合602020100
前期30101050
後期30101050
0000