オペレーティングシステム

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 オペレーティングシステム
科目番号 0078 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「オペレーティングシステム」,大澤範高著,コロナ社。
担当教員 安藤 敏彦

到達目標

コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。また、プロセス管理機能や記憶管理機能などオペレーティングシステムが備えるべき機能を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
コンピュータシステムの構成コンピュータシステムの構造を理解した上で、オペレーティングシステムの構造を説明できる。コンピュータシステムの構成について説明できる。コンピュータシステムの構成が説明できない。
マルチタスキング割り込みやスケジューリングなど、マルチタスキングを実現させる仕組みについて説明できる。マルチタスキングについて説明できる。マルチタスキングについて説明できない。
デバイス管理にゅうしゅつ装置を管理する仕組みと効率的な入出力の技法について説明できる。入出力装置を管理する仕組みについて説明できる。入出力装置を管理する仕組みについて説明できない。
記憶管理・仮想記憶仮想的なメモリを実現する技法について説明できる。記憶領域管理について説明できる。記憶領域管理について説明できない。
ファイルシステム各OSのファイルシステムについて説明できる。ファイル管理の仕組みについて説明できる。ファイル管理の仕組みについて説明できない。
仮想計算機仮想計算機について説明できる。OSの構成法について説明できる。OSの構成法について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
オペレーティングシステムの役割と基本構成,カーネル,プロセススケジューリング,仮想メモリ・実メモリの管理,ファイル管理,入出力管理,ユーザインタフェース,ネットワーク制御などについて学習する。コンピュータシステムの基本動作を制御するソフトウェアであるオペレーティングシステムの機能と仕組みについて理解する。
授業の進め方・方法:
グループに分かれゼミ形式で行う。授業の前半は毎回1つのグループにより教科書の各単元の内容を発表し議論を行う。後半はそれに関連した内容について演習を行う。
注意点:
この科目は,3学年「情報システム基礎実験」前期(A)システム構築実習のLinux OSの体験を踏まえ,4学年「ディジタルシステム」および,5学年「組込みシステム」,「コンピュータアーキテクチャ」で学ぶコンピュータのハードウェアの知識,さらに,「ネットワークI」〜[「ネットワークIV」で学ぶネットワークの知識と関連させてオペレーティングシステムの役割について理解するので,関連科目についてよく復習しておく。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オペレーティングシステム概論。講義および演習を行う。 コンピュータシステムの構成を説明できる。
2週 実行管理。講義および演習を行う。 マルチタスキングの概念とそれを実現する仕組みについて説明できる。
3週 同期•通信。発表および演習を行う。 スレッド間の同期•排他制御,通信について説明できる。
4週 デバイス管理。発表および演習を行う。 多様な入出力装置を管理する仕組みについて説明できる。
5週 記憶領域管理。発表および演習を行う。 記憶領域の動的割当について説明できる。
6週 仮想記憶。発表および演習を行う。 仮想的メモリを実現する技法について説明できる。
7週 ファイルシステム。発表および演習を行う。 ファイル管理の仕組みについて説明できる。
8週 中間試験。
4thQ
9週 ネットワーク。発表および演習を行う。 OSのネットワーク管理について説明できる。
10週 並列分散処理。発表および演習を行う。 複数のコンピュータが協調するための仕組みについて説明できる。
11週 ユーザインタフェース。 ユーザインタフェースについて説明できる。
12週 保護とセキュリティ、構成法と事例。発表および演習を行う。 OSの保護とセキュリティの基礎について説明できる。
仮想計算機について説明できる。
13週 まとめ。これまでの振り返り。
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。2後1,後7
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2後5
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。2後4
システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。2後1
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。2後2,後3,後6

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
専門的能力7030100