複素関数論

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 複素関数論
科目番号 0081 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「新応用数学」高遠節男ほか (大日本書籍)
担当教員 長谷部 一気

到達目標

【学習・教育目標】  (C)情報工学あるいは電子工学の分野で,人間性豊かなエンジニアとして活躍するための知識を獲得すること。

工学の基本的内容を理解するための必要な数学を修得させ、工学における問題解決に活用する能力を養う。具体的には複素関数論における微分積分が出来るようになることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
複素関数複素関数の基本的性質を理解し、複素関数の微積分を応用出来る。複素関数の微積分が出来る。複素関数の微積分が出来ない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

JABEE c 数学,自然科学の知識と応用能力

教育方法等

概要:
複素関数は工学、物理学の分野の内容の理解、問題解決に不可欠な数学である。技術者として数学を道具として使えることを目的に、第3学年までに習熟した実関数の概念を拡張するとともに、理工学的応用の観点を強調した教育を行う。
授業の進め方・方法:
講義形式の授業である。講義をしたのち、理解を深めるための演習のプリントを行う。積極的に問題を解くことを期待する。また、自学用の課題として授業の他に演習問題を配布する。レポートとして提出することが求められる。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 複素数、複素関数への導入 複素数と複素関数の基本的性質を理解する。
2週 複素数と極形式 複素数の極形式について習熟する。
3週 正則関数 複素数における微分可能と正則関数について理解する。
4週 コーシーリーマンの関係式 コーシーリーマンの関係式の意味を理解する。
5週 逆関数 複素数の逆関数と多価関数を理解する。
6週 数列、テイラー展開 複素数の数列の意味を理解し、テイラー展開を導出できる。
7週 ローラン展開 複素関数のローラン展開を導出できる。
8週 特異点と留数I 特異点の種類と極の位、留数を理解する。
4thQ
9週 特異点と留数II 孤立特異点の留数を求めることが出来る。
10週 線積分 複素関数の積分である線積分を理解する。
11週 留数の定理I(コーシーの積分定理) コーシーの積分定理の概念を理解し、計算できる。
12週 留数の定理II(コーシーの積分表示) コーシーの積分表示を理解する。
13週 実積分への応用I 複素積分の手法を用いた実積分の簡単な計算が出来る。
14週 実積分への応用II 複素積分の手法を用いた実積分のより複雑な計算が出来る。
15週 期末試験の返却 答案返却と解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000