概要:
コンピュータアーキテクチャで学んだMIPSアーキテクチャを対象として、高度な機能を持つCPUの設計と実装に取り組む。
MIPSアーキテクチャのサブセットを実現するCPU設計を通して,ハードウェア記述言語,論理設計,シミュレーション技法,並びにハードウェア実装技術を修得する。
CPUの設計を行うことで、CPUの動作する仕組みを深く理解する。
授業の進め方・方法:
授業では,4学年までに学んだ技術を使い,HDLによる大規模な論理回路(MIPS CPU)構築を行う.PBLの手法を採り入れ,創造性を養い,チームワークの重要さについても認識を深める.
注意点:
第3学年の「マイクロコンピュータ基礎」,「コンピュータシステム基礎」,「ディジタル技術」や第4学年の「ディジタルシステムA」などの知識が基礎となる.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
授業内容と進め方について理解する
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2週 |
HDLによる論理回路設計(1) |
(System) Verilogの文法を理解し、簡単な論理回路(組み合わせ、順序回路)の設計ができる
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3週 |
HDLによる論理回路設計(2) |
HDLにより各種の制御回路や順序回路を組み合わせた大規模な回路の設計ができる。
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4週 |
回路シミュレーション |
HDLで設計した論理回路の動作をシミュレータを用いて確認できる
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5週 |
MIPSアーキテクチャとマイクロアーキテクチャ |
MIPSアーキテクチャを理解しその動作を説明できる。 単純なパイプライン構成によるMIPS実装を理解しその動作を説明できる。
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6週 |
MIPSサブセット設計実習(1) |
実習で設定したMIPSのサブセットを実現できる回路をHDLを用いて設計できる。 HDLで設計したMIPS CPUの動作をシミュレータ及びFPGAを用いて確認できる。
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7週 |
MIPSサブセット設計実習(2) |
実習で設定したMIPSのサブセットを実現できる回路をHDLを用いて設計できる。 HDLで設計したMIPS CPUの動作をシミュレータ及びFPGAを用いて確認できる。
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8週 |
MIPSサブセット設計実習(3) |
実習で設定したMIPSのサブセットを実現できる回路をHDLを用いて設計できる。 HDLで設計したMIPS CPUの動作をシミュレータ及びFPGAを用いて確認できる。
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4thQ |
9週 |
MIPSサブセット設計実習(4) |
実習で設定したMIPSのサブセットを実現できる回路をHDLを用いて設計できる。 HDLで設計したMIPS CPUの動作をシミュレータ及びFPGAを用いて確認できる。
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10週 |
パイプラインハザード(1) |
構造ハザード、データハザード、制御ハザードなどパイプラインの設計で生じる各種のハザードを理解し、説明できる。
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11週 |
パイプラインハザード(2) |
パイプラインハザードを回避、軽減する回路設計手法を理解し説明できる。
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12週 |
ハザード対応MIPSサブセット設計実習(1) |
MIPSのサブセットを実現する回路をハザードに対応できるよう再設計できる。 HDLで設計したMIPS CPUの動作をシミュレータ及びFPGAを用いて確認できる。
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13週 |
ハザード対応MIPSサブセット設計実習(2) |
MIPSのサブセットを実現する回路をハザードに対応できるよう再設計できる。 HDLで設計したMIPS CPUの動作をシミュレータ及びFPGAを用いて確認できる。
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14週 |
ハザード対応MIPSサブセット設計実習(3) |
MIPSのサブセットを実現する回路をハザードに対応できるよう再設計できる。 HDLで設計したMIPS CPUの動作をシミュレータ及びFPGAを用いて確認できる。
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15週 |
ハザード対応MIPSサブセット設計実習(4)
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MIPSのサブセットを実現する回路をハザードに対応できるよう再設計できる。 HDLで設計したMIPS CPUの動作をシミュレータ及びFPGAを用いて確認できる。
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16週 |
振り返り |
これまでの授業内容を振り返り、実習での自身の取り組みを発表もしくは報告できる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 組合せ論理回路を設計することができる。 | 4 | |
順序回路を設計することができる。 | 4 | |
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 4 | |
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | |
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | |
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | |
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。 | 4 | |
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。 | 4 | |
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。 | 4 | |
コンピュータシステム | システム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。 | 4 | |
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。 | 4 | |
プロジェクト管理の必要性について説明できる。 | 4 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | 論理回路の動作について実験結果を考察できる。 | 4 | |
情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | 与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。 | 4 | |
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。 | 4 | |
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。 | 4 | |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 目標の実現に向けて計画ができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 3 | |
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。 | 3 | |