電子回路A

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電子回路A
科目番号 0226 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 早川 吉弘

到達目標

【学習・教育目標
 (C)情報工学あるいは電子工学の分野で,人間性豊かなエンジニアとして活躍するための知識を獲得すること。

オペアンプの基本的特性を理解し,線形演算回路の設計ができること、そしてその動作が説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
理想オペアンプの理解理想的なオペアンプを使って、増幅回路、フィルター回路の増幅度、カットオフ周波数などが計算できる。反転・非反転増幅回路の増幅率が計算できる。反転・非反転増幅回路の増幅率が計算できない。
現実のオペアンプ回路設計の基本現実のオペアンプ回路設計ができる。現実のオペアンプ回路では理想の場合とどこが違うかを説明できる。現実のオペアンプ回路では理想の場合とどこが違うかがわからない。
フィードバック回路の理解ブロック図、ボード図を使って安定性などを説明できる。ブロック図、ボード図がわかる。ブロック図、ボード図がわからない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2 情報システムを支えるハードウェアやネットワーク等の基盤技術の修得
JABEE d 当該分野で必要な知識と応用能力

教育方法等

概要:
オペアンプ内部の回路構成,負帰還を施したオペアンプ回路,線形演算回路である加算回路,
減算回路,微分回路,積分回路について原理と設計法を学習する。
さらに,非線形回路,発振回路,アクティブフィルタについても原理と設計法を学習する。
授業の進め方・方法:

電子回路は積み重ね学習であり,授業の後の復習が重要である。
復習を通じて理解でき
ているかの確認を繰り返してほしい。
注意点:
本科目は,電気回路基礎,電気回路,電子回路基礎,電子回路Bと関連する。
図書館に多数ある教科書と演習書を大いに活用すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 なぜオペアンプを学ぶのかについてガイダンスをする。 なぜオペアンプを学ぶのか理解する。
2週 理想的なオペアンプの基本動作と回路 理想的なオペアンプの基本動作と回路を理解する。
3週 現実のオペアンプ 現実のオペアンプの基本的な動きを理解する。
4週 オペアンプの応用回路I 加算回路、減算回路、ボルテージフォロワ回路を理解する。
5週 演習 1−4週までの復習問題が解ける。
6週 オペアンプの応用回路II I/V変換回路やその他の応用回路を理解する。
7週 中間試験 正解率60%以上。
8週 オペアンプの調整回路 オフセット現象を理解すること、その調整回路が設計できること。
2ndQ
9週 オペアンプを用いた1次ローパスフィルタ 1次ローパスフィルタを理解できる。ボード線図、カットオッフ周波数、ミラー効果を説明できる。
10週 オペアンプを用いた1次ハイパスフィルタ 1次ハイパスフィルターを設計できる。
11週 オペアンプを用いた2次ローパスフィルタ 2次ローパスフィルタの特徴を説明できる。
12週 現実のオペアンプの諸性質 入力オフセット電圧・電流、GB積、スルーレイト、CMRRを説明できる。
13週 オペアンプのフィードバック回路 フィードバックの効果を説明できる。
14週 オペアンプ回路の安定性 オペアンプ回路の安定性について理解する。
15週 期末試験 正解率60%以上
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4
FETの特徴と等価回路を説明できる。4
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。4前12
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。4前6
演算増幅器の特性を説明できる。4前12
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。4前6
発振回路の特性、動作原理を説明できる。4前14
変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。4
情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。4前2
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。4前2
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。4
論理回路の動作について実験結果を考察できる。4
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。4
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
理想オペアンプの理解400000040
現実のオペアンプ回路設計の基本300000030
フィードバック回路の理解300000030