電磁気学A

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電磁気学A
科目番号 0270 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「電磁気学」,多田・柴田,コロナ社
担当教員 熊谷 和志

到達目標

電磁気学に関わる物理量の定義および法則を正しく理解し,電磁気現象を正しく把握できる.また,ベクトルなどの数学知識を用いて電磁気の問題を計算でき,簡単な応用問題にも対応できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
クーロンの法則を理解し,計算ができる.クーロンの法則が理解でき,複雑な計算ができる.クーロンの法則が理解でき,簡単な計算ができる.クーロンの法則が理解できず,計算ができない.
電位を理解し,計算ができる.電位が理解でき,複雑な計算ができる.電位が理解でき,簡単な計算ができる.電位が理解できず,計算ができない.
静電容量を理解し,計算ができる.静電容量が理解でき,複雑な計算ができる.静電容量が理解でき,簡単な計算ができる.静電容量が理解できず,計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
クーロンの法則から,静電界と力の計算,ガウスの法則を用いた電荷分布から電界,電界から電荷分布の計算,電界からの電位,電位から電界の計算,導体内の電界と導体外の電界の計算方法を学ぶ.また,静電容量の計算,誘電体電束密度と誘電率の概念,物質の分極現象について学ぶ.
物理の基礎知識をより数学的に体系化し,数式から具体的な物理的意味を読取り,現象を数式化する能力の養成を目標とする.
授業の進め方・方法:
講義形式で行い,適宜演習を行う.
注意点:
第3学年までの物理や電気回路,数学の知識が基礎となる.数式を暗記するのではなく,その意味をイメージして確実に理解し,物理現象と対応させて理解することを心がけること.適宜演習を行い,レポートを課すので,普段から予習復習する習慣を養うこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.電荷
 電荷の本質
 導体・不導体・半導体
電荷の本質について理解する
導体・不導体・半導体について理解する
2週 1.電荷
 クーロンの法則
クーロンの法則について理解する
3週 1.電荷
 クーロンの法則
クーロンの法則について理解する
4週 2.真空中の静電界
 電界,静止電荷による電界
電界,静止電荷による電界について理解する
5週 2.真空中の静電界
 ガウスの法則,電位
ガウスの法則,電位について理解する
6週 3.導体を含む静電界
 導体と静電界
 導体系における電荷と電位の関係
導体と静電界について理解する
導体系における電荷と電位の関係について理解する
7週 中間試験
8週 3.導体を含む静電界
 静電容量
静電容量について理解する
2ndQ
9週 4.誘電体を含む静電界
 誘電体の分極
誘電体の分極について理解する
10週 4.誘電体を含む静電界
  誘電体内の電界
誘電体内の電界について理解する
11週 5.静電界のエネルギーと力
 帯電導体系の有するエネルギー
 電界のなかに蓄えられるエネルギー
帯電導体系の有するエネルギーについて理解する
12週 5.静電界のエネルギーと力
 導体表面に働く力
導体表面に働く力について理解する
13週 5.静電界のエネルギーと力
 導体系に働く力
導体表面に働く力について理解する
14週 6.静電界の一解法
7.定常電流
定常電流について理解する
15週 期末試験
16週 試験解説 試験内容について深く理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。2前1,前2,前3
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。2前4
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。2前5
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。2前6
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。2前9,前10
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。2前8
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。2前8
静電エネルギーを説明できる。2前8,前11,前12,前13

評価割合

試験演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000