電磁気学B

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電磁気学B
科目番号 0271 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「電磁気学」多田泰芳・柴田尚志(コロナ社)
担当教員 海野 啓明

到達目標

電磁気学に関わる物理量の定義および法則を正しく理解し,電磁気現象を正しく把握できる。また,ベクトルなどの数学的知識を用いて電磁気学の問題を計算でき,簡単な応用問題に対応できる。 ・電流によって生じる磁界を説明でき,各種法則を用いて磁界の計算ができる。 ・電磁誘導を説明でき,誘導起電力,自己誘導,相互誘導についての計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ビオ・サバールの法則を理解し,定常電流電流作る磁界の計算ができる.ビオ・サバールの法則を理解し,定常電流の作る色々な磁界の計算ができる。ビオ・サバールの法則を理解し,定常電流が作る簡単な磁界の計算ができる。定常電流が作る簡単な磁界の計算ができない。
アンペアの法則を理解し,磁気回路の計算ができる.アンペアの法則を理解し,色々な磁気回路の計算ができる。アンペアの法則を理解し,簡単な磁気回路の計算ができる。簡単な磁気回路の計算ができない。
ファラデーの法則を理解し,自己誘導と相互誘導の計算ができる.ファラデーの法則を理解し,自己誘導と相互誘導の色々な計算ができる。ファラデーの法則を理解し,自己誘導と相互誘導の簡単な計算ができる。自己誘導と相互誘導の簡単な計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
真空中の静磁界や磁性体を含む静磁界における物理現象,および時間変化する電磁場における物理現象を学ぶ。さらに,電磁場の基礎方程式により電磁波のエネルギーを一般的に考察し,波動方程式を解き電磁波の反射と屈折の法則が導かれることを学ぶ。物理の基礎知識をより数学的に体系化し,数式から具体的な物理的意味を読取り,現象を数式化する能力の育成を目標とする。
授業の進め方・方法:
数式を暗記するのではなく,その意味をイメージして確実に理解し,物理現象と対応させて理解する。授業では毎回演習を行い,演習が終了しない場合は宿題とし,期限を決めて提出させる。
注意点:
本科目は,2学年の物理や,3学年までの電気回路および数学などと関連する。特に,ベクトル,三角関数,対数,微分・積分,微分方程式やベクトル解析などの知識が必要とされる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 磁石と電流に関する現象 電流と磁界の概念を理解し説明できる。
2週 ビオ・サバールの法則 ビオ・サバールの法則の意味を理解し, ベクトルを使って計算ができる。
3週 アンペアの法則 アンペアの法則の意味を理解し,ベクトルを使って計算ができる。
4週 真空中の静磁界のまとめと演習 真空中の静磁界の問題を理解し解答できる。
5週 物質の磁化,磁性体中の磁界 磁性体の性質を理解し,静磁界に関する計算ができる。
6週 強磁性体と磁気回路 強磁性体の性質を理解し,磁気回路の計算ができる。
7週 磁性体を含む静磁界のまとめと演習 磁性体を含む静磁界の問題を理解し解答できる。
8週 中間試験 これまで講義された基本的事項を理解している。
4thQ
9週 電磁誘導現象 電磁誘導現象について理解し,説明できる。
10週 ファラデーの法則,電界と磁界の相互変換 ファラデーの法則を理解し,誘導起電力の計算ができる。
11週 自己誘導と自己インダクタンス,相互誘導と相互インダクタンス 自己誘導と相互誘導の振る舞いと影響について理解し,インダクタンスの計算ができる。
12週 磁界のエネルギー,まとめと演習 磁界のエネルギーと力の関係を理解し,説明ができる
13週 マクスウェル方程式,静磁界のベクトルポテンシャル 変位電流の意味を理解し説明できる。マクスェル方程式の積分・微分形を理解し説明できる。
14週 波動方程式,平面波の反射と屈折,まとめと演習 1次元の波動方程式を解くことができる。電磁波の反射と法則からいくつかの法則を理解し,説明できる。
15週 期末試験の答案返却と解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合150000050200
基礎的能力75000025100
専門的能力75000025100
分野横断的能力0000000