データ工学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 データ工学
科目番号 0285 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「ゼロからはじめるデータベース操作SQL」 ミック 著 (翔泳社)
担当教員 岡本 圭史

到達目標

 データ資産を効率よく安全に活用するために不可欠なデータベースに関する基礎知識を説明できること。具体的には,以下の到達目標を設定する。
1. データベースに関する様々な概念を理解できる。
2. 問合せ言語で用いられる概念・文法を理解できる。
3. 問合せ言語を用いて関係データベースに対する操作を実行できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
データベースに関する様々な概念の定義を具体例を用いて説明できる。データベースに関する様々な概念の定義を説明できる。データベースに関する様々な概念の定義を説明できない。
問合せ言語で用いられる概念を具体例を用いて説明でき、高度な文法で文を記述できる。 問合せ言語で用いられる概念を説明でき、基本的な文法で文を記述できる。問合せ言語で用いられる概念を説明できない。
要求された内容を解決するための操作を、 問合せ言語を用いて記述・実行できる。 問合せ言語を用いて関係データベースに対する操作を実行できる。 問合せ言語を用いて関係データベースに対する基本的な操作を実行できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 既に学習した「データ工学基礎」の内容に加えて,並行処理制御、障害回復などのトランザクション処理,ネットワーク上の分散データベースシステム,Web上の文書記述用言語としてのXML,Web上のデータベース構築と情報検索,大量な情報の中から有用な情報を抽出するデータマイニングなどについて理解する。
授業の進め方・方法:
授業は演習形式で実施される。各週のテーマ従った課題を授業の最初に提示する。
注意点:
 学習内容には抽象度の高い概念が含まれる。これらの概念を定着させ,実際に応用するためにも,多くの具体例に習熟するよう留意すること。また,問合せ言語の文法を正しく理解するために,積極的にそれらを用いて習熟するよう留意すること。
 自学自習として,各回の授業内容,達成項目及び教科書内容を確認しておくこと。学習内容に含まれる概念を理解するために,教科書等に掲載されている例題を基に十分復習すること。理解を確実にするため,各回の授業内容に関連する例題や練習問題を実行し解くこと。
参考書:
「データベースの基礎」 永田武 著 (コロナ社)
「リレーショナルデータベー入門」 増永良文 著(サイエンス社)
「データベース」 速水治夫,宮崎収兄,山崎晴明 著(オーム社)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 演習環境構築・データベース概論 演習環境が構築でき,データモデル,データベース設計法に関する基本的な概念を理解している。
2週 検索の基本 データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。SELECT文,算術演算子,比較演算子,論理演算子に関する概念,文法および利用法を理解し,活用できる。
3週 集約と並べ替え1 データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。集約関数,GROUP BY句に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
4週 集約と並べ替え2 データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。HAVING句,ORDER BY句に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
5週 データの更新 データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。INSERT文,DELETE文,UPDATE文に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
6週 複雑な問い合わせ1 データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。ビューの概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
7週 複雑な問い合わせ2 データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。サブクエリ等に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
8週 関数,述語,CASE式1 データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。関数(算術関数,文字列関数,日付関数等),述語に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
2ndQ
9週 関数,述語,CASE式2 データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。CASE式に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
10週 関数,述語,CASE式3 データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。CASE式に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
11週 課題作成(グループ学習) これまでの全範囲の内容を理解し、それを活用できる。
12週 課題解決(グループ学習) これまでの全範囲の内容を理解し、それを活用できる。
13週 集合演算1 データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。集合演算に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
14週 集合演算2 データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。結合に関する概念,文法及び利用法を理解,活用できる。
15週 試験問題解説 試験で出題された課題を理解できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。3
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100