組込みシステム

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 組込みシステム
科目番号 0294 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 Web教材
担当教員 小林 秀幸,力武 克彰

到達目標

多くの電気・電子機器に搭載されている組込みシステムについて,ソフトウェア,ハードウェアの設計と実装,システムの協調設計について理解する.与えられた課題を理解し,解決するためのアイデアをチーム内で提案でき,システムの構想,設計,構築,プレゼンテーションができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1FPGAでCPUを作成できる.FPGAで単純な回路を作成できる.VHDLなどの言語を理解している.
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 情報システムの中核となるソフトウェアの知識とスキルの体系的で確実な修得
学習・教育到達度目標 2 情報システムを支えるハードウェアやネットワーク等の基盤技術の修得
学習・教育到達度目標 3 実習を通した、情報システムの設計、開発、提供に必要なコミュニケーション能力の育成
学習・教育到達度目標 4 卒業研究等を通した、情報をキーワードとしながらも、様々な技術や分野にチャレンジできる能力の育成

教育方法等

概要:
組込みシステムの概要を理解し,ソフトウェアとハードウェアの分割および協調設計,インタフェース技術について学習する.さらに,論理回路記述言語,論理合成ならびにハードウェア実装を学習する.
授業の進め方・方法:
授業では,4学年までに学んだ技術を使い,CPUコアを組み込んだコンピュータ制御システムの構築を行う.PBLの手法を採り入れ,創造性を養い,チームワークの重要さについても認識を深める.
注意点:
第3学年の「マイクロコンピュータ基礎」,「コンピュータシステム基礎」,「ディジタル技術」や第4学年の「ディジタルシステムA」などの知識が基礎となる.授業ではカメレオンAVRボードのCPLD部分を使用するので,CPLDについての知識が必要である.授業では適宜発表会や報告会を行う.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業内容について理解する
2週 グループ分け
進捗管理方法の討論
進捗管理について適切な方法を模索できる
3週 システム設計 適切な課題を設定できる
システムの概略設計ができる
4週 システム設計 システムの概略設計ができる
5週 システム設計
計画発表会
システムの概要について発表できる
6週 システム設計 システムの詳細設計ができる
7週 システム設計 システムの詳細設計ができる
8週 システム設計
設計発表会
システムの詳細について発表できる
2ndQ
9週 システム構築 システムの構築作業ができる
10週 システム構築 システムの構築作業ができる
11週 システム構築 システムの構築作業ができる
12週 システム構築 システムの構築作業ができる
13週 システム構築 システムの構築作業ができる
14週 システム構築 システムの構築作業ができる
15週 システム構築
完成披露会
構築したシステムを発表できる
16週 システム構築 構築したシステムを仕様書にまとめられる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。4
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。4
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。4
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。4
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。4
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。4
組合せ論理回路を設計することができる。4前3,前4,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。4
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。4
与えられた順序回路の機能を説明することができる。4
順序回路を設計することができる。4前3,前4,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。4前3,前4,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。4
コンピュータシステムシステム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。4
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。4
プロジェクト管理の必要性について説明できる。4
WBSやPERT図など、プロジェクト管理手法の少なくとも一つについて説明できる。4
ER図やDFD、待ち行列モデルなど、ビジネスフロー分析手法の少なくとも一つについて説明できる。4
その他の学習内容少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。4
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】ディジタルICの使用方法を習得する。4
情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。4
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。4
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3

評価割合

レポート発表相互評価合計
総合評価割合503020100
基礎的能力0000
専門的能力503020100
分野横断的能力0000