応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0059 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 知能エレクトロニクス工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「物理学通論Ⅰ」原康夫著(学術図書出版社)
担当教員 藤木 なほみ

到達目標

力学的諸現象を数学的表現を用いて定式化できる。応用物理学で学んだ概念がどのように,物質工学や電子デバイス技術など技術分野においての基礎となっているのかを理解する。講義に即した具体的な到達目標としては,力学、熱学、波動の基礎知識を修得し、自らの工学分野に応用できる。さらにその過程で、自然現象を系統的・論理的に考えていく能力を養い、広く自然の諸現象を科学的に解明するための物理的な見方、考え方を身に付ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 運動の法則、力の法則質点の運動に関して、運動方程式を導出し、その運動を解析できる基本的な運動方程式が導出でき、その運動を解析できる。適切な運動方程式が書き下せない。
評価項目2 仕事とエネルギー力学的エネルギー保存則から導ける結論や、保存されない場合の現象を説明できる。力学的エネルギーの概念と保存則が理解できる。力学的エネルギーの概念が理解できない。
評価項目3 質点系の力学 剛体の力学質点系の運動を重心の運動と相対運動に分けて定式化できる。剛体の基本的運動について議論できる。2つの質点の重心運動と相対運動について定式化できる。角運動量保存則が理解できる。剛体の運動における慣性モーメントの役割を理解できる。角運動量、慣性モーメントなどの基本概念が理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
応用物理学は,様々な工学分野の基礎となっている。工学は,創意工夫によって自然界にないものを作ったり研究したりする学問であるが,物理法則に反した物は決して作ることが出来ない。また,物理を深く理解することで,革新的な技術のアイデアにたどり着くことも出来る。応用物理Ⅰでは,質点系の力学,連続体の力学を中心に,微分方程式やベクトル解析を屈指して物理学的な基礎概念を理解する。
授業の進め方・方法:
応用物理学は,様々な工学分野の基礎となっている。工学は,創意工夫によって自然界にないものを作ったり研究したりする学問であるが,物理法則に反した物は決して作ることが出来ない。また,物理を深く理解することで,革新的な技術のアイデアにたどり着くことも出来る。応用物理Ⅰでは,質点系の力学,連続体の力学を中心に,微分方程式やベクトル解析を屈指して物理学的な基礎概念を理解する。
注意点:
物理は面白い学問であるが,数学の能力が不十分だと物理の理解も出来ない.今まで学んだ数学を具体的な問題へ応用することで,理解を深める努力をしてほしい。学んだ知識を確実にするには、実際に問題を解く必要がある。また,教科書を予習してから授業を受けるものとする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1. 数学的準備,運動を表す方法 
ベクトル解析,微分方程式
物理量のベクトル表現ができ、ベクトル間の演算ができる
2階微分方程式が解ける
2週 1. 数学的準備,運動を表す方法 
微分方程式,3次元座標系
3次元物理量のベクトル表現ができる
物理量の極座標表現ができる
3週 2. 運動の法則,力の法則
運動の法則,力学の法則
運動の3つの法則が理解できる
力の法則が理解できる
4週 2. 運動の法則,力の法則
運動の法則,力学の法則,見かけの力
見かけの力が理解できる
回転座標系の運動が理解できる
5週 3. 力と運動 
放物運動,落下運動と力学的エネルギー
質点の運動方程式が導出できる
運動方程式を解いて、質点の運動を説明できる
6週 4. 仕事とエネルギー 
仕事とエネルギー,摩擦力
保存力と力学的エネルギーの保存則
エネルギーの概念が理解できる
力学的エネルギー保存則を理解し、適切に用いることで物理量を導出できる
他のエネルギーとの関連を説明できる
7週 5. 角運動量 
力のモーメント,
質点の角運動量
角運動量の概念を理解できる
8週 5. 角運動量 
質点の角運動量
中心力と角運動量保存則
惑星の運動
力のモーメント,質点の角運動量
中心力が働くばあいの角運動量の保存則を理解できる
惑星の運動の基本原理を理解できる
4thQ
9週 6.質点系の力学
運動量保存の法則
重心の運動
運動量保存則を理解する
質点系の重心の概念を理解する
10週 6. 質点系の力学 
力積と運動量の変化
衝突
質点間の衝突に関して説明できる
11週
6. 質点系の力学 
6. 質点系の力学 
重心の運動と相対運動
質点系の角運動量
重心の運動と相対運動に分けて考えることが出来る
質点系の角運動量を理解できる
12週 7. 剛体の力学
剛体のつり合い
慣性モーメント
剛体の運動
剛体にかかる力を分析できる
剛体のつり合の式を導出できる
慣性モーメントが求められる
13週 7. 剛体の力学
剛体の平面運動
固定軸のある剛体の運動
剛体の運動
剛体の運動運動方程式を導出し、説明できる
14週 8. 弾性体の力学
弾性と塑性
弾性定数
弾性体の性質について理解する
フックの法則を理解する
15週 期末試験
16週 解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力5000001060
専門的能力2000001030
分野横断的能力100000010