電子計測

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電子計測
科目番号 0229 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 知能エレクトロニクス工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「改訂 電磁気計測」 菅野 允 著 (コロナ社)
担当教員 川崎 浩司

到達目標

・計測の分類法,計器精度や測定誤差の定義,単位の成立ち等,計測の基礎について説明できる。
・電気諸量(電流・電圧・抵抗等)の測定および,測定上の注意点を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価割合での総合評価下記評価割合で、80点以上のもの下記評価割合で、80点未満70点以上のもの下記評価割合で、70点未満60点以上のもの下記評価割合で、60点未のもの

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 これまで学んだ「電気回路」,「物理(電気磁気学)」を復習しながら,電気計測が,工学においてどの様な位置を占めているかを知り,測定がどの様な原理・原則に基づいて行われているか学習する。また,電気的物理量を測定する場合において,どうすれば高精度で測定できるか,実際に学生実験で用いた装置を用いて学習する。
授業の進め方・方法:
 電気計測は,「電気回路」・「物理(電気磁気学)」,および,「プロジェクト実習」,「知能エレクトロニクス基礎実験」などの学生実験と深い関連がある。
 電気回路・物理(電気磁気学)の復習も必要とする。学生実験において,“どうすれば高精度で測定を行えるか”を意識しながら実験を行い,本講義で得た知識を活用することが望まれる。
注意点:
授業中はしっかりノートをとり,自学自習としてはテキスト,授業ノートをよく読み,演習問題をしっかり行うこと。
参考書等:
  電磁気計測演習,菅野 允著,コロナ社
  その他:電子計測に関する書籍については,図書館に初学者向けのものから,問題集まで多数あるので,自主学習に活用してほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
測定の基礎1
・ガイダンス
・計測方法の分類(偏位法/零位法,直接測定/間接測定,アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。
2週 測定の基礎2 ・計測方法の分類(偏位法/零位法,直接測定/間接測定,
 アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。
・精度と誤差を理解し,有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。
3週 単位と標準1 ・メートル条約,国際単位系について,理解しており説明できる。
4週 単位と標準2 ・SI単位系における基本単位と組立単位について理解しており説明ができる。
・電気標準の現在の決定方法や維持について説明できる。
5週 単位と標準3 ・電気標準の現在の決定方法や維持について説明できる。
・計測標準とトレーサビリティの関係について理解している。
6週 電気計測1 ・指示計器の分類・構成及び誤差の原因を理解し説明できる。
7週 中間試験 ・中間試験
8週 中間試験の答案返却
電気計測2
・答案返却及び解説
・可動コイル計器について,特徴・動作原理について理解し,説明できる。
2ndQ
9週 電気計測3 ・可動コイル計器について,特徴・動作原理について理解し,説明できる。
・可動コイル計器を用いた電流計・電圧計について理解し,説明できる。
10週 電気計測4
電圧・電流の測定1
・その他の指示計器について、特徴を理解し説明できる。
・電位差計について,測定原理を理解し説明できる。
11週 電圧・電流の測定2
抵抗の測定1
・特殊な電流・電圧測定について、基礎的部分を理解し、説明できる。
・抵抗器の種類を説明でき,カラーコードが読める。
12週 抵抗の測定2 ・抵抗器の種類を説明でき、カラーコードが読める。
・抵抗測定(電圧電流計方・抵抗計・ホイートストンブリッジ)の測定原理を理解し、説明できる。
13週 抵抗の測定3 ・低抵抗の測定について、測定の工夫・測定原理を理解し、説明できる。
14週 抵抗の測定4 ・高抵抗の測定について、測定の工夫・測定原理を理解し、説明できる。
15週 期末試験 ・期末試験実施
16週 期末試験の答案返却 ・答案返却及び解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。3
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。3

評価割合

定期試験課題その他合計
総合評価割合80200100
基礎的能力3010040
専門的能力5010060
分野横断的能力0000