レーザ工学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 レーザ工学
科目番号 0256 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 知能エレクトロニクス工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「光エレクトロニクス」神保 孝志 著(オーム社)
担当教員 馬場 一隆

到達目標

各種レーザのおおまかな概念と有用性が説明できる。レーザ光の性質,吸収と自然放出,誘導放出などのレーザの原理が説明できる。レーザの基本構成と種類が説明できる。発光ビームのパターンや一様媒質中における伝搬の様子、発光スペクトルが説明できる。レーザの様々な応用技術についてその概略を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
レーザの基本構成や原理について、ある程度定量的に説明できる。レーザの基本構成や原理について、定性的に説明できるレーザの基本構成や原理について、説明できない
レーザービームのパターンや伝搬について、ある程度定量的に説明できる。レーザービームのパターンや伝搬について、定性的に説明できる。レーザービームのパターンや伝搬について、説明できない。
光通信や光記録、レーザ加工等の応用技術について、詳しく説明できる。光通信や光記録、レーザ加工等の応用技術について、簡単に説明できる。光通信や光記録、レーザ加工等の応用技術について、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
光,とりわけレーザはエレクトロニクスの分野で半導体デバイスとともに広く用いられ,両者はそれぞれの急速な進展に対して互いに密接に関連しあいながら,現在も応用分野を広げ続けている。この科目では光とレーザ工学の基礎を学習することを目的として,光の発生、増幅と伝播,光と物質との相互作用,レーザの原理,レーザ光の応用についての基礎を学習する。
授業の進め方・方法:
講義により授業を進める。
注意点:
定期試験ではノートを参照することを許可するので、ノートを日頃からしっかり整理すること。物理、化学の基礎知識、半導体材料関連の知識、基礎的な量子論に関するごく簡単な書籍が図書館などに揃っているので、読んでみることをお勧めする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 情報通信技術の歩みとレーザの位置づけ 主に情報通信技術の発展の中で、レーザがどのような技術的な位置づけにあるのか理解する。
2週 光と物質の相互作用 電子の基本的性質を理解できる。原子の構造と電子配置を説明できる。
3週 発光素子と受光素子 主に半導体を用いた発光素子と受光素子の構造と原理について説明できる。真性半導体と不純物半導体を説明できる。半導体のエネルギーバンド図を説明できる。
4週 レーザの構造とレーザ発振の原理1 レーザの基本構造とレーザ発振の原理について説明できる。
5週 レーザの構造とレーザ発振の原理2 レーザの基本構造とレーザ発振の原理について説明できる。
6週 各種レーザ 様々なレーザ媒質を用いたレーザのについて、各々の特徴を説明できる。
7週 空間中のレーザビームの伝搬1 一様な媒質中のレーザ光の伝搬についてガウスビームを例に説明できる。
8週 空間中のレーザビームの伝搬2 一様な媒質中のレーザ光の伝搬についてガウスビームを例に説明できる。
4thQ
9週 光ファイバと光通信1 光導波路中の光の伝搬について説明できる
10週 光ファイバと光通信2
  
光導波路中の光の伝搬について説明できる
11週 各種光デバイス1 発光・受光素子以外の様々な光デバイスの構造や原理を説明できる。
12週 各種光デバイス2 発光・受光素子以外の様々な光デバイスの構造や原理を説明できる。
13週 レーザの応用1 光記録やレーザ加工等、光通信以外のレーザの応用技術について説明できる。
14週 レーザの応用2 光記録やレーザ加工等、光通信以外のレーザの応用技術について説明できる。
15週 定期試験
16週 定期試験の解答の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4
原子の構造を説明できる。4
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。4
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7030100
専門的能力7030100