コンピュータシステム

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 コンピュータシステム
科目番号 0272 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 知能エレクトロニクス工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし
担当教員 大場 譲

到達目標

・ディジタルコンピュータの構成や実際に用いられる構成要素の機能を理解し,その中で利用されている主要な技術を理解できる。
・データをディジタル表現する原理とディジタル表現されたデータを処理する原理を理解し,データを処理するための簡単な回路を設計できる。
・コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの役割や機能を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限レベルの目安(可)未到達レベルの目安
コンピュータハードウェアの理解CPU、メモリ、周辺機器の構造について理解し、効率の良い計算機システムを構成できる。CPU、メモリ、周辺機器の構造について理解し、性能差について説明できる。CPU、メモリ、周辺機器の構造について理解している。CPU、メモリ、周辺機器の構造について理解していない。
システムの信頼性の理解コンピュータシステムの構成の違いによる信頼性の違いを理解し、信頼性の高いコンピュータシステムを構築できる。コンピュータシステムの構成の違いによる信頼性の違いを理解し、信頼性の計算ができる。コンピュータシステムの構成の違いによる信頼性の違いを理解し、説明できる。コンピュータシステムの構成の違いによる信頼性の違いを理解し、説明できない。
オペレーティングシステムの理解オペレーティングシステムの持つ基本的機能を理解し、自作プログラムにてマルチタスクプログラミングができる。オペレーティングシステムの持つ基本的機能を理解し、マルチタスクプログラミングについて説明できる。オペレーティングシステムの持つ基本的機能を理解し、説明できる。オペレーティングシステムの持つ基本的機能を理解し、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
コンピュータシステムの構成,CPU内部の動作,CPUと外部バスとの通信,割り込み,オペレーティングシステム,コンパイラ等について学習する。
コンピュータシステムを構成する機器や技術についての概要を学ぶ。CPUの動作原理や回路構成から,システムにおけるそれらの関連について理解する。
授業の進め方・方法:
座学による基礎知識の習得を行いながら、適宜演習問題を繰り返し知識習得を行う。定期試験前には理解度確認のため、課題に対するレポートを課することがある。
注意点:
本科目は,マイクロコンピュータⅡと関連する。
4年生までに学んだ「ディジタル技術」,「マイクロコンピュータⅠ・Ⅱ」「プログラミング応用Ⅰ・Ⅱ」が関連している。実習時間では自らプログラミングを行い,理解を深めることが重要である。また,いくつかの課題に対して,レポートを提出してもらう。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 コンピュータのハードウェア
  コンピュータシステムの構成
  CPUアーキテクチャ
五大装置の役割とデータの流れを説明できる。
プロセッサを実現するための技術を説明できる。
2週   メモリの種類と特徴
メモリシステムを実現するための主要な技術を説明できる。
3週 入出力装置とバス 入出力を実現するための主要な技術を説明できる。
4週 割り込み制御 割り込みの仕組みとその種類を説明できる。
5週 コンピュータシステム
  コンピュータシステムの分類
  集中処理システムと分散処理システム
集中処理システムと分散処理システムについて,特徴と代表的な例を説明できる。
6週 システムの信頼性向上技術 システムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。
7週 コンピュータハードウェアに関する演習 いままでに学習してきた無いようについて、実際に計算ができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 前期中間試験返却、及び解説
10週 オペレーティングシステムの基礎(1)
  ソフトウェアの体系とその分類
  カーネルとタスク管理
  ジョブ管理
  データファイル管理
  リアルタイムOS
コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。
プロセス管理機能や記憶管理機能などオペレーティングシステムが備えるべき機能を説明できる。
11週 オペレーティングシステムの基礎(2)
  データファイル管理
  リアルタイムOS
コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。
プロセス管理機能や記憶管理機能などオペレーティングシステムが備えるべき機能を説明できる。
12週 コンパイラ
  プログラム言語の分類
  言語プロセッサの分類
  プログラムの開発手法
形式言語の概念について説明できる。
コンパイラの役割と仕組みについて説明できる。
13週 タスク管理・ジョブ管理に関する実習(1) UNIXシステムを用いてマルチタスク管理ができる。
14週 タスク管理・ジョブ管理に関する実習(2) UNIXシステムを用いてマルチタスク管理ができる。
15週 前期末試験
16週 前期末試験返却、及び解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。3前1
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3前1
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3前2
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。3前3
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。3前7
コンピュータシステム処理形態の面でのコンピュータシステムの分類である集中処理システムと分散処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。3前5
ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。3前6
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。3前6
システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。4前10,前11
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。3前11,前13,前14
コンパイラの役割と仕組みについて説明できる。3前12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力3010000040
専門的能力2010000030
分野横断的能力2010000030