回路工学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 回路工学
科目番号 0296 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 知能エレクトロニクス工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「解きながら学ぶ電気回路演習」、馬場、宮城(朝倉書店)
担当教員 馬場 一隆

到達目標

・三相交流について説明できる。
・電気回路の非正弦波交流に対する応答を計算し,その特徴を説明できる。
・電気回路の過渡応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1三相交流について説明できる。三相交流について理解できる。三相交流について理解できない。
評価項目2電気回路の非正弦波交流に対する応答を計算し,その特徴を説明できる。電気回路の非正弦波交流に対する応答を計算できる。電気回路の非正弦波交流に対する応答を計算できない。
評価項目3電気回路の過渡応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる。電気回路の過渡応答を計算できる。電気回路の過渡応答を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE d 当該分野で必要な知識と応用力

教育方法等

概要:
2年次,3年次で学んだ「電気回路」をベースとして,3相交流回路,非正弦波交流,過渡応答の解析手法について学習する。特に過渡応答について詳しく学習する。
授業の進め方・方法:
授業は、基本的には講義形式で進め、授業の要所要所で小テストを実施する。
次に授業で学ぶ内容について、簡単に述べる。コンデンサやコイルのようなリアクタンス素子と抵抗からなる回路は,入力が与えられた直後(つまり回路のスイッチをONにした直後)は,回路のふるまいが安定せず,電圧や電流に変動が生じる。このような現象を過渡現象と呼ぶ。これまで電気回路で学んだことは,全て回路のふるまいが安定した後の状態(定常状態と呼ぶ)に関するものであった。本科目では,回路の過渡応答を解析する手法の基礎について学ぶとともに,その応用回路についても学習して,過渡応答の取り扱いについて理解を深める。
注意点:
本科目は,電気回路,応用数学Cと関連する。
今までに学んだ電気回路に関する授業の基本的な事項は,一通り理解している事が望ましい。授業は,基本的に板書によるノート講義とし,教科書は講義内容の要点の整理や授業中の演習の参考書とする目的で使用する。例題やレポートの演習問題について,解法を復習して理解を深めることが重要である。
自学自習として,授業中に示す例題とその解法について復習するとともに,小テストで誤った解答をした部分については,配布した解答例を参考に再度問題を解いて十分に理解すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 三相交流回路 三層交流における電圧・電流を説明できる。電源および負荷のΔ-Y,Y-Δ変換ができる。対称三相回路の電圧・電流の計算ができる。
2週 非正弦波交流回路1 フーリエ級数展開に基づく非正弦波交流波形の解析方法について説明でき,また,その計算ができる。
3週 非正弦波交流回路2 フーリエ級数展開に基づく非正弦波交流波形の解析方法について説明でき,また,その計算ができる。
4週 簡単な回路の過渡現象1 RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる。
5週 簡単な回路の過渡現象2 RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる。
6週 簡単な回路の過渡現象3 RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる。
7週 ラプラス変換を用いた過渡現象の解析1 ラプラス変換を用いてRL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる。RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる。
8週 ラプラス変換を用いた過渡現象の解析
ラプラス変換を用いてRL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる。RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる。
2ndQ
9週 ラプラス変換を用いた過渡現象の解析
ラプラス変換を用いてRL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる。RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる。
10週 ラプラス変換を用いた過渡現象の解析
ラプラス変換を用いてRL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる。RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し,過渡応答の特徴を説明できる。
11週 伝達関数1 回路の伝達関数を求めることができ,それを用いてより複雑な回路の過渡応答を計算できる。
12週 伝達関数2 回路の伝達関数を求めることができ,それを用いてより複雑な回路の過渡応答を計算できる。
13週 微分回路と積分回路1 過渡応答の応用回路としての微分回路・積分回路の動作を説明できる。
14週 微分回路と積分回路2 過渡応答の応用回路としての微分回路・積分回路の動作を説明できる。
15週 期末試験
16週 答案返却と解答の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。3

評価割合

期末試験小テスト合計
総合評価割合8020100
専門的能力8020100