応用物理学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用物理学
科目番号 0010 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システムデザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 特になし(適時プリント配布)
担当教員 本郷 哲,飯藤 將之

到達目標

・ 調和振動、振動のエネルギー、電気信号の振動を理解し、振動について説明ができる。
・ 気体や剛体中の振動等の各種振動を通して、波動と波動方程式を理解する。
・ 振動解析の基礎となるフーリエ解析の原理を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物理現象を定式化して解を導くことができる物理現象を定式化できる物理現象と数式の関連性がわからない
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

JABEE A1 数学・自然科学を理解し、使いこなせる基礎能力

教育方法等

概要:
振動や波動は多くの学科の学生にとって、応用の観点から利用頻度が高い内容である。そのため、専攻科の応用物理学では、様々な振動と波動の物理現象と解析方法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
<事前学習>
準学士過程で学んだ物理や応用数学をシラバスの内容に合わせて復習しておくこと。
<事後学習>
数式と実物の対応関係を、再度把握すること。
注意点:
専攻科における応用物理学は、準学士課程の全学科に関連の深い「波動」を取り扱う。各学生の専攻研究に用いられる波動を考えておくこと。また、この波動の理解には、物理や応用物理で学んだ振動や波動の知識や応用数学が活用されるため、十分に復習して、講義を受講すること。また自学自習の成果として、講義内におて課題を出すため、遅延や未提出にならないよう十分に注意すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 振動(周期的な物体の運動) 物体の周期的な運動を通して、振動の基礎を理解する。
2週 振動(単振動、振動のエネルギー) 調和振動および調和振動のエネルギーを理解する。
3週 振動(減衰振動と強制振動) 振動に外力が加わる場合の振動現象を理解する。
4週 振動(LCおよびLCR回路) LC回路およびLCR回路に流れる電流の振動について理解し、方程式を立てて、その解を求めることができる。
5週 波動と波動方程式(波動) 波動方程式を理解し、その解を求めることができる。
6週 波動と波動方程式(弦を伝わる波動) 弦を伝わる波動について理解する。
7週 波動と波動方程式(波動方程式とその解) 波動方程式を理解し、その解を求めることができる。
8週 波動と波動方程式(細い棒を伝わる縦波) ヤング率を有する細い棒を伝わる縦波について理解する。
2ndQ
9週 波動と波動方程式(音速) 音速を理解する。
10週 波動と波動方程式(周期的な波の性質) 周期的な波の性質を理解する。
11週 波動と波動方程式(波のエネルギー) 正弦波で伝搬する波のエネルギーを理解する。
12週 波動と波動方程式(弦や管の中の期待の定常波) 弦や管内の空気に見られる定常波について理解る。
13週 フーリエ解析(フーリエ級数) フーリエ級数と波動の関係を理解し、級数展開ができる。
14週 フーリエ解析(複素フーリエ級数) 複素フーリエ級数と波動の関係を理解し、級数展開ができる。
15週 フーリエ解析(フーリエ解析) フーリエ解析の原理を理解する。
16週 フーリエ解析の演習 EXCEL(MS)を用い、実際のフーリエ解析の演習を行い、フーリエ解析を視覚的に理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。4
横波と縦波の違いについて説明できる。4
波の重ね合わせの原理について説明できる。4
波の独立性について説明できる。4
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。4
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。4
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。4
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。4
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100