到達目標
・連続体近似の考え方について説明できること。
・流れを理想流体として記述できる条件を理解し、その上で計算が出来ること
・粘性の効果が重要になる条件を理解し、その上で計算が出来ること
・物体が流れから受ける力を説明できること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
ベクトル解析 | 回転、発散、勾配を理解し、流体力学の計算が出来る | 形だけ、公式は使える。 | 計算が出来ない |
スカラーポテンシャル | スカラーポテンシャルの意味を理解し、境界条件をてきせつに設定し、ラプラス方程式が解ける。 | 教員の助言があれば計算できる | 教員の助言が合っても計算が出来ない |
評価項目3 | | | |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
流体力学は、液体や気体の運動を扱う学問である。力学や電磁気学と異なり、流体力学の支配方程式は非線形であり、殆どの場合は解析的に解けない。同時にそれは流体現象の奥深さを象徴している。初等的に書かれた流体力学の教科書には、おのおのの実験事実(現象論)が羅列されていて、退屈な印象を受けがちである。そこで本講義では対象を絞り、あくまで支配方程式からの帰結として、幾つかの現象を解説する。
授業の進め方・方法:
プリントと講義による
注意点:
流体力学では、速度場、圧力場などの「場」の概念が重要であり、運動方程式は偏微分方程式として、記述される。諸君がもし微分と積分に習熟していない場合、本講義を理解し、合格することは不可能である。さらに、場の概念を理解する為にはベクトル解析について理解している事が望ましい。div,grad,rot,及びガウスの定理とストークスの定理について復習しておく事。毎回の授業前までに、授業で行う内容と意義を考えて整理しておくこと。毎回の授業後には、指定された演習問題を行うこと
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ベクトル解析の復習 |
ベクトル場と流れ場。勾配・発散・回転
|
2週 |
ベクトル解析の復習 |
ガウスの定理とストークスの定理
|
3週 |
連続の式 |
流れの時間発展と「移流項」の理解
|
4週 |
オイラーの運動方程式 |
圧力傾度力と運動方程式
|
5週 |
ベルヌーイの定理 |
流線の導入し、オイラー方程式から導く
|
6週 |
等エントロピー流れ |
圧縮性流体のベルヌーイの定理と計算手法の理解
|
7週 |
水の表面波 |
長い波・波動方程式の性質の紹介
|
8週 |
応力テンソル |
粘性応力をテンソル力として理解する
|
4thQ |
9週 |
ナビエストークス方程式 |
非圧縮の方程式を導出
|
10週 |
ナビエストークス方程式の解 |
単純シア流れ
|
11週 |
ナビエストークス方程式の解 |
ポアズイユ流れ
|
12週 |
方程式の無次元化と相似法則1 |
方程式無次元化によって出現する無次元数とその意味
|
13週 |
方程式の無次元化と相似法則2 |
そのたの次元解析の方法
|
14週 |
物体を過ぎる流れ1 |
仮想質量とダランベールのパラドクス
|
15週 |
物体を過ぎる流れ2 |
ストークスの粘性法則など
|
16週 |
総まとめ |
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。 | 5 | |
質量保存則と連続の式を説明できる。 | 5 | |
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。 | 5 | |
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。 | 5 | |
円管内層流および円管内乱流の速度分布を説明できる。 | 5 | |
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。 | 5 | |
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。 | 5 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 240 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 300 |
基礎的能力 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
専門的能力 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |