応用信号処理論

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 応用信号処理論
科目番号 0135 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システムデザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリントによる
担当教員 本郷 哲

到達目標

ツールを用いて実験データのディジタル信号処理が自由にできるようになる。
また、単に処理するするたけではなく、処理結果をその背景理論を踏まえて考察できることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ディジタル信号処理の基本原理を理解フィルタリングやFFTアルゴリズムを理解できる。基本的な離散数学を理解している。データの離散的な取り扱いの概念は無い。
ディジタル信号処理の基本的な処理ができる任意の信号を読み込んでフィルタ処理を行える。任意の信号をグラフに表示できる。実際には処理はできない。
ディジタル信号処理を用いて分析ができる任意の波形を短時間フーリエ変換により時間周波数分析ができる任意の波形をDFTにより周波数分析ができる分析を行う方法はわからない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE D1 専門分野に関する工業技術を理解し、応用する能力

教育方法等

概要:
時系列データ、画像データ、統計データの基本となる信号処理法を学ぶとともに、計算機を用いた実習を行い、実際に信号処理ができるようになることを目的とする。また、ディジタル信号処理に関係する数式や理論背景を厳密に理解し、新しい処理技術を構築するための基盤となる知識を習得する。
授業の進め方・方法:
講義(アクティブラーニングを一部取り入れたもの)+ツールを用いた信号処理演習により実施する。
<事前学習>
BlackBoard上にある資料・問題等をみておき、不明な点をはっきりさせておくこと。
<事後学習>
BlackBoard上の演習問題を行うこと。
注意点:
第1、2クオーターに集中して開講するので、注意すること。演習の際には、技術者レベルのコンピュータリテラシを要するので、学習しておくこと。また、微積分学
が必要であるので復習しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ディジタル信号処理とその目的 ディジタル信号の概要を理解する。
2週 Scilab のインストールと簡易演習 ディジタル信号処理のためのツールを使えるようにする
3週 フーリエ級数と離散時間フーリエ変換 フーリエ級数と離散時間フーリエ変換の数式的意味を理解する。
4週 離散時間フーリエ変換 離散時間フーリエ変換を数値演習する。
5週 標本化定理と離散フーリエ変換 標本化定理と離散フーリエ変換を説明できる。
6週 標本化定理と離散フーリエ変換についての演習 標本化定理と離散フーリエ変換について、定式的に導ける
7週 離散フーリエ変換の性質と窓関数 離散フーリエ変換の性質と窓関数について理解し説明できる。
8週 窓関数の演習 窓関数を変えながらスペクトル解析を実行し、その結果を説明できる
2ndQ
9週 高速フーリエ変換 高速フーリエ変換について説明できる。
10週 DFTと高速フーリエ変換の演習 FFTとDFTの計算量の違いを説明できる。
11週 短時間フーリエ変換 短時間フーリエ変換の方法について説明できる。
12週 短時間フーリエ変換によるスペクトログラムの導出 短時間フーリエ変換による解析を行える。
13週 FFTを用いた高速線形畳み込み FFTを用いた高速線形畳み込みが説明できる。
14週 FFTを用いた高速線形畳み込みの演習 FFTを用いた高速線形畳み込みを実装できる。
15週 総合演習 学習したことをふりかえる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。1
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。1
情報数学・情報理論離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。5
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。5
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。5
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。5

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力300000030
専門的能力3015000045
分野横断的能力1015000025