到達目標
システム制御理論について理解を深め、簡単なシステムのモデリングやサーボ機構設計などができる こと。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | システムの状態方程式による記述、可制御性と可観測性を調べることができる。 | システムの状態方程式による記述、可制御性と可観測性を説明できる。 | システムの状態法手式による記述、可制御性と可観測性を説明できない。 |
評価項目2 | システムの安定性の解析とフィードバック制御系を構成できる。 | システムの安定性とフィードバック制御系の構成法を説明できる。 | システムの安定性とフィードバック制御系の構成法を説明できない。 |
振動の力学 | 2自由度系の運動方程式が記述でき、固有振動数と固有モードの導出ができる。 | 2自由度系の運動方程式が記述でき、固有振動数の導出ができる。 | 2自由度系の運動方程式の導出と固有振動数の導出ができない。 |
サーボ機構設計
| ボールねじ系の構造について説明でき、駆動トルクの導出ができる。
| ボールねじ系の構造について説明でき、等価慣性モーメントを導出できる。
| ボールねじ系の構造についての説明と等価慣性モーメントの導出ができない。
|
学科の到達目標項目との関係
JABEE D2 専門分野と周辺の工業技術を理解し、デザインに応用展開できる能力
教育方法等
概要:
この科目ではシステム制御理論とサーボ機器設計について講義形式で授業を行う。全16週のうち第9週から第15週にかけて、企業で実機械システムの振動解析と制御プログラム作成を担当していた教員が、その経験を活かし、1自由度系から多自由度系の時間および周波数応答、振動制御手法、サーボ機器設計 等について、講義形式で授業を行うものである。
システム制御理論は微分方程式でシステムを記述できる多くの工学分野(機械系や電気系など)の安 定性、構造分析、制御などを状態方程式による表現をもとに統一的に扱うことができ、多変数制御シス テムの設計に有効である。授業では、講義と演習を通して、システム制御理論の基礎を学習し、システ ムの動的挙動を把握するためのモデリング手法とサーボ機構設計手法を習得する。
授業の進め方・方法:
授業は、アクティブラーニング形式(講義、ディスカッション、配布物による演習)を取り入れる。
事前学習(予習):毎回の授業前までに,授業で行う内容と意義を考えて整理しておくこと.
事後学習(復習):毎回の授業後に,授業で学んだことを振り返り,今後へ活かす方法を考えること。
注意点:
前期の前半にシステム制御理論、後半にモデリングとサーボ機構設計について授業を行う。演習を随 時行うので、自分で理解して解いてもらいたい。事前学習は線形代数学と制御工学の復習。事後学習はテキストの問題を解けるようにしておくこと。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
システムの記述 |
状態方程式とその解について記述ができる。
|
2週 |
可制御性と可観測性 |
可制御性と可観測性を調べることができる。
|
3週 |
システムの構造 |
正準構造について説明が出来る。
|
4週 |
安定問題機械 |
内部安定と入出力安定について説明ができる。
|
5週 |
極配置問題 |
状態フィードバックによる極配置の計算ができる。
|
6週 |
観測問題 |
観測器について説明ができる。
|
7週 |
最適制御問題 |
最適制御について説明ができる。
|
8週 |
中間試験 |
合格点以上を取得し,理解度をチェックできる。
|
2ndQ |
9週 |
振動の力学(1) |
多自由度系の運動方程式が記述できる。
|
10週 |
振動の力学(2) |
固有振動数と固有モードについて説明ができる。
|
11週 |
受動的制振法と能動的制振法 |
動吸振器の原理と状態フィードパックによる振動抑制について説明ができる。
|
12週 |
システムのモデリング(1) |
慣性モーメント、ねじりばね剛性の算出ができる。
|
13週 |
機械システムのモデリング(2) |
固有振動数、固有モードの算出ができる。
|
14週 |
サーボ機構設計(1) |
歯車系とボールねじ系の構造について説明できる。
|
15週 |
サーボ機構設計(2) |
駆動パターンとモータ選定ができる。
|
16週 |
期末試験 |
定期試験によるアセスメントを受けて、学習内容を振り返る。
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 計測制御 | フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。 | 5 | |
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。 | 5 | |
伝達関数を説明できる。 | 5 | |
制御系の周波数特性について説明できる。 | 5 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 課題 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 20 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 20 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |