到達目標
物質について実験結果から案定された理論と、理論に基づく性質について理解する。
物質の性質に基づき工業的に物質を精製する方法を理解する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
物質の性質 | 実験結果に関連付けて、物質の性質を論理的に説明できる。また、それを応用し、他の物質の性質を予測できる。 | 実験結果に関連付けて、物質の性質を論理的に説明できるが、それを他の物質に応用できない。 | 実験結果に関連付けて、物質の性質を論理的に説明できない。 |
評価項目2 | 分離精製工学の意義を化学プロセスの経済性と関連づけて説明できる. | 分離精製工学の意義を説明できるが,化学プロセスの経済性と関連づけることができない. | 分離精製工学の意義が説明できない. |
評価項目3 | 分離精製法の原理を移動現象論に基いて説明できる. | 分離精製法の原理を説明できるが,移動現象論に関連づけることができない. | 分離精製法の原理を説明することができない. |
学科の到達目標項目との関係
JABEE D1 専門分野に関する工業技術を理解し、応用する能力
教育方法等
概要:
種々の化学物質についてその背景となる理論と性質、化学反応・分離法について学ぶ。物質の性質や反応を原子・分子レベルで理解することで、新物質の創製、既存の物質の新機能の発見を行うために必要な知識と思考法を見に付ける。
授業の進め方・方法:
コース前半は、物質化学の基礎(原子の構造、共有結合と分子、物質の三態と溶液の化学)について学び、後半は物質の分離など工業的応用について実践的な知識を学ぶ。
予習:授業トピックについて動画などのweb教材を用いた事前学習を行う。
復習:授業トピックについてレポートなどの事後課題を行う。
注意点:
本講義の受講には、化学の基礎知識を有することが前提となる。随時講義で補足するが、高校化学程度の知識については講義では改めて説明を行わないので、各自復習をして受講する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
物質の起源〜原子はどこからやって来たのか?〜 |
ビッグバンからの核融合による原子の起源を説明できる 原子・電子の発見について説明できる
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2週 |
原子の電子構造〜原子モデルは正しいのか?〜 |
Bohrの原子模型について説明できる 量子モデルについて説明できる
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3週 |
共有結合と分子〜共有結合とイオン結合の違いは?〜 |
共有結合について説明できる 分子の形を予測できる
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4週 |
物質の三態〜超臨界とは何か?〜 |
状態変化と分子の運動を関連づけて説明できる 超臨界流体の応用例を挙げることができる
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5週 |
酸と塩基〜弱酸、強酸、そして超酸とは?〜 |
溶液での分子の挙動を説明できる pHの計算ができる
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6週 |
溶液の平衡〜なぜ氷は滑るのか?〜 |
化学平衡と可逆反応・不可逆反応について説明できる 反応の制御方法挙げることができる
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7週 |
振り返り |
1~6週の内容を要約して説明できる
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8週 |
化学プロセスと分離精製工程 |
分離精製工程の効率が化学プロセスの経済性に及ぼす影響について理解する.
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2ndQ |
9週 |
拡散現象の基礎1 |
拡散現象について定量的に理解する.
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10週 |
拡散現象の基礎2 |
いくつかの初期条件、境界条件で、拡散方程式の解が求められる。
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11週 |
拡散現象の基礎3 |
いくつかの初期条件、境界条件で、拡散方程式の解が求められる。
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12週 |
物質移動論1 |
物質移動論の基礎について,伝熱,流動と関連づけて理解する.
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13週 |
物質移動論2 |
移動係数の相関式について理解する.
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14週 |
物質移動と分離操作1 |
吸着の平衡論および速度論について理解する.
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15週 |
物質移動と分離操作2 |
吸着を用いた分離操作について理解する。
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16週 |
まとめ |
8ー15 週の内容について,要約して説明できる.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 4 | 前9,前10 |
物質の流れと物質収支についての計算ができる。 | 4 | 前9,前10 |
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。 | 4 | 前10 |
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。 | 4 | 前11,前13 |
流れの物質収支の計算ができる。 | 4 | 前13 |
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。 | 4 | 前13 |
流体輸送の動力の計算ができる。 | 4 | 前13 |
蒸留の原理について理解できる。 | 3 | 前15 |
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。 | 3 | 前8,前15 |
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。 | 2 | 前13,前14,前15 |
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。 | 2 | 前8 |
評価割合
| 試験 | 発表(レポート) | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 35 | 0 | 0 | 0 | 0 | 35 |
専門的能力 | 0 | 45 | 0 | 0 | 0 | 0 | 45 |
分野横断的能力 | 0 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 |
| 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |