日常社会で使用される言葉を始めとして広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できるようになる。またそれらを用いて、社会的コミュニケーションとして実践できるようになる。さらに日本語で情報を収集・取捨選択・構成する能力や論理的かつ多角的な理解力および柔軟な発想力や思考力、豊かで効果的なコミュニケーション能力や主体的な表現意欲を養うことができるようになる。
概要:
現代日本語における仮名遣い・送りがな・常用漢字・句読点・表記符号・ことわざや慣用句・同音同訓異義語・対義語や類義語・待遇表現等の基礎知識を習得し、それらを活用しながら日本語で効果的に書いたり話したりするための技術を学ぶ。
授業の進め方・方法:
前期は、主にプリントを用いた演習形式によって日本語の基礎知識を習得する。
後期は、まず前期で習得した知識を踏まえつつ講義形式によって「アウトライン法」という作文技術を学び、それの実践として作文を作成する。また、同様の方法に基づきながら自分の意見をまとめ、発表する。
注意点:
前期は演習を通じて日本語の基礎知識を学ぶことが中心となるので、授業と並行して様々な機会を利用しながら日本語についての知識や語彙を増やすように努める。
後期は「アウトライン法」に基づく作文作成や発表に重点が移るので、身近な問題から世界情勢までいろいろな分野に目配りを欠かさないようにしておく。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
学習目標や方法・評価などについて理解できるようになる。
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2週 |
仮名づかいについての演習 |
正しい仮名づかいができるようになる。
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3週 |
送り仮名についての演習 |
正しく仮名の送り方ができるようになる。
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4週 |
文字の使い分けについての演習 |
正しく文字の使い分けができるようになる。
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5週 |
句読点・表記符号についての演習 |
正しく句読点・表記符号の使い方ができるようになる。
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6週 |
同音異義語についての演習 |
正しく同音異義語の使い分けができるようになる。
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7週 |
同訓異字についての演習 |
正しく同訓異字の使い分けができるようになる。
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8週 |
類義語についての演習 |
正しく類義語の使い分けができるようになる。
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2ndQ |
9週 |
ことわざ・慣用句についての演習 |
正しくことわざ・慣用句が使えるようになる。
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10週 |
待遇表現についての演習 |
正しく待遇表現が使えるようになる。
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11週 |
文の乱れについての演習 |
係り受けや成分間の関係が乱れない文が書けるようになる。
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12週 |
明快な表現についての演習 |
明快な文章が書けるようになる。
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13週 |
文を短くすることについての演習 |
文を短くし、分かりやすい文章が書けるようになる。
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14週 |
文体についての演習 |
文体には常体と敬体があることを理解し、より適した文体を選択して混用しないようになる。
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15週 |
前期末試験 |
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16週 |
答案返却と補講 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
文章の種類と主題について |
文章にはどのような種類があり、また主題を決める時の留意点について理解できるようになる。
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2週 |
文章の構想と構成について |
構想を立てる時の留意点や、主題をより効果的に叙述するための構成にはどのようなものがあるかを理解できるようになる。
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3週 |
文章表現上の留意点について |
文章表現をする場合に特に留意する点について理解できるようになる。
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4週 |
文章の表現形式と推敲について |
常体と敬体との使い分け、句読点や括弧などの記号の用い方、推敲の重要性などについて理解できるようになる。
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5週 |
「アウトライン」法について |
「アウトライン」法とはどのようなものであるかを理解できるようになる。
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6週 |
「アウトライン」法を用いた演習①(主題文) |
「アウトライン」法に沿って、主題を決め、それを主題文にしてまとめる作業を行うことができるようになる。
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7週 |
同上 |
同上
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8週 |
「アウトライン」法を用いた演習②(材料の収集・選別と配置) |
「アウトライン」法に沿って、材料を収集し、それをより効果的にするための配置を考えることができるようになる。
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4thQ |
9週 |
同上 |
同上
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10週 |
「アウトライン」法を用いた演習③(段落分けと要旨のまとめ) |
「アウトライン」法に沿って、構成に基づいて段落分けを行い、各段落の要旨をまとめられるようになる。
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11週 |
同上 |
同上
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12週 |
「アウトライン」法を用いた演習④(書き出しと結び) |
「アウトライン」法に沿って、書き出しと結びを予想し、より効果的な書き出し、結びになるように工夫することができるようになる。
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13週 |
作文の作成(執筆) |
「アウトライン」法に沿って行った作業に基づき、作文を作成することができるようになる。
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14週 |
同上 |
同上
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15週 |
作文の作成(推敲) |
擱筆した作文をよりよい文章にするための推敲ができるようになる。
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16週 |
作文の発表 |
完成した作文を発表し合うことによって、互いに啓発し合うことができるようになる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。 | 3 | |
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。 | 3 | |
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。 | 3 | |
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。 | 3 | |
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。 | 3 | |
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。 | 3 | |
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。 | 3 | |
代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。 | 3 | |
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。 | 3 | |
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。 | 3 | |
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。 | 3 | |
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。 | 3 | |
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。 | 3 | |
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。 | 3 | |
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。 | 3 | |