代数幾何

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 代数幾何
科目番号 0022 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 総合科学系(広瀬キャンパス一般科目) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 「新 線形代数」 高遠節夫,ほか5名(大日本図書) 「新 線形代数 問題集」 高遠節夫,ほか5名(大日本図書)
担当教員 丸山 洋平

到達目標

工学の基本的問題を解決するために必要な数学の知識,計算技術および応用能力を習得する。
1.ベクトルの四則演算や平行・垂直・線形独立・線形従属といった諸概念に習熟する。
2.行列の演算に習熟する。また消去法による連立一次方程式の解法や逆行列の計算ができる。
3.基本変形や余因子展開を用いて行列式の計算ができる。
4.行列の固有値及び固有ベクトルが計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
理工学の基礎である線形代数の中で,平面・空間ベクトル,行列,行列式について基礎事項及び応用を学ぶ。図形を扱う場合のベクトルを用いて,1年生での学修事項の平面図形の式も別の面から学習する。応用の広い行列・行列式の計算法に習熟し,特に連立1次方程式の解法として,消去法を身につける。固有値を求める基礎となる行列式の因数分解を学ぶ。また、線形変換を学び,行列の意味を理解する。線形代数の重要な部分である行列の固有値と固有ベクトルを理解し計算および応用ができる。
授業の進め方・方法:
授業は指定教科書をベースに進める。自学自習として,次回の授業内容,テキスト内容を確認しておくこと。また学習内容の理解を深めるためには,授業後の復習を毎回欠かさず行うことが大切である。そのためにも課題の提出は必須で,それ以外にも積極的に章末の練習問題や問題集の問題を解く努力をすること。
注意点:
本科目の学習内容は,物理学,工学分野への応用に欠かせない。特に,電磁気学基礎(IE3)と電磁気学(IN3,IE4,IS4)で学ぶベクトル解析,及び応用数学B(4全)で学ぶ線形代数の基礎知識を身に付けるために必要である。
履修にあたっては,1年の基礎数学の理解が求められる。不十分な学生は復習しておく必要がある。
最も効果的な学習方法は問題演習である。その際,最初は例題を見て解き方を理解し,問題を解くときは何も見ないで解く。解答に詰まったら教科書を見て,解答を書くときは教科書を閉じる。何も見ないで解けるようになるまで繰り返し練習すると良い。日頃からテスト形式で問題に取り組み,自分の理解を確認しながら進めると身に付きやすい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトルの表し方と演算(和・差・スカラー倍) ベクトルの定義を理解し,ベクトルの和,差、スカラー倍が計算できる。
2週 内積と平行条件・垂直条件
ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。
3週 空間ベクトル(距離、内積、成分表示)
空間ベクトルの成分表示ができ,内積を求めることができる。
4週 内分点のベクトル表示(2、3次元)
内分点の位置ベクトルを求めることができる。
5週 空間ベクトル(直線と平面の方程式,2つの平面のなす角)
空間内の平面と直線の方程式を求めることができる。2つの平面のなす角を求めることができる。
6週 点と直線の距離,点と平面の距離
点と直線,点と平面の距離を求めることができる。
7週 ベクトルの1次独立,1次従属(2,3次元)、球の方程式
線形独立,線形従属といった概念を理解できる。球の方程式を求めることができる。

8週 前期中間試験、試験返却と解説
2ndQ
9週 行列の定義,行列の演算(和,スカラー倍,積) 行列の定義を理解し,その演算(和,差,スカラー倍,積)ができる。
10週 転置行列,2次行列の逆行列
逆行列の定義を理解し,2次の正方行列の逆行列を求めることができる。
11週 連立方程式(ガウスの消去法)
消去法を用いて連立1次方程式が解ける。
12週 連立方程式(ガウスの消去法)
消去法を用いて連立1次方程式が解ける。
13週 掃き出し法による逆行列の計算 3次正則行列の逆行列を掃き出し法で求めることができる。
14週 掃き出し法による逆行列の計算 3次正則行列の逆行列を掃き出し法で求めることができる。
15週 前期期末試験、試験の返却と解説
16週
後期
3rdQ
1週 行列式の定義と性質
行列式の定義を理解し,基本的な行列式の値を求めることができる。
2週 行列式の定義と性質
行列式の定義を理解し,基本的な行列式の値を求めることができる。
3週 行列式の行(または列)に関する展開 文字を含む行列式を因数分解できる。
サラスの方法,基本変形,行または列に関する展開の各方法で行列式を計算できる。
4週 行列式の行(または列)に関する展開 文字を含む行列式を因数分解できる。
サラスの方法,基本変形,行または列に関する展開の各方法で行列式を計算できる。
5週 クラメルの公式,余因子による逆行列の計算 4次までの行列の逆行列を余因子展開を用いて計算出来る。
6週 クラメルの公式,余因子による逆行列の計算 4次までの行列の逆行列を余因子展開を用いて計算出来る。
7週 行列式の図形的意味
2次と3次の行列式の幾何学的意味を理解する。
8週 後期中間試験、試験の返却と解説
4thQ
9週 線形変換の定義と性質,表現行列
線形変換の定義を理解し,その表現行列を求めることができる。
10週 線形変換による直線や2次曲線の像
直線や2次曲線の線形変換による像を求めることができる。
11週 合成変換,逆変換,回転,直交変換
合成変換と逆変換を求めることができる。
平面内の回転を表す線形変換を求めることができる。
12週 固有値と固有ベクトル
行列の固有値,固有ベクトルの定義を理解し,それらを求めることができる。
13週 行列の対角化,対角化可能の条件
固有値,固有ベクトルを用いて,行列の対角化ができる。
14週 対称行列の直交行列による対角化、対角化の応用 対称行列の直交行列による対角化ができる。対角化を利用して行列のべき乗を計算できる。
15週 後期期末試験、試験の返却と解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験小テストレポート合計
総合評価割合801010100
基礎的能力801010100