化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学Ⅱ
科目番号 0061 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合科学系(広瀬キャンパス一般科目) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 東京書籍 化学基礎および化学 / ダイナミックワイド図説化学 / ニューステップアップ
担当教員 小松 京嗣

到達目標

我々の身の回りにある物質やその変化・性質を理解するため,「物質の成り立ち」,「原子の構造とそれから発現する性質」,「化学結合」,「化学反応」などの基礎を習得する。高校化学要領基礎化学の目標である「日常生活や社会との関連を図りながら物質とその変化への関心を高め,目的意識を持って観察,実験などを行い,化学的に探究する能力と態度を獲得し,化学の基本的な概念や原理・法則を理解し,科学的な見方,考え方ができるようになる」事を基本目標にする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1問題集の応用問題が独力で解ける。教科書の賞末問題が独力で解ける。教科書の例題が解けない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物質の変化や化学反応を, 物質を構成する基本粒子である原子, 分子, イオンの概念を通して理解していく能力を育成する。酸塩基,酸化還元,電池,電気分解などの化学反応の基本的な概念を電子の授受という観点から学習する。有機化合物の基本について学習する。
授業の進め方・方法:
一般的な講義に加え、アクティブラーニングにより調査、ディスカッション、知識の共有を行い、演習によって知識の定着を図る。また、必要に応じて実験を行い、レポートを提出する。
注意点:
本科目は「物理」, 「基礎数学A」, 「基礎数学B」, 「化学特論」に関連する。
各元素の単体の性質と周期表との関連をよく理解する。日常利用している電池のしくみや電気分解など,電子のやりとりを含めた物質量を基本にした化学変化の量的関係の計算に習熟する。
構成元素の種類は少ないが化合物の種類がきわめて多い有機化合物について官能基などを基本にして系統的に理解する。
教科書を読み予習すること, 問題集を利用して十分な問題演習を行う事が必要となる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 酸と塩基の定義 酸と塩基の定義を説明できる。
2週 酸と塩基の価数 酸と塩基の化学式から価数をつけることができる。
3週 酸と塩基の強さ 電離度から酸と塩基の強弱が説明できる。
4週 電離と化学平衡 可逆反応を理解する。
5週 電離と化学平衡 反応物と生成物の量的バランスを理解する。
6週 水の電離 水の電離平衡を理解する。
7週 水の電離、水素イオン濃度、指数 水のイオン積を理解する。pHと水素イオン濃度の関係を理解し、相互に変換できる。
8週 中和 中和反応を説明できる。
2ndQ
9週 中和滴定 中和滴定の量的計算ができる。
10週 試験
11週 酸、塩基の性質 強酸、弱酸、強塩基、弱塩基の違いを説明できる。
12週 塩の分類 塩の種類について理解し、分類できる。
13週 塩の性質 塩の種類と性質について理解する。
14週 試験返却、解説
15週 塩の加水分解 弱酸、弱塩基の性質を理解し、塩の加水分解を説明できる。
16週 滴定曲線 滴定曲線について理解する。
後期
3rdQ
1週 酸化と還元の定義 酸素の授受、水素の授受、電子の授受による各定義を理解する。
2週 酸化数 酸化数を説明できる。
3週 酸化数 酸化数を決めることが出来る。
4週 酸化剤 酸化剤の働きを説明できる。
5週 還元剤 還元剤の働きを説明できる。
6週 酸化還元反応 酸化還元反応を説明できる。
7週 酸化還元反応 酸化還元反応の量的関係の計算ができる。
8週 試験
4thQ
9週 イオン化傾向、金属の反応性 イオン化傾向について説明できる。金属の反応性について、イオン化傾向に基き説明できる。
10週 ボルタ電池とダニエル電池 ボルタ電池、ダニエル電池について、その反応が説明できる。
11週 二次電池、鉛蓄電池 一次j電池、二次電池の種類を知っている。
12週 電気分解 電気分解を説明できる。電気分解の社会的な利用例を説明できる。
13週 電気分解の量的関係 ファラデーの法則を使って電気分解の量的計算ができる。
14週 有機化合物の分類 基本的な有機化合物を分類できる。基本的な置換基を説明できる。
15週 有機化合物の異性体 異性体の種類を説明できる。
16週 試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3
中和反応がどのような反応であるか説明できる。また、中和滴定の計算ができる。3
酸化還元反応について説明できる。3
イオン化傾向について説明できる。3
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3
一次電池の種類を説明できる。3
二次電池の種類を説明できる。3
電気分解反応を説明できる。3
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3
ファラデーの法則による計算ができる。3
化学実験化学実験試薬の調製ができる。3
代表的な気体発生の実験ができる。3
ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。3
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。3
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。3
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。3
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力3510000045
専門的能力3510000045
分野横断的能力010000010