社会科学特論

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 社会科学特論
科目番号 0253 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合科学系(広瀬キャンパス一般科目) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 授業時に適宜配布、参照文献等を指示する
担当教員 鴫原 敦子

到達目標

1.現代社会を理解するための基礎知識を用いて、新聞および各種メディアなどの報道を主体的に読み取り、時事問題が理解できるようになる。
2.特に戦後の日本社会の変遷を知り、今日の日本社会が抱える諸課題が理解できるようになる。
3.国際秩序の歴史的変遷と今日の国際社会の動向を理解し、日本との関係性について自ら考え、自分の見解を持てるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1政治・経済・社会に関する基礎知識および基礎理論を理解し、説明できる。政治・経済・社会に関する基礎知識および基礎理論を理解できる。政治・経済・社会に関する基礎知識および基礎理論を理解できない。
評価項目2時事問題について主体的に調べて概要を理解し、説明することができる。時事問題についてその概要を理解できる。時事問題についてその概要を理解することができない。
評価項目3現代の国際社会が抱える諸課題について、理論的知識を活用しながら考察し、自分の見解を述べることができる。現代の国際社会が抱える諸課題について、自ら考察することができる。現代の国際社会が抱える諸課題について、考察することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3 技術者として社会的役割や責任を自覚して行動する姿勢の習得

教育方法等

概要:
社会科学には、政治学・経済学・法学・社会学・歴史学・地理学などの分野があるが、この科目では、現代社会を理解する上で必要となる政治経済的知識を基礎としつつ、社会学および国際関係論的な視点を交えながら、現代の日本および国際社会を捉えることをねらいとする。特に戦後日本社会の変遷と、国際社会の動向を踏まえ、「グローバリゼーション」と「サステイナビリティ」をキー概念に、現代社会が抱える諸課題について主体的に学び、自ら考察し、自分の見解を持てる能力を養う。
授業の進め方・方法:
講義の前半は、現代社会を理解するための基礎理論を踏まえた講義を行う。講義の中では、随時、関連する新聞記事や映像資料、その他統計データなどを用いる。また後半は、学生自らが関心のあるテーマについて調べ、プレゼンテーションを行い、意見交換を行うグループワークを取り入れた授業を行う。
注意点:
日頃から、新聞報道等に積極的に触れることを心がけること。社会全般に関わる基礎知識・理論と現代社会における諸課題との接点を意識し、主体的に学習に取り組むこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 「社会科学」を学ぶにあたって 本授業で扱う社会科科学分野の全体像について理解し、授業への取り組み方について確認する。
2週 戦後日本社会の変遷(1) 戦後日本の人口動態と社会の変遷について理解する。(戦後復興期から経済成長期、安定成長期まで)
3週 戦後日本社会の変遷(2) 戦後日本の人口動態と社会について学び、今日の少子高齢社会に至る経緯を理解する。(バブル景気・崩壊から現代まで)
4週 現代国際社会の見取り図 人口・資源配分・経済格差などの統計データを用いて現代の国際社会の全体像を理解する。
5週 戦後国際秩序の変遷(1) 戦後国際秩序形成の根拠となった考え方と、冷戦期からその終結に至る国際社会の変遷を理解する。
6週 戦後国際秩序の変遷(2) 冷戦崩壊後の国際秩序の変動と、今日の国際社会が抱える政治的諸課題について理解する。
7週 市場経済のグローバル化(1) 戦後の資本・金融自由化の流れを理解し、日本のバブル経済の背景にあった貿易摩擦や企業環境の変化について理解する。
8週 市場経済のグローバル化(2) 世界金融危機の背景などを理解し、現代資本主義市場経済が直面する課題について理解する。
4thQ
9週 地球環境問題と現代国際社会 地球的課題としての環境問題の概要を理解する。
10週 地球環境問題と現代国際社会 地球環境問題と、現代の資源配分に関わる社会経済のしくみの関係について理解する。
11週 開発政策の変遷とSDGs 戦後国際社会で展開された開発政策の変遷と、現代国際社会の共通認識となっているSDGsの概要とねらいを理解する。
12週 消費社会論から見た国際社会 資源配分を決定づけている今日の経済と社会のあり方を考えるために、「消費社会論」を切り口に考察する。
13週 国際平和と地球的諸課題 冷戦終結後の国際社会が直面する諸課題について時事テーマなどを事例に考察する。
14週 グループワーク発表会 自分の関心テーマについて調べたものを発表しあい、意見交換を行う。
15週 グループワーク発表会 自分の関心テーマについて調べ発表しあい、意見交換を行う。最後にグループ間の相互評価を行う。
16週 まとめ 理論的知識を活用しながら現代社会をとらえ、主体的に考察できるよう、学習内容のまとめを行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3
公民的分野自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3
工学基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。3

評価割合

出席シートグループワーク期末試験合計
総合評価割合403030100
基礎的能力2001030
専門的能力20201050
分野横断的能力0101020