微分積分Ⅰ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 微分積分Ⅰ
科目番号 1008 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 総合工学科Ⅰ類 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 新微分積分Ⅰ(大日本図書) 新微分積分Ⅰ問題集(大日本図書)
担当教員 加賀谷 美佳

到達目標

・ 微分法に関する概念を理解し,関数の導関数を求められるようになる。
・ 基本的な関数について増減表を作成でき,それを基にグラフの概形が描けるようになる。
・ 積分法に関する概念を理解し,不定積分と定積分を求められるようになる。
・ 図形の面積,曲線の長さ,立体の体積が計算できるようになる。
・ 数学の知識および技術などを物理学などの他の自然科学の分野,工学における現象面と関連づけて活用するための能力を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
微分法到達目標に関連する教科書の問と練習問題Aの殆どを自力で解くことができる。誘導を与えられれば,到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の殆どを解くことができる。誘導を与えられても,到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の 6 割も解くことができない。
微分の応用到達目標に関連する教科書の問と練習問題Aの殆どを自力で解くことができる。誘導を与えられれば,到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の殆どを解くことができる。誘導を与えられても,到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の 6 割も解くことができない。
積分法到達目標に関連する教科書の問と練習問題Aの殆どを自力で解くことができる。誘導を与えられれば,到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の殆どを解くことができる。誘導を与えられても,到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の 6 割も解くことができない。
積分の応用到達目標に関連する教科書の問と練習問題Aの殆どを自力で解くことができる。誘導を与えられれば,到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の殆どを解くことができる。誘導を与えられても,到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の 6 割も解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 工学分野についての幅広い知識と技術を活用できる実践的な能力

教育方法等

概要:
微分積分の理論を理解し計算ができるようになることを目標とする。微分については基本的な関数について増減表を作成でき,グラフがかけるようになる。積分については,図形の面積,立体の体積,曲線の長さ,回転面の側面積,広義積分ができるようになる。
基礎的計算力と論理的思考力を身につける。教科書の問と練習問題の70%は自力で解けるようになる。また,補助教科書の60%は自力で解けるようになる。
授業の進め方・方法:
1年で学習した指数・対数・三角関数の内容は理解できているという前提で授業を進める。前期第1週には,それらの理解を確認するための機会を設けるので,理解が不十分なところはしっかり復習しておくこと。
授業は主に教科書に準拠して進める。教科書の演習問題、補助教科書の練習問題を用いて学習内容の定着を図る。授業時間中や宿題等で取り扱えなかった問題についても,各自,自学自習して学習内容を定着させること。
注意点:
本科目は,基礎数学A,基礎数学B,微分積分Ⅱ及び数学を基礎とする科目と関連する。1学年で学習した内容が基礎となっているので,その理解が十分でない学生は,復習しておく必要がある。
微分積分には多くの概念や記法が登場する。特に新規に登場した記法は,積極的にそれらを用いて習熟するよう留意すること。
自学自習として,各回の授業内容,達成項目及び教科書内容を確認しておくこと。理解を確実にするため,また,学習内容の定着を図るため,積極的に問題集などの問題に取り組むこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 関数とその性質(前年度の復習)
極限の基本概念
1学年で既習の指数・対数・三角関数の基本的な計算ができる。
極限の意味と使い方を理解する。
2週 関数の極限
平均変化率と微分係数
極限値を求めることができる。
平均変化率や微分係数の計算ができる。
3週 導関数の性質と基本公式 導関数の性質と基本公式から,多項式の加減乗除・累乗で表される関数の導関数を求めることができる。
4週 三角関数・指数関数の導関数 三角関数と指数関数の導関数を理解し,活用できる。
5週 合成関数・対数関数の導関数 合成関数・対数関数の導関数を理解し,活用できる。
6週 逆三角関数とその導関数 逆三角関数をはじめとする逆関数の導関数を理解し,活用できる。
7週 関数の連続性・中間値の定理 関数の連続の概念・定義を理解し活用できる。中間値の定理を活用できる。
8週 演習
2ndQ
9週 中間試験及び返却
10週 接線と法線 接線と法線を求めることができる。
11週 関数の増減と増減表
極大と極小
最大値と最小値
極大極小を理解し,増減表が書ける。
最大値と最小値を求めることができる。
12週 ロピタルの定理
高次導関数
ロピタルの定理を理解し,活用できる。
高次導関数を求めることができる。
13週 曲線の凹凸
曲線の凹凸を理解し,増減表に反映させることができる。
増減表からグラフの概形を描くことができる。
14週 媒介変数表示と微分法
速度と加速度
媒介変数表示を理解し,微分できる。
速度と加速度を理解し,活用できる。
15週 期末試験及び返却
16週 平均値の定理 平均値の定理を理解し,活用できる。
後期
3rdQ
1週 不定積分 不定積分の定義を理解する。
2週 いろいろな関数の不定積分 三角関数・指数対数関数などのいろいろな関数の不定積分を求めることができる。
3週 置換積分法 置換積分を用いて不定積分を求めることができる。
4週 部分積分法 部分積分を用いて不定積分を求めることができる。
5週 定積分の定義と計算 定積分の定義を理解する。
定積分の計算ができる。
6週 微分積分の基本定理
微分積分の基本定理を理解する。
7週 いろいろな関数の積分 いろいろな関数の不定積分や定積分を求めることができる。
8週 中間試験および返却
4thQ
9週 定積分と面積 定積分と面積の関係を理解し,計算ができる。
10週 曲線の長さ 定積分を用いて曲線の長さを求めることができる。
11週 立体の体積 定積分を用いて立体の体積を求めることができる。
12週 媒介変数表示による図形 媒介変数表示を理解し,積分できる。
13週 極座標による図形 極座標表示を理解し,積分できる。
14週 広義積分 広義積分の意味を理解し,計算できる。
15週 変化率と積分 座標・速度・加速度などを積分で求めることができる。
16週 期末試験および返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3前2
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3前2,前16,後15
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3前3
合成関数の導関数を求めることができる。3前5
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3前4
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3前6
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3前11,前13
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3前11
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3前10,前16
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3前12
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3前14,後12,後13
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3後1,後2
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3後3,後4
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3後5,後14
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3後7,後14
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3後9,後12,後13
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3後10
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3後11

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100