基礎数学A

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 基礎数学A
科目番号 0007 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 総合工学科Ⅰ類 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 新基礎数学 高遠節夫他著(大日本図書)/新基礎数学問題集 高遠節夫他著(大日本図書)
担当教員 佐藤 健太郎

到達目標

工学の基本的問題を解決するために必要な数学の知識、計算技術および応用能力を修得し、この知識および技術等を工学における現象面と関連づけて活用する能力を養う。
・実数、平方根、複素数、 整式、分数の計算技能を身に付ける。
・2次方程式、高次方程式や不等式の解法、簡単な等式や不等式の証明方法を習得する。
・指数法則と対数の基本性質、順列、組み合わせ、等差数列、等比数列について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1到達目標に関連する教科書の問と練習問題Aの殆どを自力で解くことができる。誘導を与えられれば、到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の殆どを解くことができる。誘導を与えられても、到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の 6 割も解くことができない。
評価項目2到達目標に関連する教科書の問と練習問題Aの殆どを自力で解くことができる。誘導を与えられれば、到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の殆どを解くことができる。誘導を与えられても、到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の 6 割も解くことができない。
評価項目3到達目標に関連する教科書の問と練習問題Aの殆どを自力で解くことができる。誘導を与えられれば、到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の殆どを解くことができる。誘導を与えられても、到達目標に関連する教科書の問レベルの問題の 6 割も解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学科ディプロマポリシー 1  工学分野についての幅広い知識と技術を活用できる実践的な能力

教育方法等

概要:
理工学の基礎としての数学の基礎的事項を学習する。数と式の計算、いろいろな方程式、等式・不等式の証明、指数関数・対数関数を扱う。また、直線や2次曲線の性質、数列の一般項・和の公式、漸化式、数学的帰納法を扱う。練習問題を多数問題こなし確実な数学的な基礎を身につける。基礎的計算力と論理的思考力を身につける。教科書の問と練習問題の70%は自力で解けるようになる。また、補助教科書の60%は自力で解けるようになる。
授業の進め方・方法:
小中学で既に学習した内容は理解できているという前提で授業を進める。また、授業時間には講義と並行して問題演習を多く行い、知識の定着を目指す。随時、内容の理解を確認し、学生の能動的な参加を促す。 理解度をチェックするために授業内で小テストを行う。
注意点:
小中学校で学習した内容は理解できているという前提で授業を進めるので、理解が十分でないところはしっかり復習しておくこと。自学自習として、次回の授業内容、テキスト内容を確認しておくこと。また学習内容の理解を深めるために授業後の復習を毎回欠かさず行うことが肝要である。そのためにも課題の提出は必須で、それ以外にも積極的に章末の練習問題や問題集の問題を解く努力をすること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 復習と発展 グループでの話し合いによる合意形成から問題を解決できる。
2週 整式の加法・減法、整式の乗法 整式の加法・減法・乗法の計算ができる。
3週 因数分解 公式などを利用して因数分解ができる。
4週 整式の除法 整式の除法の計算ができる。
5週 剰余の定理と因数定理 剰余の定理を用いて因数分解ができる。
6週 分数式の計算 分数式の加減乗除の計算ができる。
7週 実数、平方根 実数、絶対値、平方根の意味を理解し、基本的な計算ができる。
8週 複素数 複素数の性質を理解し、複素数の加減乗除の計算ができる。
2ndQ
9週 2次方程式、解と係数の関係 2次方程式を解くことができる。
10週 いろいろな方程式 基本的な高次方程式、連立方程式、分数方程式、無理方程式を解くことができる。
11週 恒等式、等式の証明 恒等式の意味を理解し、基本的な計算ができる。
12週 不等式の性質、1次不等式の解法 基本的な1次不等式を解くことができる。
13週 いろいろな不等式、不等式の証明 基本的な1次不等式、2次不等式を解くことができる。
14週 集合、命題 集合と命題の意味を理解し、基本的な問題を解くことができる。
15週 期末試験 期末試験
16週 期末試験返却 答案返却
後期
3rdQ
1週 累乗根 累乗根の意味を理解し、計算に利用できる。
2週 指数の拡張 指数法則を拡張し、計算に利用できる。
3週 指数関数 指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。
4週 対数 対数を利用した計算ができる。
5週 対数関数 対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。対数関数を含む基本的な方程式を解くことができる。
6週 常用対数 常用対数を利用した計算ができる。対数関数を含む基本的な方程式を解くことができる。
7週 場合の数、順列 積の法則と和の法則の違いを理解している。
8週 組み合わせ 順列・組み合わせの基本的な計算ができる。
4thQ
9週 いろいろな順列、二項定理 順列と二項定理の基本的な計算ができる。
10週 数列、等差数列 等差数列の一般項やその和を求めることができる。
11週 等比数列 等比数列の一般項やその和を求めることができる。
12週 いろいろな数列の和 総和記号を用いた基本的な数列の和を計算することができる。
13週 漸化式と数学的帰納法 漸化式と数学的帰納法の意味を理解し、基本的な計算ができる。
14週 発展課題
15週 期末試験 期末試験
16週 期末試験返却 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3前2,前4,前5
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3前3,前5
分数式の加減乗除の計算ができる。3前6
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3前7
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3前7
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3前8
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3前9
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3前10
簡単な連立方程式を解くことができる。3前10
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3前10
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3前12
1元連立1次不等式を解くことができる。3前13
基本的な2次不等式を解くことができる。3前13
恒等式と方程式の違いを区別できる。3前11
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3後1,後2
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3後4,後6
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後5
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後5,後6
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3後7
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3後8,後9
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3後10,後11
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3後12
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力100100