コンピュータリテラシ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 コンピュータリテラシ
科目番号 0010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合工学科Ⅰ類 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「Linuxコマンドポケットリファレンス」沓名亮典 (技術評論社)
担当教員 藤原 和彦,岡本 圭史

到達目標

・UNIXシステムの基本操作,特にファイル操作ができるようになる。
・Emacsを使ってテキストファイルを作成・編集できるようになる。
・タッチタイピングができるようになる。目標とするタイピング速度は160文字/分である。
・情報の表現とコンピュータの基本構造を理解する。
・インターネットの仕組みを理解し,インターネットの適正な利用ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限レベルの目安(可)未到達レベルの目安
UNIXシステムについての理解UNIXシステムの基本操作ができ、その応用作業が可能である。UNIXシステムの基本操作ができ、指定されたファイル操作が可能である。UNIXシステムの基本操作ができる。UNIXシステムの基本操作ができない。
Emacsの基本操作キーボードショートカットを有効的に使いEmacsによる文章編集が効率的にできる。キーボードショートカットを使いEmacsによる文章編集ができる。Emacsによる文章編集ができる。Emacsによる文章編集ができない。
タッチタイピングタッチタイピングを行い入力速度160文字/分以上でキーボード入力できるタッチタイピングを行い入力速度140文字/分以上でキーボード入力できる。タッチタイピングを行い入力速度120文字/分以上でキーボード入力できる。タッチタイピングを行い入力速度120文字/分以上でキーボード入力できない。
情報表現コンピュータ内部の情報表現法を説明でき、それらの相互変換が出来る。コンピュータ内部ので情報表現法を説明できる。コンピュータ内部ので情報表現法を理解している。コンピュータ内部ので情報表現法を理解していない。
コンピュータのハードウェアコンピュータハードウェアの5大要素を理解し、各種計算、説明できる。コンピュータハードウェアの5大要素を理解し、説明できる。コンピュータハードウェアの5大要素を理解している。コンピュータハードウェアの5大要素を理解していない。
インターネット技術インターネットの仕組みを理解し、最新動向について説明できる。インターネットの仕組みを理解し、最低限の利用が可能である。インターネットの最低限の利用が可能である。インターネットの利用ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 本校での学業の基本となるコンピュータとネットワークについて,それらを利用していく上での基礎的な知識・技能を,講義および実習を通して習得する。教育用コンピュータシステムの操作方法の習得を軸に,コンピュータやネットワークの仕組み・技術の歴史,技術と社会の関わり,情報利用のルールとマナーなどを総合的に教授し,技術者としてのリテラシを養う。
授業の進め方・方法:
パワーポイントスライドによる基礎知識の習得を行いながら、適宜端末を用いた実習を行い知識習得を行う。

【事前学習】
各講義の前に,配付資料の内容を確認しておくこと。
【事後学習】
授業中に提示された小テストや課題などに取り組み,定められた期日までに完了しておくこと。
注意点:
・演習にはUNIXシステムを用いるため,中学までのパソコンの利用経験によらず,全員が同じスタートラインから始めることになる。講義での解説をよく聞き,正確な知識の習得に努めること。
・実習にあたっては,授業時間の他にも,昼休みや放課後を利用して自主的に行うことが望まれる。
・資料を毎回のように配布するので,整理するためのファイル(A4サイズ)を用意すること。
・コンピュータ用語は英語をベースにしているので,講義には英和辞書(電子辞書可)を持参すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.ネットワークリテラシ
 1.1 コンピュータシステム利用の基礎
適切なパスワード作成方法を理解し、パスワードを作ることができる。
2週  1.2 コンピュータの取り扱いとWindowsの基本 タッチタイピングによるキーボード入力ができる。
本校のコンピュータシステムの構成について説明できる。
3週  1.3 ネットワークコミュニケーションツールの利用 ネットワークコミニュケーションツールの種類と性質について説明できる。
ネットワークコミニュケーションツール使用時の注意事項を理解できる。
4週  1.4 情報倫理 著作権等の知的財産権について理解し、それに配慮した適正な利用ができる。
インターネット社会の危うさを理解し,安全な利用ができる。
5週  1.5 ネットワークの利用(セキュリティ) コンピュータウィルスの種類について説明できる。
フィッシング等インターネットの危機に対応できる。
暗号化技術について説明できる。
6週  1.6 インターネットの仕組み(www) インターネット発展の歴史を理解し、本校における適正な利用ができる。
インターネットおよび、ワールドワイドウェブの仕組みを説明できる。
7週  1.6 インターネットの仕組み(mail) インターネット発展の歴史を理解し、本校における適正な利用ができる。
インターネットおよび、電子メールの仕組みを説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 2.コンピュータの構成
 2.1 ハードウェアの基本構成
5つの基本要素と情報・制御の流れを説明できる。
10週  2.2 情報表現と単位(1) 10進数と2進数・16進数の間の変換ができる。
11週  2.3 情報表現と単位(2) 2進数の四則演算を理解でき、簡単な計算ができる。
12週  2.4 情報表現と単位(3) 数値・文字・画像の情報表現法がわかる。
基本単位とSI接頭語を用いて,適切な単位でデータ量などを表すことができる。
算術演算・論理演算を実際に計算できる。
13週  2.5 ハードウェアの実際 CPUの性能を比較できる。
なぜ主記憶装置と補助記憶装置が必要なのかを説明できる。
14週  2.6 論理演算 基本的な論理演算を理解でき、簡単な計算ができる。
15週 前期期末試験
16週 2.7 ソフトウェアの構成 ソフトウエアの階層構造とオペレーティングシステムの役割を説明できる。
後期
3rdQ
1週 3.UNIXシステムの基礎
 3.1 UNIXの基本操作(1)
コマンド入力によりプログラムを実行できる。
2週  3.2 UNIXのファイルシステム(1) ファイルの概念が理解できる。
ファイルのコピー、移動、削除ができる。
3週  3.3 UNIXのファイルシステム(2) ディレクトリの概念が理解できる。
ディレクトリの作成、削除ができる。
4週  3.4 環境構築 システム操作ができる。
5週  3.5 テキストエディタ(1) Viエディタを用いて文字入力ができる。
6週  3.6 テキストエディタ(2) Emacsを用いた編集ができる。
7週  3.7 UNIXのファイル操作(2) ファイルの移動・コピー・削除ができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週  3.8 UNIXのファイル操作(2) ワイルドカードを用いてファイル操作ができる。
10週  3.9 UNIXのファイル操作(3) UNIXファイル保護の仕組みについて理解し、アクセス権を設定できる。
11週  3.10 UNIXシステムの基礎(1) 標準入出力とパイプラインについて説明でき、利用することができる。
12週  3.11 UNIXシステムの基礎(2) フォアグラウンドジョブとバックグランドジョブの差を理解し、ジョブの切り替えができる。
13週  3.12 UNIXシステムの基礎(3) UNIXシステムのユーザアカウントについて理解できる。
14週 4 Officeツールの利用練習 Officeツールの基本的な機能が利用できる。
15週 後期期末試験
16週 後期末試験解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前11
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前10
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3前2,前9,前12,前13
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3前2,前5,前6,前7
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。2前1,前3,前5
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前1,前3,前4,前5
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している2前1,前3,前4,前5
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。1前1,前3,前4
専門的能力分野別の専門工学情報系分野その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。3前1
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。3後14
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。3前3

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7525100
基礎的能力501565
専門的能力251035