コンピュータリテラシ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 コンピュータリテラシ
科目番号 0010 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合工学科Ⅰ類 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「Linuxコマンドポケットリファレンス」沓名亮典 (技術評論社)
担当教員 岡本 圭史,速水 健一

到達目標

・UNIXシステムの基本操作,特にファイル操作ができるようになる。
・Emacsを使ってテキストファイルを作成・編集できるようになる。
・タッチタイピングができるようになる。目標とするタイピング速度は160文字/分である。
・情報の表現とコンピュータの基本構造を理解する。
・インターネットの仕組みを理解し,インターネットの適正な利用ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限レベルの目安(可)未到達レベルの目安
UNIXシステムについての理解UNIXシステムの基本操作ができ、その応用作業が可能である。UNIXシステムの基本操作ができ、指定されたファイル操作が可能である。UNIXシステムの基本操作ができる。UNIXシステムの基本操作ができない。
Emacsの基本操作キーボードショートカットを有効的に使いEmacsによる文章編集が効率的にできる。キーボードショートカットを使いEmacsによる文章編集ができる。Emacsによる文章編集ができる。Emacsによる文章編集ができない。
タッチタイピングタッチタイピングを行い入力速度160文字/分以上でキーボード入力できるタッチタイピングを行い入力速度140文字/分以上でキーボード入力できる。タッチタイピングを行い入力速度120文字/分以上でキーボード入力できる。タッチタイピングを行い入力速度120文字/分以上でキーボード入力できない。
データサイエンス表計算ソフトウェアの基本的操作及びグラフが作成でき、それらを報告書に利用できる。表計算ソフトウェアの基本的操作及びグラフ作成ができる。表計算ソフトウェアの基本的操作ができる。表計算ソフトウェアの基本的操作ができない。
コンピュータのハードウェアコンピュータハードウェアの5大要素を理解し、各種計算、説明できる。コンピュータハードウェアの5大要素を理解し、説明できる。コンピュータハードウェアの5大要素を理解している。コンピュータハードウェアの5大要素を理解していない。
インターネット技術インターネットの仕組みを理解し、最新動向について説明できる。インターネットの仕組みを理解し、最低限の利用が可能である。インターネットの最低限の利用が可能である。インターネットの利用ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 工学分野についての幅広い知識と技術を活用できる実践的な能力
学習・教育到達度目標 4 技術者として社会的役割や責任を自覚して行動する姿勢

教育方法等

概要:
 本校での学業の基本となるコンピュータとネットワークについて,それらを利用していく上での基礎的な知識・技能を,講義および実習を通して習得する。教育用コンピュータシステムの操作方法の習得を軸に,コンピュータやネットワークの仕組み・技術の歴史,技術と社会の関わり,情報利用のルールとマナーなどを総合的に教授し,技術者としてのリテラシを養う。
授業の進め方・方法:
パワーポイントスライドによる基礎知識の習得を行いながら、適宜端末を用いた実習を行い知識習得を行う。

【事前学習】
各講義の前に,配付資料の内容を確認しておくこと。
【事後学習】
授業中に提示された小テストや課題などに取り組み,定められた期日までに完了しておくこと。
注意点:
・演習にはUNIXシステムを用いるため,中学までのパソコンの利用経験によらず,全員が同じスタートラインから始めることになる。講義での解説をよく聞き,正確な知識の習得に努めること。
・実習にあたっては,授業時間の他にも,昼休みや放課後を利用して自主的に行うことが望まれる。
・資料を毎回のように配布するので,整理するためのファイル(A4サイズ)を用意すること。
・コンピュータ用語は英語をベースにしているので,講義には英和辞書(電子辞書可)を持参すること。

未提出の課題・実習レポート等がある場合は,単位認定を保留することがある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.ネットワークリテラシ
 1.1 コンピュータシステム利用の基礎
授業で必要なICTツール(Learning Magement Systemとオンライン会議ツール)の基本機能を利用できる。
2週  1.2 インターネットの仕組み(WWW,電子メール)とタッチタイピング インターネット発展の歴史を理解し、本校における適正な利用ができる。
インターネット、ワールドワイドウェブ及び電子メールの仕組みを説明できる。
3週  1.3 インターネットの安全利用 情報セキュリティの必要性と対策について説明できる。
主要なサイバー攻撃の形態や実例について説明でき、攻撃に対する防御方法を知っている。
4週  1.4 情報セキュリティに関する概念と技術 情報セキュリティの3要素(機密性、完全性、可用性)について説明できる。
基礎的な暗号技術とその必要性について説明できる。
5週  1.5 情報や通信に関連する規則 情報セキュリティや通信に関連する公的な規則(法律、ガイドライン等)と、その必要性について理解できる。
6週  1.6 ハードウェアとソフトウェアの基本構成 コンピュータの構成とオペレーティングシステム(OS)の役割を理解できる。
7週  1.7 タイピング・テストと第1期まとめ
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 2. データサイエンス入門
 2.1 プレゼンテーションソフトウェア1
プレゼンテーションソフトウェアの簡単な操作ができる。
10週  2.2 プレゼンテーションソフトウェア2 プレゼンテーションにおける、情報の適切な表現方法を選択することができる。
11週  2.3 表計算ソフトウェア1(基礎) 表計算ソフトウェアの基本的な操作ができる。
データベースの意義と概要について説明できる。
12週  2.4 表計算ソフトウェア2(グラフ作成)
表計算ソフトウェアを用いて、グラフを作成できる。
グラフの適切な表現方法を選択することができる。
13週  2.5 表計算ソフトウェア3(数学的処理) 表計算ソフトウェアを用いて、基本的な数学的処理を行うことができる。
14週  2.6 最近の情報技術と第2期まとめ 最近の情報技術とその課題について知っている。
15週 前期期末試験
16週 2.7 前期期末試験の解説
後期
3rdQ
1週 3.UNIXシステムの基礎
 3.1 UNIXの基本操作(1)
コマンド入力によりプログラムを実行できる。
2週  3.2 UNIXのファイルシステム(1) ファイルの概念が理解できる。
ファイルのコピー、移動、削除ができる。
3週  3.3 UNIXのファイルシステム(2) ディレクトリの概念が理解できる。
ディレクトリの作成、削除ができる。
4週  3.4 テキストエディタ(1) viエディタを用いて文字入力ができる。
5週  3.5 テキストエディタ(2) emacsを用いた編集ができる。
6週  3.6 UNIXのファイル操作(2) ファイルの移動・コピー・削除ができる。
7週  中間試験前の振り返り これまでの内容を振り返り,理解を深める。
8週 後期中間試験
4thQ
9週  3.7 UNIXのファイル操作(2) パターンマッチングを用いたファイル操作ができる。
10週  3.8 UNIXのファイル操作(3) UNIXファイル保護の仕組みについて理解し、アクセス権を設定できる。
11週  3.9 UNIXシステムの基礎(1) 標準入出力とパイプラインについて説明でき、利用することができる。
12週  3.10 UNIXシステムの基礎(2) フォアグラウンドジョブとバックグランドジョブの差を理解し、ジョブの切り替えができる。
13週  3.11 UNIXシステムの基礎(3) UNIXシステムのユーザアカウントについて理解できる。
14週  期末試験前の振り返り これまでの内容を振り返り,理解を深める。
15週 後期期末試験
16週 後期末試験解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・取得できる。3前2
情報の真偽について、根拠に基づいて検討する方法を説明できる。3前2
情報の適切な表現方法と伝達手段を選択し、情報の送受信を行うことができる。3前9,前10
情報セキュリティの必要性を理解し、対策について説明できる。2前3
情報セキュリティを支える暗号技術の基礎を説明できる。2前4
情報セキュリティに基づいた情報へのアクセス方法を説明できる。2前4
情報や通信に関連する法令や規則等と、その必要性について説明できる。2前5
情報社会で生活する上でのマナー、モラルの重要性について説明できる。2前3
情報セキュリティを運用するための考え方と方法を説明できる。2前4
データサイエンス・AI技術の概要を説明できる。2前14
データサイエンス・AI技術が社会や日常生活における課題解決の有用なツールであり、様々な専門領域の知見と組み合わせることによって価値を創造するものであることを、活用事例をもとに説明できる。2前14
データサイエンス・AI技術を利活用する際に求められるモラルや倫理について理解し、データを守るために必要な事項を説明できる。 2前14
データサイエンス・AI技術の利活用に必要な基本的スキル(データの取得、可視化、分析)を使うことができる。 2前11,前12,前13
自らの専門分野において、データサイエンス・AI技術と社会や日常生活との関わり、活用方法について説明できる。 2前14

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7525100
基礎的能力501565
専門的能力251035