世界史

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 世界史
科目番号 0021 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合工学科Ⅰ類 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 世界史B 清水書院
担当教員 朱 琳

到達目標

世界の様々な文化圏の成り立ちと、世界の一体化の歩みを理解することができるようになる。世界の文化や価値観の多様性を認識し、異なる文化圏の人々の立場を理解することができるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1教科書にある基礎的用語を9割程度理解する教科書にある基礎的用語を7割程度理解する基礎的用語の理解が6割に満たない
評価項目2自発的に課題を設定し、調べてまとめることができる提示された課題を調べることができる提示された課題に取り組むことができない
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 4 技術者として社会的役割や責任を自覚して行動する姿勢

教育方法等

概要:
未来を切り開くためには、過去を知り、過去から学ぶ必要がある。古代から20世紀に至る世界の歴史の流れをたどりながら、過去との関係の中で現在のもつ意味や引き継ぐべき人類の遺産を再確認する。そして, 世界の文化や価値観の多様性を認識し、異なる文化圏の人々の立場を理解できるようにしたい。
授業の進め方・方法:
教科書を読み上げ、講師は諸事項の解説を口頭でくわえる。学生は、事前学習として教科書を読み、気になる用語の自発的予習につとめること。授業では発展的内容、後代の事象との関係を追加的に解説するので、受講者は注意して口頭情報を聞き取り、ノートに纏め、教科書以上の理解をするようこころがけること。この際、日々の国際ニュースに言及して、教科書に述べられていることとの連関を解説することもある。学生側も情報収集につとめ、授業後にさらに検討することが望ましい。
注意点:
授業に集中し、基本的な事項を理解すること。意味のわかりにくい言葉は自分で調べること。配布する練習問題を使って、重要事項を確認したり文章をまとめる練習をすること。成績評価は定期試験(80%)及び課題(20%)による。合格基準としては、基礎的知識が6割程度定着していることを求めたい。その上で、諸地域間の展開の論理的関係を把握でき、理解内容を説明できるようになることが望ましい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,概要提示,中華文明の成立と東アジア世界 世界史の構造及び学習の方法について理解できる
紀元前の中華文明の成立を理解できる
2週 東アジア文化圏の形成 唐王朝の発展、および周辺地域との関係を通して、東アジア文化圏の形成を理解できる
3週 元・明・清の初期 近世中華帝国の成立・崩壊の次第を理解できる
4週 南アジア,インド社会と東南アジアの文明 古代インドと東南アジアの文明を理解できる
5週 ユーラシアの交易路と海域アジアの繁栄 陸上と海上の古代交易の形成を理解できる
6週 西アジアの古代文明 メソポタミア,ユダヤ教とキリスト教の成立について理解できる
7週 イスラーム世界の成立と展開(7世紀~13世紀) イスラーム教の成立とイスラーム文化の発展を理解できる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 中間試験解説、ティムール帝国とムガル帝国
イスラーム世界の展開を理解できる
10週 オスマン帝国とその周辺(14世紀~18世紀)
オスマン帝国の成立と発展を理解できる
11週 古代地中海世界の形成
地中海文明、ローマ帝国の成立と発展を理解できる
12週 ヨーロッパ世界の形成
ヨーロッパ世界の概要を理解できる
13週 大航海の時代とルネサンス・宗教改革
ヨーロッパ諸国が米大陸に進出して起きた変化を理解できる
14週 主権国家体制と西ヨーロッパ諸国の発展
主権国家の定義とその実際を理解できる
15週 中東欧諸国と大西洋世界の再編
プロイセン、オーストラリア、ロシアの再編、および北米植民地の展開の次第を理解できる
16週 前期期末試験 前期の内容について、重要事項を再度確認する
後期
3rdQ
1週 産業革命とアメリカの独立 産業革命の影響、アメリカの独立革命について理解できる
2週 フランス革命とラテン・アメリカ諸国の独立 フランス革命の展開とその影響を理解できる
3週 ウィーン体制と諸国民の春 ウィーン体制における諸国の展開について理解できる
4週 帝国再編と国民国家 欧州諸帝国解体の理由とその後の変容とを理解できる
5週 発展するアメリカと第二次産業革命 南北戦争の起因と結果、第二次産業革命の影響を理解できる
6週 19世紀のムガル帝国とオスマン帝国 ムガル・オスマン帝国解体の理由と次第とを理解できる
7週 帝国主義と世界の植民地化 東南アジアとアフリカの植民地化を通して、帝国主義的体制の構築の次第について理解できる
8週 後期中間試験

4thQ
9週 清の衰退と東アジア世界の再編
日本と朝鮮半島・日清戦争の次第とその結末について理解できる
10週 日本のアジア進出、現代社会の特質とその問題
日露戦争の経緯と影響、また、20世紀以後輸送革命・大衆社会の問題について理解できる
11週 第一次世界大戦とその結末(1)
第一次世界大戦の経緯、展開について理解できる
12週 第一次世界大戦とその結末(2)
ロシア革命の意義、ヴェルサイユ体制とワシントン体制について理解できる
13週 戦間期世界の形成とその問題
戦後、欧米世界の発展とアジア各地の民族運動、東亜の問題の所在を理解できる
14週 戦間期から大戦へ
WWIの戦後処理の矛盾がWWIIを結果する次第について理解できる
15週 日中戦争~太平洋戦争~大戦の終結 WWIIのうち、特に太平洋方面の事情について理解できる
核兵器の問題について理解できる
16週 学年末試験返却と解説 学年末試験の要点について理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。3前1,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。3後1,後2,後3,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後16
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。3後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。3後4,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後16

評価割合

試験ポートフォリオ相互評価合計
総合評価割合80200100
基礎的能力7015085
分野横断的能力105015