国語Ⅱ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 国語Ⅱ
科目番号 0024 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合工学科Ⅰ類 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書「言語文化」(筑摩書房)、「現代の国語」(筑摩書房)/教材「言語文化準拠課題ノート」(筑摩書房)、「現代の国語準拠課題ノート」(筑摩書房)
担当教員 伊勢 英明

到達目標

国語Ⅰでの学習を踏まえ、より高度な国語力の涵養に努める。
現代文では、一言一句の意味や文章の展開などを正確に読み取りながら、評論文では論じられている問題について、小説では作中人物の心情や思想について、自分なりの捉え方や考え方を持てるようになる。
古文・漢文では、より高度な知識を習得するとともに、作品が生まれた時代背景や文学史的な流れを理解することにより、現代に至るまでの日本文化の背景を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
小説への理解や興味小説の文意や作者の表現しようとするところを理解し、それについての自分なりの感想を持つことができる。文意を理解し、文芸作品に対する興味を持つことができる。文意の理解が十分でなく、文芸作品に対する興味を持つことができない。
評論や随筆への理解や興味評論文や随筆を読み、文意を正しく理解した上で、論理の展開や考え方の独自性を味わい、それについての自分なりの意見をまとめることができる。論旨を把握し、文意を正確に理解することができる。文意を理解できず、論旨を把握することができない。
古典への理解や興味古文・漢文の高度な知識を理解した上で、古典に親しみ、古典の意義を理解することができる。古典についての高度な知識を習得し、古典に親しむ素地を作ることができる。古典についての高度な知識を習得し、古典に親しむ素地を作ることができる。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 3 国際的に通用する基礎的なコミュニケーション能力

教育方法等

概要:
国語Ⅰでの学習を踏まえながら、文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについての考えを深め広げることができるような、より高度な「読む・聞く・話す・書く」国語力を総合的に養う。
さらに随時百人一首のカルタ取りを行うことにより、古典和歌に親しみ、日本文化の一端に触れる。
授業の進め方・方法:
通常の授業では教科書に従い、前後期それぞれ中間試験前には現代文、中間試験以降期末試験までは古文・漢文の授業を行う。現代語の語句や熟語、基本的な古語を事前に調べた上で、問題集なども用いながら教科書掲載の文章を正確に読み取り論点を明らかにし、さらにペアワークなどによってより理解を深めて行くようになる。
また、読書の時間を通じて読書の習慣を身につけることによって語彙力を涵養し、正しい日本語表現ができるようになる。
【事前学習】毎回の授業までに、授業で行う内容と意義を考えて整理しておく。【事後学習】毎回の授業後に、授業で学んだことを振り返り、今後へ活かす方法を考えること。
注意点:
授業の前に教科書を一読し、分からない語句等があれば事前に調べておくこと。また、教科書や読書の時間を通して触れた作者や筆者に関心が湧いたら、著書に当たり積極的に読書範囲を広げるよう努める。
定期試験での成績80%、その他(「読書の記録」の提出情況、カルタへの参加状況など)20%で評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
学習目標や方法・評価などについて理解できるようになる。
2週 評論「ことばがつくる女と男」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
文章全体の構成を理解し、大意を掴み、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
3週 評論「ことばがつくる女と男」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
4週 評論「ことばがつくる女と男」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
筆者の言いたいことを把握し、要旨をまとめ、さらにそれに対する自分なりの意見を持つようになる。
5週 評論「身体、この遠きもの」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
文章全体の構成を理解し、大意を掴み、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
6週 評論「身体、この遠きもの」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
7週 評論「身体、この遠きもの」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
筆者の言いたいことを把握し、要旨をまとめ、さらにそれに対する自分なりの意見を持つようになる。
8週 前期中間試験 答案作成の基本が理解できるようになる。
2ndQ
9週 答案返却と見返り
これまでの学習内容を振り返り、どれだけ理解したのか知ることができる。
10週 『徒然草』「丹波に出雲といふ所あり」
古典文法などの知識を活用して正確に内容を読み取り、筆者の考え方に触れる。
文法に即して正確に現代語訳できるようになるとともに、内容を味わうことができるようになる。
11週 『徒然草』「丹波に出雲といふ所あり」
古典文法などの知識を活用して正確に内容を読み取り、筆者の考え方に触れる。
古文についての知識を持ちより深く理解できるようになるとともに、それらを活用して正しく文意を把握できるようになる。
12週 『徒然草』「丹波に出雲といふ所あり」
古典文法などの知識を活用して正確に内容を読み取り、筆者の考え方に触れる。
筆者の考えをまとめるとともに、それに対しての自分なりの感想や意見を持てるようになる。
13週 「管鮑之交」
漢文についての知識を活用して正確に内容を読み取るとともに、歴史的背景についても学ぶ。
漢文を正確に音読できるようになるとともに、これまで学んだ漢文の知識を用いて文意が理解できるようになる。
14週 「管鮑之交」
漢文についての知識を活用して正確に内容を読み取るとともに、歴史的背景についても学ぶ。
句型を理解し、書かれている内容を正しく把握できるようになる。また、歴史的背景に関心が持てるようになる。
15週 前期末試験 答案作成の基本が理解できるようになる。
16週 答案返却と見返り これまでの学習内容を振り返り、どれだけ理解したのか知ることができる。
後期
3rdQ
1週 評論「わかっていることいないこと」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
文章全体の構成を理解し、大意を掴み、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
2週 評論「わかっていることいないこと」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
3週 評論「わかっていることいないこと」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
筆者の言いたいことを把握し、要旨をまとめ、さらにそれに対する自分なりの意見を持つようになる。
4週 評論「マルジャーナの知恵」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
各段落のキーワードを押さえながら要旨をまとめ、対比的な構成を取りながら論を展開して行く方法を理解できるようになる。
5週 評論「マルジャーナの知恵」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
文脈に沿った言葉の意味を理解し、さらに接続詞の働きや指示語の内容の把握、比喩や言い換えの読み取りが出来るようになる。
6週 評論「マルジャーナの知恵」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
筆者の言いたいことを把握し、要旨をまとめ、さらにそれに対する自分なりの意見を持つようになる。
7週 後期中間試験 答案作成の基本が理解できるようになる。
8週 答案返却と見返り これまでの学習内容を振り返り、どれだけ理解したのか知ることができる。
4thQ
9週 『方丈記』「ゆく河の流れ」
古文の音読により一層慣れるとともに、これまでに学んだ古典文法の知識を用いて内容を正確に読み取る。
音読が正しくできるようになるとともに、古典文法に即した正確な現代語訳ができるようになる。
10週 『方丈記』「ゆく河の流れ」
古文の音読により一層慣れるとともに、これまでに学んだ古典文法の知識を用いて内容を正確に読み取る。
筆者の考えをまとめるとともに、それに対しての自分なりの感想や意見を持てるようになる。
11週 『竹取物語』「かぐや姫の誕生」
古典文法などの知識を活用して正確に内容を読み取り、作り物語の面白さに触れる。
音読が正しくできるようになるとともに、古典文法に即した正確な現代語訳ができるようになる。
12週 『竹取物語』「かぐや姫の誕生」
古典文法などの知識を活用して正確に内容を読み取り、作り物語の面白さに触れる。
古文についての知識を持ちより深く理解できるようになるとともに、それらを活用して正しく文意を把握できるようになる。
13週 「死諸葛走仲達」
漢文についての知識を活用して正確に内容を読み取るとともに、歴史的背景についても学ぶ。
漢文を正確に音読できるようになるとともに、これまで学んだ漢文の知識を用いて文意が理解できるようになる。
14週 「死諸葛走仲達」
漢文についての知識を活用して正確に内容を読み取るとともに、歴史的背景についても学ぶ。
句型を理解し、書かれている内容を正しく把握できるようになる。また、歴史的背景に関心が持てるようになる。
15週 後期末試験 答案作成の基本が理解できるようになる。
16週 答案返却と見返り
これまでの学習内容を振り返り、どれだけ理解したのか知ることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2前2,前3,後1,後2
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2前4,後3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2前5,前6,前7,前9,前11,前12,前14,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。2前11,前12,前13,後1,後2,後3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。2前13,後3,後4,後13
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。2後1,後2,後3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。2後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2前2,前3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2前3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2後1,後7,後9,後10,後11,後12,後13
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。2前7
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2前4,後3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2前4
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。2後7

評価割合

試験提出物合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100