到達目標
簡単なディジタル回路およびアナログ電子回路について,与えられた回路の基本的な動作を理解することができる。また,オペアンプおよびディジタルICの基本的な使用法を習得する。さらに,簡単な動作を実現する回路を設計・製作することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
ディジタル回路の実習 | 与えられたディジタル回路の動作を説明でき、ブレッドボード上で動作確認し、ユニバーサル基板上に製作できる。さらに、簡単なディジタル回路を設計できる。 | 与えられたディジタル回路の動作を説明でき、ブレッドボード上で動作確認し、ユニバーサル基板上に製作できる。 | 与えられたディジタル回路を製作できない。 |
オペアンプの実習 | オペアンプの基本的な動作および使用法を十分に理解し,実際に回路設計および回路の動作を十分に考察できる。 | オペアンプの基本的な動作および使用法を理解し,実際の回路の動作を理解できる。 | オペアンプの基本的な動作および使用法理解できおらず,実際の回路の動作を理解できない。 |
過渡現象 | 電気回路の過渡現象の基本および方程式の解法を十分に理解し,考察できる。 | 電気回路の過渡現象の基本および方程式の解法を理解できる。 | 電気回路の過渡現象の基本および方程式の解法を理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
コンピュータならびにその周辺回路を設計するための基礎として,またハードウェアの理解と応用ができるために,オペアンプを使ったアナログ電子回路および簡単なディジタル回路について,実際に設計・製作をおこなう。本実習を通じて,電気・電子回路への理解を深めるとともに,その大切さと面白さを実感してもらいたい。
授業の進め方・方法:
授業は,①ディジタル回路実習,②アナログ回路実習,および電気回路基礎の続編として③過渡現象に関する講義,の3つのパートから構成される。ディジタル回路実習では,ディジタルICの使用方法の基本事項の習得するためにロジックICを用いたカウンタ回路を製作し、ユニバーサル基板による回路実装を習得するためにインバータICを用いたLED点滅回路を製作する。アナログ回路実習では,はじめにオペアンプの基本的な動作と使い方について,講義と実習を交えて学ぶ。次に,音声信号で変調されたLED光を用いた,アナログ光通信における受信回路を作る。オペアンプ等を使って受光して得られた微小な音声信号を増幅し,スピーカーを鳴らす実験を行う。過渡現象に関する講義では,回路の電圧や電流を微分方程式で表し,微分方程式を解くことにより,過渡状態における電圧および電流を計算する方法を学ぶ。
【事前学習】次回の授業について、実施内容を確認し必要な準備を行うこと。
【事後学習】授業中に課題が完了しなかった場合は、放課後等を利用して実習を完了させること。授業内容について復習し理解を深めてておくこと。
注意点:
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
(ディジタル回路) 講義:ガイダンス、ロジックICを用いたカウンタ回路設計1 |
・フリップフロップを用いたカウンタの動作をタイムチャートで説明できる。 ・データシートから必要事項を読み取れる。LEDの電流制限抵抗値を決定できる。
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2週 |
(ディジタル回路) 講義:ロジックICを用いたカウンタ回路設計2 実習:LED点灯実験、プッシュスイッチ入力回路実験、インバータICの利用実験 |
・C-MOSロジックICの特徴を説明できる。ICを用いたカウンタの回路図を描ける。 ・LED点灯回路、スイッチによる信号入力回路を製作できる。インバータICを用いてスイッチでLED点灯を制御できる。
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3週 |
(ディジタル回路実習) 実習:カウンタ回路の製作 講義:復習と確認テスト |
・カウンタ回路をブレッドボード上に製作できる。 ・カウンタ回路の重要事項について説明できる。
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4週 |
(ディジタル回路) 講義:LED点滅回路の解析 実習:ブレッドボード上での動作確認 |
・インバータICを用いたLED点滅回路の回路図を描き動作を説明できる。 ・LED点滅回路をブレッドボード上で製作できる。
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5週 |
(ディジタル回路実習) 実習:ユニバーサル基板の配線設計・実装 |
・LED点滅回路のユニバーサル基板上での配線を設計できる。 ・LED点滅回路のユニバーサル基板上で製作できる。
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6週 |
(ディジタル回路実習) 実習:ユニバーサル基板への実装 講義:復習と確認テスト |
・LED点滅回路の重要事項について説明できる。
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7週 |
アナログ回路製作の講義・実習 1,2 |
オペアンプの基本的な使用法について理解できる。
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8週 |
アナログ回路製作の講義・実習 3,4 |
オペアンプを使って基本的な増幅回路をブレッドボード上で組み立て,増幅度や周波数特性の測定ができる
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4thQ |
9週 |
アナログ回路製作の講義・実習 5,6 |
オペアンプを使って基本的な増幅回路をブレッドボード上で組み立て,微分回路,積分回路等の特性の測定ができる
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10週 |
アナログ回路製作の講義・実習 7,8 |
アナログ光通信における簡単な音声再生回路の各部の動作について理解できる。また,アナログ光通信における音声再生回路,および増幅回路を組み立てて,所望の動作が得られるか特性の測定ができる。
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11週 |
アナログ回路製作の講義・実習 9,10 |
アナログ光通信における音声再生回路,および増幅回路を組み立てて,所望の動作が得られるか特性の測定ができる。
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12週 |
アナログ回路製作の講義・実習 11,12 |
組み立てた音声再生回路について,動作不良の箇所があれば,不具合の原因を特定して修正できる。組み立てた音声再生回路について,ノイズ低減などの改善方法を考え,適用できる。
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13週 |
予備日 |
未完了の課題があれば取り組む
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14週 |
電気回路(過渡現象)の講義1,2 |
RC回路について,回路方程式を立て,過渡応答の計算ができる。また,類似の計算をRL回路についても応用できる。また,RLC回路について回路方程式を立て,代表的な解の計算ができ,グラフが描ける。
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15週 |
電気回路(過渡現象)の講義3,4 |
RLC回路の回路方程式が,運動方程式などその他の現象と同等であることを理解する。
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16週 |
予備日 |
未完了の課題があれば取り組む
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 3 | 後13,後15 |
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 | 3 | 後14,後15 |
情報系分野 | その他の学習内容 | トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。 | 3 | 後1,後2 |
分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | 増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。 | 3 | 後7,後8,後9,後10,後11,後12 |
論理回路の動作について実験結果を考察できる。 | 3 | 後2,後3,後4 |
評価割合
| 回路製作の進捗・完成度 | 実習・演習 | 確認テスト | 合計 |
総合評価割合 | 32 | 16 | 52 | 100 |
ディジタル回路実習 | 16 | 8 | 16 | 40 |
アナログ回路実習 | 16 | 8 | 16 | 40 |
電気回路(過渡現象) | 0 | 0 | 20 | 20 |